話し言葉と書き言葉
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
同じ日本語でも、声で伝えるときと文字で伝えるときでは、向いている言い方が違います。
違いは、言葉が残るかどうかと、相手が目の前にいるかどうかの 2 つから出てきます。
| 話し言葉 | 書き言葉 | |
|---|---|---|
| 残るか | 言ったそばから消える | 文字として残る |
| 相手 | 多くは目の前にいて、反応を見て言い直せる | その場にいないことが多い。読み返し・推敲ができる |
| 補うもの | 声の調子・表情・身ぶり | 句読点・かぎ・段落・漢字 |
| 言い方 | 省略・言い直し・「ね」「さ」が多い | 主語・述語をそろえ、省略を控える |
分かれ目は次の 3 つ。
- 話し言葉は消えるので、大事なことを繰り返したり、短い文で区切ったりする。
- 書き言葉は残るので、読み返して直せる(推敲)。その代わり、表情や声で補えない。
- 同音異義語は、書き言葉なら漢字で区別できるが、話し言葉では紛れやすい。
1. 話し言葉の特徴
根拠: 学習指導要領 国2-(1)-イ
話し言葉は、音声で伝える言葉です。音はすぐ消えるので、聞き手は聞き返さない限り確かめられません。
その代わり、相手の表情や反応を見ながら、言い方をその場で変えられます。
話し言葉の、音声であることからくる大きな特徴は?
言ったそばから消えてしまう(その場限りで残らない)。
そのため、聞き手が覚えておけるよう、大事なことを繰り返したり、短く区切ったりする。
話し言葉では、相手が目の前にいることが多い。そのことで、書き言葉にはできないどんなことができるか?
相手の反応を見て、その場で言い方を変えたり、説明を足したりできる。
表情・身ぶり・声の調子でも気持ちを伝えられる。
話し言葉でよく起こる、書き言葉では控えることを 1 つ挙げると?
語の省略や言い直し(「〜じゃん」「〜ってか」、主語を言わない など)。
話し言葉では「ね」「さ」「よ」のような語も多く入る。
2. 書き言葉の特徴
根拠: 学習指導要領 国2-(1)-イ
書き言葉は、文字で伝える言葉です。残るので、書いた人は読み返して直す(推敲する)ことができ、読む人も何度でも読み返せます。
その代わり、相手は書いた人の表情や声を知りません。誤解されないよう、文字だけで伝わる書き方をします。
書き言葉が、話し言葉と比べて持っている大きな特徴は?
文字として残る。
書き手は推敲でき、読み手は何度でも読み返せる。
書いた文章を、読み返して言葉を練り直すことを何というか?
推敲。
話し言葉は言い終えたら取り消せないが、書き言葉は人に渡す前に直せる。
書き言葉で、声の調子や間の代わりに意味の切れ目を示すのに使うものは?
句読点(句点「。」と読点「、」)。
ほかに、かぎ(「」)や段落も、話し言葉の声の変化の代わりをする。
3. 同音異義語と話し言葉
根拠: 学習指導要領 国2-(1)-イ
書き言葉では漢字で区別できる語でも、話し言葉では同じ音になってしまうことがあります。
話すときは、別の言い方に言い換える、前後に説明を足すなどで、聞き違いを防ぎます。
「かがくの授業」と言ったとき、「科学」か「化学」か聞き手に伝わりにくい。話し言葉でよく使われる言い分けは?
化学を「ばけがく」と言う。
話し言葉では、書けば区別できる語が同じ音になるので、別の読み方や言い換えで区別する。
「私立」と「市立」はどちらも「しりつ」と読む。話し言葉で区別するためによく使われる言い方は?
私立を「わたくしりつ」、市立を「いちりつ」と言う。
耳で聞くだけでは区別できない語は、言い換えて紛れを防ぐ。
4. 話し言葉を書き言葉に直す
根拠: 学習指導要領 国2-(1)-イ
インタビューや話し合いの記録を文章にするときは、話し言葉を書き言葉に直します。
省略を補い、くだけた言い方を改め、主語と述語をそろえるのが基本です。
「なんか、昨日の試合、ちょー楽しかったじゃん。」を書き言葉に直すと?
昨日の試合は、とても楽しかった。
「なんか」のような間をつなぐ語を除き、「ちょー」は「とても」に、「〜じゃん」は言い切りの形に改める。
「でも、それって、やっぱ無理っていうか。」を書き言葉に直すとき、「やっぱ」は何に改めるか?
やはり。
話し言葉では語の一部が落ちたり縮まったりする(やはり→やっぱ、〜ている→〜てる など)。書き言葉ではもとの形に戻す。