音声の働きと仕組み
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
話し言葉は、音の並びだけでなく、音の高さ・強さ・調子でも意味を伝えています。
似た名前が並ぶので、何の単位に付くものかで分けて覚えます。
| 名前 | 何に付くか | 何をするか | 例 |
|---|---|---|---|
| 音節(拍) | 音の区切り | 1 拍ずつほぼ同じ長さで発音する単位 | き・っ・て(3 拍) |
| アクセント | 1 つの語 | 語の中の音の高低の決まり。同音の語を区別する | 箸・橋・端 |
| イントネーション | 文(とくに文末) | 文末の上げ下げで、質問か確認か、気持ちを表す | 行く?(上げる)/行く。(下げる) |
| プロミネンス | 文の中の特定の語 | 伝えたい語を強く・はっきり言う | 私が行きます。 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 促音(っ)・撥音(ん)・長音(ー)もそれぞれ 1 拍に数える。
- 拗音(きゃ・しゅ・ちょ など)は 2 文字で 1 拍に数える。
- アクセントは語ごとに決まっている高低、イントネーションは文全体の調子、プロミネンスは語の強調。
1. 音節(拍)
根拠: 学習指導要領 国1-(1)-ア
日本語の音節は、ほぼ同じ長さで区切って発音される拍(モーラ)で数えるのが基本です。
仮名 1 文字がおおむね 1 拍ですが、小さい「ゃ・ゅ・ょ」がつく音だけは 2 文字で 1 拍になります。
俳句の「五・七・五」、短歌の「五・七・五・七・七」も、この拍で数えます。
日本語の音節の多くは、子音+母音(か=k+a)か、母音だけ(あ・い・う・え・お)でできています。
日本語の母音はあ・い・う・え・おの 5 つです。
日本語の母音はいくつあり、何か?
5 つ。あ・い・う・え・お。
「か」は子音 k と母音 a の組み合わせのように、多くの音節は子音+母音でできている。
促音(っ)・撥音(ん)・長音(ー)は、拍を数えるときそれぞれ何拍か?
それぞれ 1 拍。
「きって」は き・っ・て の 3 拍、「パン」は パ・ン の 2 拍、「ケーキ」は ケ・ー・キ の 3 拍。
「きょう(今日)」は何拍か?
2 拍(きょ・う)。
小さい「ょ」がつく拗音は 2 文字で 1 拍に数える。
「がっこう(学校)」は何拍か?
4 拍(が・っ・こ・う)。
促音の「っ」も、長く伸ばす「う」も 1 拍ずつ数える。
「しゃしん(写真)」は何拍か?
3 拍(しゃ・し・ん)。
拗音「しゃ」で 1 拍、撥音「ん」で 1 拍。
2. アクセント
根拠: 学習指導要領 国1-(1)-ア
アクセントは、1 つの語の中でどこを高く、どこを低く言うかの決まりです。
日本語は音の高低で区別する高低アクセントで、英語のように強弱で区別するものではありません。
アクセントは地域によって違いますが、ここでは共通語(東京の言い方がもと)の例で考えます。
- 箸(はし)… 「は」が高く「し」が低い。「箸が」は 高・低・低。
- 橋(はし)… 「は」が低く「し」が高い。助詞をつけると下がる。「橋が」は 低・高・低。
- 端(はし)… 「は」が低く「し」が高い。助詞をつけても下がらない。「端が」は 低・高・高。
語の中の音の高低の決まりで、同じ音の語を聞き分ける手がかりになるものを何というか?
アクセント。
日本語のアクセントは、音の強弱ではなく高低で表す(高低アクセント)。
共通語で「箸・橋・端」をアクセントで言い分けるとき、「は」を高く言い始めるのはどれか?
箸(高・低)。
「橋」と「端」はどちらも低く始まり、助詞「が」をつけたとき「橋が」は下がり、「端が」は下がらない。
同じ語でも、地域によって高く言うところが違うことがある。これは言葉の何が地域で違うからか?
アクセントが地域によって違うから。
たとえば「箸」と「橋」の高低は、東京と関西で逆になることが多い。
3. イントネーションとプロミネンス
根拠: 学習指導要領 国1-(1)-ア
イントネーションは、文全体、とくに文末の上げ下げです。同じ「行く」でも、文末を上げれば質問、下げれば言い切りになります。
プロミネンスは、文の中で特に伝えたい語を強く、はっきり言うことです。どの語を強めるかで、答えている問いが変わります。
「明日、行く」の文末を上げて言うと質問になり、下げて言うと言い切りになる。この文末の上げ下げを何というか?
イントネーション。
文末の調子で、質問・確認・念押し・驚きなどの気持ちを表す。
文の中で、特に伝えたい語を強く、はっきり言うことを何というか?
プロミネンス。
「私が図書館に行きます」なら「誰が」、「私が図書館に行きます」なら「どこへ」を伝えたいことになる。
「兄が駅で待っている」を「誰が待っているの?」への答えとして言うとき、どの語を強めるか?
兄が。
問われている部分(誰が)にあたる語を強めるのが、プロミネンスの使い方。
アクセント・イントネーション・プロミネンスのうち、1 つの語について決まっていて、話す人が気持ちで変えないものはどれか?
アクセント。
イントネーションとプロミネンスは、話す人が場面や伝えたいことに合わせて変える。