仕事とエネルギー
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (5) 運動とエネルギー ア (ウ)「力学的エネルギー」㋐。
0. どういう論点か
理科でいう仕事は、日常の意味とは違います。
力を加えて、その向きに動かしたときだけ仕事をしたことになります。
仕事〔J〕= 力の大きさ〔N〕× 力の向きに動いた距離〔m〕
道具(斜面・動滑車・てこ)を使うと、必要な力は小さくできます。
しかしそのぶん動かす距離が長くなり、仕事の量は変わりません——これが仕事の原理です。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 動かなければ仕事は 0(どんなに力を入れて支えていても 0 J)
- 道具を使っても仕事は減らない(減るのは力、増えるのは距離)
- 水平に運ぶとき、重力に対する仕事は 0(動く向きと力の向きが垂直)
1. 仕事
根拠: 学習指導要領 1-(5)-ウ-㋐
理科でいう「仕事」の式と単位は?
仕事〔J〕= 力の大きさ〔N〕× 力の向きに動いた距離〔m〕
単位はジュール〔J〕。
20 N の力で物体を 3 m 動かしたときの仕事は?
60 J
20 × 3 = 60。
重い荷物を持って立ったままでいるとき、仕事はいくらか?
0 J
動いていないので、距離が 0。理科の「仕事」は日常の意味とは違う。
荷物を持ったまま水平に歩いたとき、重力に逆らってした仕事は?
0 J
支えている力は上向き、動いた向きは水平で、向きが垂直のため。
質量 2 kg の物体を 1.5 m 持ち上げたときの仕事は?(100 g の物体に働く重力を 1 N とする)
30 J
2 kg = 2000 g なので重力は 20 N。20 × 1.5 = 30。
2. 仕事率
根拠: 学習指導要領 1-(5)-ウ-㋐
仕事率とは何か。式と単位は?
1 秒あたりにする仕事の量
仕事率〔W〕= 仕事〔J〕÷ かかった時間〔秒〕、単位はワット〔W〕。
600 J の仕事を 20 秒でしたときの仕事率は?
30 W
600 ÷ 20 = 30。
同じ仕事を短い時間ですると、仕事率はどうなるか?
大きくなる
仕事の量が同じでも、速くすれば仕事率は上がる。
3. 仕事の原理
根拠: 学習指導要領 1-(5)-ウ-㋐
仕事の原理とは?
道具を使っても、使わなくても、仕事の量は変わらない
必要な力が小さくなるぶん、動かす距離が長くなる。
動滑車を 1 つ使うと、力と距離はそれぞれどうなるか?
力は半分、引く距離は2 倍
仕事の量は変わらない。
質量 6 kg の物体を動滑車で 2 m 持ち上げた。必要な力と引く距離は?(100 g に働く重力を 1 N とする)
力は30 N、引く距離は4 m
重力は 60 N なので力は半分の 30 N、距離は 2 倍の 4 m。
仕事はどちらで計算しても 120 J。
斜面を使って物体を持ち上げると、力と距離はどうなるか?
力は小さくなり、動かす距離は長くなる
斜面がゆるやかなほど力は小さく、距離は長い。仕事は変わらない。
定滑車を使うと、力の大きさはどうなるか?
変わらない
変わるのは力の向きだけ(下へ引けば上へ上がる)。
動滑車と混同しないこと。