水中の物体に働く力
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (5) 運動とエネルギー ア (ア)「力のつり合いと合成・分解」㋐。
0. どういう論点か
水の中に入れた物が軽く感じるのはなぜか、という話です。
答えは水圧——水が物体を押す圧力——にあります。
圧力(力 ÷ 面積)そのものは 気象要素と圧力 で扱います。
指導要領では第 2 学年の気象の単元に置かれていて、この論点(第 3 学年)はその続きです。
| 何が押しているか | 深さ・高さとの関係 | |
|---|---|---|
| 水圧 | 水の重さ | 深いほど大きい |
| 大気圧 | 空気の重さ | 高いところほど小さい |
浮力は、上下の水圧の差から生まれます。
下面のほうが深いぶん水圧が大きいので、差し引きで上向きの力が残ります。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 水圧はあらゆる向きから働く(下向きだけではない)
- 浮力の大きさは深さによらない(全部沈んでいれば、深くしても変わらない)
- 浮力は、水中にある部分の体積が大きいほど大きい(物体の重さでは決まらない)
1. 水圧
根拠: 学習指導要領 1-(5)-ア-㋐
水圧とは何か。何によって生じるか?
水による圧力。水に重さがあるから生じる
水圧の大きさは、何で決まるか?
水面からの深さ
深いほど大きい。同じ深さなら、あらゆる向きに同じ大きさで働く。
ゴム膜を張った筒を水中に沈めると、ゴム膜はどうへこむか?
どの向きの膜も内側にへこみ、深いところほど大きくへこむ
水圧があらゆる向きから働いていることが分かる。
2. 浮力
根拠: 学習指導要領 1-(5)-ア-㋐
浮力とは何か。向きは?
水中の物体に働く上向きの力
浮力が生じるのはなぜか?
物体の下面に働く水圧が、上面に働く水圧より大きいから
深いほど水圧が大きいので、その差が上向きの力として残る。
浮力の大きさは、どうやって求めるか?
空気中でのばねばかりの値 − 水中でのばねばかりの値
軽くなった分が浮力。
物体全体が沈んでいるとき、深く沈めると浮力はどうなるか?
変わらない
上面と下面の水圧の差は深さによらないため。
ただし、沈んでいく途中(一部だけ水中)では、沈むほど浮力は大きくなる。
同じ体積の鉄とアルミニウムを、どちらも全部水に沈めた。働く浮力はどうなるか?
等しい
浮力の大きさは、水中にある部分の体積で決まり、物体の重さや材質にはよらない。
物体が水に浮くのは、どんなときか?
浮力が重力より大きい(または等しい)とき
浮いて静止しているときは、浮力と重力がつり合っている。