古典の種類
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
古典には、文章の形や演じ方の違いで、いくつもの種類があります。代表作と組にして覚えます。
| 種類 | どんなものか | 代表作(作者) |
|---|---|---|
| 和歌 | 五七五七七の歌 | 万葉集・古今和歌集・新古今和歌集 |
| 俳諧(俳句) | 五七五の句 | おくのほそ道(松尾芭蕉。紀行文の中に句を収める) |
| 物語 | 作者が作った話や、歌をめぐる話 | 竹取物語・伊勢物語・源氏物語(紫式部) |
| 随筆 | 見聞きしたことや考えを自由に書いた文章 | 枕草子(清少納言)・方丈記(鴨長明)・徒然草(兼好法師) |
| 日記 | 日々のできごとと思いを書いた文章 | 土佐日記(紀貫之) |
| 軍記物語 | 戦乱を描いた物語 | 平家物語 |
| 説話 | 民間の話や仏教の話を集めた短い話 | 今昔物語集・宇治拾遺物語 |
| 漢詩・漢文 | 中国の詩と文章(日本人が作ったものも含む) | 論語・杜甫や李白の詩 |
| 古典芸能 | 舞台で演じるもの | 能・狂言・歌舞伎・人形浄瑠璃・古典落語 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 随筆と日記の違い。日記は日付を追ってできごとを書き、随筆は日付に縛られず思ったことを書く。
- 物語と軍記物語の違い。軍記物語は、実際にあった戦乱を題材にしている。
- 能と狂言は同じ舞台で交互に演じるが、能は歌と舞の劇、狂言は台詞で笑わせる劇。
1. 文章と歌の種類
根拠: 学習指導要領 国1-(3)-イ
古典には様々な種類の作品があります。言葉で書かれたものとしては、和歌・俳諧・物語・随筆・日記・軍記物語・説話、
それに中国から伝わった漢詩・漢文があります。
『源氏物語』の作者と、作品の種類は?
紫式部、物語
平安時代中期の作品。光源氏を主人公とする長編の物語。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」で始まる作品と作者は?
方丈記(鴨長明)
鎌倉時代初期の随筆。
『土佐日記』の作者と、その書き方の特徴は?
紀貫之。男性でありながら、女性が書いたという形をとって仮名で書いた。
平安時代の作品で、日記文学のさきがけとされる。
物語のうち、和歌を中心にした短い話を集めたものを何というか? 代表作は?
歌物語。代表作は伊勢物語。
『竹取物語』のように作者が作った話は作り物語という。
戦乱を題材にした物語を何というか? 代表作は?
軍記物語。代表作は平家物語。
鎌倉時代に成立した。
『今昔物語集』『宇治拾遺物語』のような、民間の話や仏教の話を集めた短い話を何というか?
説話
「今は昔」で始まる話が多い。
俳諧とはどんなものか? また、それを芸術にまで高めたのは誰か?
連歌から生まれた、こっけいさを持つ文芸。発句(最初の五七五)が今の俳句のもと。
江戸時代の松尾芭蕉が芸術の域に高めた。
漢詩・漢文とは何か?
中国の詩(漢詩)と文章(漢文)。
日本では返り点などをつけて、日本語の語順で読んできた(訓読)。
2. 古典芸能
根拠: 学習指導要領 国1-(3)-イ
古典には、舞台で演じられてきたものもあります。能・狂言・歌舞伎・人形浄瑠璃・古典落語です。
室町時代に能を大成した親子は?
観阿弥と世阿弥
能は、面(おもて)をつけ、謡と舞で演じる歌舞劇。
能と能の間に演じられる、台詞中心で人を笑わせる劇を何というか?
狂言
能と合わせて「能楽」という。
江戸時代に広まった、役者が化粧と派手な衣装で演じる演劇を何というか?
歌舞伎
出雲の阿国の「かぶき踊り」が始まりとされる。
三味線の伴奏と語りに合わせて人形を操る劇を何というか? その代表的な脚本家は?
人形浄瑠璃(文楽)。脚本家は近松門左衛門。
代表作に『曽根崎心中』がある。
一人の演者が座ったまま、扇子と手ぬぐいだけを使って何人もの人物を演じ分ける話芸を何というか?
落語。江戸時代から明治のころに作られ、受け継がれてきた演目を古典落語という。
話の終わりの「落ち(さげ)」で締めくくる。