年代の表し方と時代区分
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 歴史的分野 A (1) 私たちと歴史 ア (ア)「年代の表し方や時代区分」・(イ)「資料の読み取りと年表」。
0. どういう論点か
歴史を学ぶ前に、「いつ」を言い表す物差しをそろえておく単元です。
物差しは 1 つではありません。西暦・世紀・元号は「年を数える」物差し、
時代区分は「長い時間を、似た特色のまとまりに切る」物差しです。
どの物差しも、決めた人の考えで区切られています。
たとえば世紀は 100 年ごとに機械的に切りますが、時代区分は「社会の仕組みが変わったところ」で切ります。
何を基準に切ったかを知っておくと、どの物差しで話しているのかを取り違えません。
| 物差し | 基準 | 例 |
|---|---|---|
| 西暦 | イエスが生まれたと考えられた年を紀元 1 年とする | 1600 年 |
| 世紀 | 西暦を 100 年ずつ区切る | 17 世紀=1601〜1700 年 |
| 元号(年号) | 日本独自の年の呼び名 | 令和 |
| 時代区分(社会の仕組み) | 政治や社会の仕組みの変化 | 古代・中世・近世 |
| 時代区分(政治の中心地) | 都や幕府が置かれた場所 | 奈良時代・鎌倉時代・江戸時代 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 1600 年は 17 世紀ではなく 16 世紀(世紀は 1 年から始まり、00 年で終わる)
- 紀元前は、数が大きいほど古い(紀元前 300 年は紀元前 100 年より前)
- 「鎌倉時代」は場所で名付けた区分、「中世」は社会の仕組みで名付けた区分(同じ時期を別の物差しで呼んでいる)
1. 西暦と世紀
根拠: 学習指導要領 歴-A-(1)-ア-(ア)
西暦は、何を基準にして年を数えている?
イエス・キリストが生まれたと考えられた年を紀元 1 年とする
キリスト教の国々で使われてきた数え方で、いまは世界の多くの国で使われている。
西暦 1 年より前の年は、どのように表す?
紀元前〇年
紀元 1 年の前の年が紀元前 1 年で、0 年は無い。紀元前は数が大きいほど古い。
1600 年は何世紀か?
16 世紀
16 世紀は 1501〜1600 年。世紀は 1 年から始まり 00 年で終わるので、00 年は前の世紀の最後の年になる。
紀元前 1 世紀とは、何年から何年までか?
紀元前 100 年から紀元前 1 年まで
紀元前の世紀も 100 年ずつ区切る。紀元前 2 世紀はその前の紀元前 200〜紀元前 101 年。
2. 元号と干支
根拠: 学習指導要領 歴-A-(1)-ア-(ア)
元号は中国にならって定められた年の呼び名です。
明治より前は、天皇が代わらなくても、よいことや悪いことがあると改められました。
日本で最初に定められたとされる元号は?
大化
645 年に始まった政治改革(大化の改新)の名にもなっている。
明治以降、元号はどのような決まりで改められるようになったか?
天皇 1 代につき 1 つ(一世一元)
いまの元号は令和で、2019 年に始まった。
十干と十二支を組み合わせた年の表し方を何という?また何年で一巡する?
干支(えと)・60 年
歴史上の出来事の名に残っている。壬申の乱・戊辰戦争・辛亥革命は、どれもその年の干支から名付けられた。
3. 時代区分
根拠: 学習指導要領 歴-A-(1)-ア-(ア)
時代の切り方は教科書によって少しずつ違いますが、社会の仕組みで切るときは、
おおむね次のように対応させます。
| 社会の仕組みによる区分 | 政治の中心地などによる区分 |
|---|---|
| 原始 | 旧石器・縄文・弥生 |
| 古代 | 古墳・飛鳥・奈良・平安 |
| 中世 | 鎌倉・室町(南北朝・戦国を含む) |
| 近世 | 安土桃山・江戸 |
| 近代 | 明治・大正・昭和(戦前) |
| 現代 | 第二次世界大戦後 |
社会の仕組みの変化で区切った時代区分の 6 つを、古い順に言うと?
原始・古代・中世・近世・近代・現代
古代は天皇や貴族の政治、中世は武士の政権の始まり、近世は全国の統一と江戸幕府、近代は明治以降が目安。
奈良時代・鎌倉時代・江戸時代のように、地名を付けた時代の名は何を基準にしている?
政治の中心(都や幕府)が置かれた場所
同じ時期を「中世」「近世」と呼ぶのは、社会の仕組みという別の物差しで切った名前。
4. 資料と年表
根拠: 学習指導要領 歴-A-(1)-ア-(イ)
歴史は、残された資料から組み立てます。
文字で書かれたもの(歴史書・日記・手紙・古文書)のほかに、
文字の無い時代や人々の暮らしを知る手がかりとして、遺跡・遺物・絵画・写真・言い伝えも使います。
年表は、出来事を古い順に並べ、同じ時期に何が起きていたかとどれくらいの時間がたったかを見えるようにする道具です。
時代の名前を帯にして並べると、出来事がどの時代に入るかがひと目で分かります。
遺跡と遺物の違いは?
遺跡=住居の跡や古墳など、その場所から動かせないもの
遺物=土器や石器など、動かせる物
遺物は遺跡から掘り出されることが多い。
ある出来事を調べるとき、その時代に生きた人が書いた日記や手紙と、後の時代にまとめられた歴史書では、一般にどちらが出来事のより直接の手がかりになる?
その時代に生きた人が書いた記録
ただし当時の記録にも書き手の立場や考えが入るので、複数の資料を比べて確かめる。