地域区分と日本の国土の特色
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 C「日本の様々な地域」(2)「日本の地域的特色と地域区分」ア (オ)「①から④までの項目に基づく地域区分を踏まえた我が国の国土の特色」・(カ)「地域区分をする技能」。
0. どういう論点か
地域区分は、目的に合った指標を選んで、日本を幾つかのまとまりに分けることです。
同じ日本でも、気候で分けるか、通勤先で分けるかで、線の引き方はまったく変わります。
分け方には大きく 2 つの考え方があります。
「同じ性質のものが広がっている範囲」でまとめるか、「中心と、そこに結び付く周りの範囲」でまとめるかです。
区分は細かすぎても大ざっぱすぎても特色が見えにくくなるので、特色が見えやすい数に分けることが大切です。
これまでの 4 つの目(自然環境・人口・資源とエネルギーと産業・交通と通信)で引いた区分を重ねると、日本の国土の姿が浮かび上がります。
| 考え方 | まとめ方 | 例 |
|---|---|---|
| 等質地域 | 同じ性質が広がる範囲 | 気候区分・稲作の盛んな地域・電気の周波数 |
| 機能地域 | 中心とそれに結び付く周り | 通勤・通学圏・買い物に来る範囲(商圏) |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 等質地域は「同じ性質」、機能地域は「結び付き」でまとめる
- 階級区分図は数値を色の濃さで、流線図は動きを矢印の太さで表す
- 人口・産業・交通の分布を重ねると、どれも太平洋ベルトに集まる
1. 地域区分の考え方
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(カ)
気候や土地の使われ方など、同じ性質のものが広がっている範囲でまとめた地域を何という?
等質地域
気候区分は等質地域による区分の代表例。
中心となる場所と、それに結び付いた周りの範囲をひとまとまりとした地域を何という?
機能地域
人や物の動き(結び付き)でまとめる点が、性質でまとめる等質地域と違う。
ある都市へ通勤・通学する人が住んでいる範囲でまとめた地域は、等質地域と機能地域のどちらか?
機能地域
都市(中心)と、そこへ人が通ってくる周り、という結び付きでまとめているため。
家庭に届く電気の周波数は、東日本と西日本でそれぞれ何ヘルツか?
東日本=50 ヘルツ、西日本=60 ヘルツ
境目はおおよそ静岡県の富士川から新潟県の糸魚川付近。同じ性質で分けているので等質地域の例になる。
2. 主題図で区分する
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(カ)
都道府県ごとの割合などの数値をいくつかの階級に分け、色や模様の濃さで塗り分けた地図を何という?
階級区分図
数値の大きい地域と小さい地域のまとまりが一目で分かり、地域区分に使いやすい。
人や物の移動する方向と量を、矢印の向きと太さで表した地図を何という?
流線図
どこからどこへ多く動くかが分かるので、機能地域をとらえるのに向く。
気温や降水量などが同じ値の地点を線で結んで表した地図を何という?
等値線図
線の混み具合から、値の変わり方が急な場所が分かる。
3. 区分を重ねて見える国土の特色
根拠: 学習指導要領 地-C-(2)-ア-(オ)
自然環境・人口・産業・交通の区分を重ねると、次の姿が見えてきます。
- 平地の少ない山がちな国土のうち、太平洋側の平野に人口・工業・高速交通網が重なって集まっている。
- その反対に、山間部・日本海側の一部・離島では人口が減り、過疎や高齢化が進んでいる。
- 大都市圏どうしは高速交通網で強く結び付いており、国土の中に「集まる地域」と「減る地域」の差がある。
人口・工業・交通網の分布を重ねたとき、それらが共通して集中している、関東から九州北部にかけての地域は?
太平洋ベルト
平野が広く港に恵まれた太平洋側に、人と産業と交通が重なって集まっている。
人口・産業・交通の区分を重ねたとき、太平洋ベルトとは逆に、人口の減少や高齢化が進みやすいのはどんな地域か?
山間部や離島など、大都市から離れた地域
平地が少なく、働く場所や交通の便に恵まれにくい。国土の中に「集まる地域」と「減る地域」の差がある。