竹取物語
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
竹の中から見つかった女の子が美しく育ち、多くの求婚をしりぞけて、最後は月の都へ帰っていく話です。
平安時代の初めごろに作られた、作者の分からない物語です。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 種類 | 物語(作り物語) |
| 時代 | 平安時代初期 |
| 作者 | 未詳(分かっていない) |
| 位置づけ | 現存する日本最古の物語 |
| 主な登場人物 | 竹取の翁(さぬきのみやつこ)・かぐや姫・五人の貴公子・帝 |
冒頭の原文:
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さぬきのみやつことなむいひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
現代語訳(このパックの訳):
今となっては昔のことだが、竹取の翁という者がいた。野や山に分け入って竹を取っては、いろいろなことに使っていた。名を、さぬきのみやつこといった。その竹の中に、根もとの光る竹が一本あった。不思議に思って近寄って見ると、筒の中が光っている。それを見ると、三寸ほどの人が、たいそうかわいらしい様子で座っていた。
分かれ目は次の 3 つ。
- 「作り物語」。実際の話や歌をもとにしたものではなく、作者が作った話。
- 冒頭は「今は昔」。「今となっては昔のことだが」と、昔話の決まった書き出し。
- 仮名遣いの直しどころが多い(いふ・よろづ・使ひ・うつくしう・ゐたり)。
1. 作品を知る
根拠: 学習指導要領 国1-(3)-イ
『竹取物語』は、紫式部の『源氏物語』の中で「物語の出で来はじめの祖(おや)」と呼ばれています。
物語という種類の古典の、いちばん初めに置かれる作品です。
『竹取物語』は、いつごろ作られた、どんな種類の作品か?
平安時代初期の物語(作り物語)。作者は未詳。
現存する日本最古の物語とされる。
『源氏物語』の中で、『竹取物語』は何と呼ばれているか?
物語の出で来はじめの祖(おや)
物語というものが生まれたはじめの作品、という意味。
『竹取物語』で、かぐや姫に求婚した五人の貴公子に、姫は何をしたか?
それぞれに、手に入れるのが難しい品物を持ってくるよう難題を出した。
仏の御石の鉢・蓬莱の玉の枝・火鼠の皮衣・龍の首の玉・燕の子安貝。誰も果たせなかった。
『竹取物語』の終わりで、かぐや姫はどこへ帰っていくか?
月の都
八月十五日の夜、月からの迎えが来て、天の羽衣を着て帰っていく。
かぐや姫が帝に残した不死の薬は、最後にどうされたか?
天に最も近い駿河の国の山の頂上で焼かれた。
その山が「ふじの山」(富士山)と名づけられた、と物語は結ばれる。
2. 冒頭を音読する
根拠: 学習指導要領 国1-(3)-ア
冒頭の一段落には、歴史的仮名遣いと文語のきまり(係り結び)の例がまとまって入っています。
声に出して読めるようにしておくと、ほかの古文の直しどころにも気づけるようになります。
『竹取物語』の冒頭「今は昔、」に続く一文は?
竹取の翁といふ者ありけり。
「今は昔」は「今となっては昔のことだが」という、昔話の書き出し。
「竹取の翁といふ者」「よろづのことに使ひけり」の仮名遣いを直して読むと?
竹取の翁という者/よろずのことに使いけり
「ふ」→「う」、「づ」→「ず」、「ひ」→「い」。
「いとうつくしうてゐたり」の仮名遣いを直して読むと?
いとうつくしゅうていたり
「しう」→「しゅう」、「ゐ」→「い」。
「いとうつくしうてゐたり」の意味は?
たいそうかわいらしい様子で座っていた
「いと」=たいそう、「うつくし」=かわいらしい、「ゐる」=座る。
「さぬきのみやつことなむいひける」「もと光る竹なむ一筋ありける」の文末が「ける」になっている理由は?
係りの助詞「なむ」を受けて、連体形で結んでいる(係り結び)。
「なむ」が無ければ、どちらも「けり」で終わる。
「もと光る竹」の「もと」の意味は?
根もと
根もとが光っている竹、という意味。
「あやしがりて寄りて見るに」の「あやしがる」の意味は?
不思議に思う
古語の「あやし」は「不思議だ」の意味。