地域の在り方を考える
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 C 日本の様々な地域 (4) 地域の在り方 ア (ア)『地域の実態や課題解決のための取組』・(イ)『地域的な課題の解決に向けて考察,構想したことを適切に説明,議論しまとめる手法』。
0. どういう論点か
地理のまとめとして、身近な地域の課題を見つけ、その解決に向けた構想を考えて伝えます。
課題は、地域調査の結果や統計、新旧の地図の比較などから、地域の結び付き・地域の変わり方・持続可能性に目を向けると見えてきます。
解決策は、今だけでなく将来の世代もその地域で暮らし続けられるか(持続可能性)を物差しにして考えます。
似た課題に取り組んでいる他の地域の例と比べると、自分たちの地域に合う方法が見えてきます。
| 取組 | 何をするか | どんな課題に向くか |
|---|---|---|
| U ターン・I ターンの受け入れ | 都市から地方への移住を支える | 過疎・担い手不足 |
| 6 次産業化 | 生産者が加工・販売まで行う | 農林水産業の収入の伸び悩み |
| 地産地消 | 地域でとれたものを地域で消費する | 地域の産業の衰え・輸送による環境への負荷 |
| エコツーリズム | 自然や文化を体験しながら保全を学ぶ観光 | 観光と環境保全の両立 |
| 景観の保全(景観条例など) | 歴史的な町並みや景観を守る | 開発による町並みの喪失 |
| コンパクトシティ | 住まいや施設を中心部に集め、公共交通で結ぶ | 高齢化・郊外化による暮らしにくさ |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- U ターンは出身地に戻る、I ターンは出身地以外の地方へ移る(向きの違い)
- 6 次産業化は 1 次 × 2 次 × 3 次(生産・加工・販売をまとめて行う)
- 構想は「課題 → 原因 → 解決策 → 期待される効果」の順に、資料を根拠にして示す(思いつきの提案にしない)
1. 地域の課題と持続可能性
根拠: 学習指導要領 地-C-(4)-ア-(ア)
将来の世代が必要とするものを損なわずに、現在の世代の必要を満たしていく社会を何という?
持続可能な社会
地域の課題の解決策も、今の便利さだけでなく、将来も暮らし続けられるかで考える。
2. 課題解決の取組
根拠: 学習指導要領 地-C-(4)-ア-(ア)
都市に出た人が出身地の地方に戻って暮らすことと、都市の出身者が別の地方に移り住むことを、それぞれ何という?
出身地に戻る=U ターン、出身地以外の地方へ移る=I ターン
過疎に悩む地域では、住まいや仕事を紹介して移住する人を増やす取組が行われている。
農林水産業者が、生産だけでなく加工や販売まで行って、商品の価値を高めることを何という?
6 次産業化
第 1 次産業(生産)× 第 2 次産業(加工)× 第 3 次産業(販売)で「6」。
自然や文化を体験しながら、その保全について学ぶ観光のあり方を何という?
エコツーリズム
観光で地域に収入をもたらしながら、観光客が増えすぎて自然が損なわれることを防ぐ。
歴史的な町並みや美しい景観を守るために、地方公共団体が定めるきまりを何という?
景観条例
建物の高さや色、看板の大きさなどを制限し、町並みを観光やまちづくりに生かす。
住まいや商店・病院・役所などを都市の中心部に集め、公共交通で移動しやすくしたまちを何という?
コンパクトシティ
市街地が郊外に広がると、車を使えない高齢者が暮らしにくくなり、道路や水道などを維持する費用も増える。それを防ぐねらいがある。
3. 構想をまとめ、説明・議論する
根拠: 学習指導要領 地-C-(4)-ア-(イ)
地域の課題の解決策(構想)を発表するとき、どんな順に組み立てるとよいか?
課題 → その原因 → 解決策 → 期待される効果
原因が分かっていれば、なぜその解決策が効くのかを説明できる。
構想を説明するとき、自分の意見の根拠として示すものは?
地図・統計・写真などの資料(出典と時点を添える)
主題図やグラフで示すと、課題がどこに・どれだけあるかが伝わりやすい。
自分たちの地域の課題を考えるとき、他の地域と比べるなら、どんな地域と比べるとよいか?
似た課題を抱え、その解決に取り組んでいる地域
その取組と成果から、自分たちの地域に合う方法や、条件の違いによる注意点が見えてくる。