日本の資源とエネルギー
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 C「日本の様々な地域」(2)「日本の地域的特色と地域区分」ア (ウ)「日本の資源・エネルギーと産業に関する特色」。
0. どういう論点か
日本の地下には、いろいろな種類の鉱産資源がありますが、どれも量がわずかです。
そのため燃料も原料もほとんどを海外から船で運んできます。
これが発電所の立地を決めます。輸入した燃料を燃やす火力発電所は、船が着けられて電気をたくさん使う大都市に近い海沿いに。
水の落ちる力を使う水力発電所は、山の中の川の上流に。
何を燃料(エネルギー源)にするかで、発電所の置き場所がまったく違ってきます。
日本のエネルギー自給率は 1 割あまり(2022 年度)、発電量のうち火力が占める割合は 7 割あまり(2022 年度)でした。
これらの数字は年ごとに変わります。
| 発電 | エネルギー源 | 主な立地 | 課題 |
|---|---|---|---|
| 火力 | 石油・石炭・天然ガス | 大都市や工業地域に近い臨海部 | 燃料の輸入依存・二酸化炭素 |
| 水力 | 水の落ちる力 | 山間部の川の上流(ダム) | 建設できる場所が限られる |
| 原子力 | ウラン | 大都市から離れた海沿い | 事故の危険・放射性廃棄物 |
| 地熱 | 地下の熱 | 火山の多い地域 | 場所が限られる |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 火力は臨海部、水力は山間部(燃料を船で運ぶかどうかで分かれる)
- 原子力も海沿いだが、大都市から離れた場所に置かれる
- 日本の発電の中心は、昔の水力から高度経済成長期に火力へ移った
1. 資源の輸入依存
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(ウ)
日本の鉱産資源には、量の面でどんな特色があるか?
種類は多いが量が少なく、ほとんどを輸入に頼っている
石油・石炭・天然ガス・鉄鉱石の多くを海外から運ぶ。
日本が原油の大部分を輸入している地域は?
西アジア(中東)の産油国
サウジアラビアやアラブ首長国連邦など。タンカーで運ぶ。
日本が石炭や鉄鉱石を多く輸入している、南半球の国の一つは?
オーストラリア
鉄鉱石はブラジルからも多く輸入している。
天然ガスを冷やして液体にし、専用の船で運べるようにしたものを何という?
液化天然ガス(LNG)
液体にすると体積が小さくなる。火力発電の燃料として多く使われる。
埋蔵量が少なかったり取り出すのが難しかったりする、電子機器などに欠かせない希少な金属を何という?
レアメタル
使い終わった携帯電話などから回収して再利用する取り組みがあり、そうした製品のたまった都市は「都市鉱山」と呼ばれる。
2. 発電の種類と立地
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(ウ)
水力発電所は、主にどんな場所につくられるか?
山間部の川の上流(ダムをつくれる場所)
水が高いところから落ちる力を利用するため。
火力発電所が、大都市や工業地域の近くの臨海部に多いのはなぜか?
輸入した燃料を船で運びこみやすく、電気をたくさん使う場所に近いから
電気は遠くへ送るほど失われる量が増えるので、使う場所の近くが有利。
原子力発電所は、主にどんな場所につくられるか?
冷やすための水を得やすい海沿いで、大都市から離れた地域
福井県の若狭湾沿いなどに多い。
日本の発電の中心は、どのように移り変わってきたか?
水力中心から、高度経済成長期に火力中心へ
工業の発展で電気の使用量が大きく増え、大量に発電できる火力が中心になった。
2011 年、東日本大震災の津波によって事故を起こした原子力発電所は?
福島第一原子力発電所
事故の後、全国の原子力発電所がいったん運転を停止し、安全の基準が見直された。
3. エネルギーの課題と再生可能エネルギー
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(ウ)
火力発電が抱える 2 つの課題は?
燃料のほとんどを輸入に頼ること・二酸化炭素を多く出すこと
二酸化炭素は地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一つ。
太陽光・風力・地熱・バイオマスなど、自然の力を利用し、くり返し使えてなくならないエネルギーを何という?
再生可能エネルギー
発電のときに二酸化炭素をほとんど出さない。
太陽光や風力による発電が抱える課題は?
天候や季節によって発電量が変わりやすく、安定しないこと
発電にかかる費用や、設置に適した場所が限られることも課題になる。
地下のマグマの熱で生じた蒸気を利用する発電を何という?
地熱発電
火山の多い九州や東北地方に多い。天候に左右されにくい。