平家物語
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
平清盛を中心とする平家一門が栄え、源氏との戦いに敗れて滅びるまでを描いた物語です。
文字で読むより先に、琵琶法師が琵琶を弾きながら語って広めました。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 種類 | 軍記物語 |
| 時代 | 鎌倉時代 |
| 作者 | 未詳 |
| 広まり方 | 琵琶法師による語り(平曲) |
| 文体 | 和漢混交文(漢語と和語が混じった、調子のよい文) |
| 根にある考え方 | 無常観(この世のものはすべて移り変わる) |
冒頭の原文:
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
現代語訳(このパックの訳):
祇園精舎の鐘の音には、すべてのものは移り変わるという響きがある。沙羅双樹の花の色は、勢いの盛んな者も必ず衰えるという道理を表している。おごり高ぶっている人も長くは続かず、ただ春の夜の夢のようにはかない。勇ましく強い者も最後には滅びてしまう、まったく風の前の塵と同じだ。
分かれ目は次の 3 つ。
- 軍記物語で、作者は未詳。随筆(枕草子・徒然草)と取り違えない。
- 冒頭は 2 文ずつの対句が 2 組。「鐘の声」と「花の色」、「おごれる人も」と「たけき者も」。
- 「扇の的」は那須与一、「敦盛の最期」は熊谷次郎直実と平敦盛。
1. 作品と冒頭
根拠: 学習指導要領 国2-(3)-イ
冒頭は、仏教の言葉を多く使った漢語と、やわらかな和語が混じっています。
これが和漢混交文で、語って聞かせるのに向いた、リズムのある文です。
『平家物語』の作品の種類と、成立した時代は?
軍記物語、鎌倉時代
作者は未詳。
『平家物語』を語って広めたのは誰か? また、その語りを何というか?
琵琶法師、平曲
琵琶を弾きながら節をつけて語った。
漢語と和語がまじり合った『平家物語』の文体を何というか?
和漢混交文
漢語の力強さと和語のやわらかさをあわせ持つ。
『平家物語』の冒頭「祇園精舎の鐘の声、」に続く言葉は?
諸行無常の響きあり。
「諸行無常」の意味は?
この世のすべてのものは、常に移り変わっていくということ
仏教の言葉。
「盛者必衰」の意味は?
勢いの盛んな者も、必ず衰えるということ
「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」。
『平家物語』の冒頭で、「祇園精舎の鐘の声」と対になっている句は?
沙羅双樹の花の色
「鐘の声」と「花の色」、「諸行無常の響きあり」と「盛者必衰の理をあらはす」が対応する。
『平家物語』の冒頭で、「おごれる人も久しからず」と対になっている句は?
たけき者もつひには滅びぬ
後ろに続く「ただ春の夜の夢のごとし」と「ひとへに風の前の塵に同じ」も対応する。
「ただ春の夜の夢のごとし」の「ごとし」の意味は?
〜のようだ
たとえ(比喩)を表す。おごった人の栄えがはかないことを、春の夜の夢にたとえている。
2. 扇の的と敦盛の最期
根拠: 学習指導要領 国2-(3)-イ
教科書によく載るのは、源平の戦いの場面です。
「扇の的」は屋島の戦い、「敦盛の最期」は一の谷の戦いの場面です。
「扇の的」で、平家の舟に立てられた扇を射落としたのは誰か?
那須与一(源氏方の若い武士)
屋島の戦いの場面。
「扇の的」は、どの戦いの場面か?
屋島の戦い
平家が舟の上に扇を掲げ、源氏に射てみよと誘った。
「敦盛の最期」で、平敦盛を討ったのは誰か?
熊谷次郎直実(源氏方の武士)
一の谷の戦いの場面。敦盛がわが子と同じ年ごろの若者だったことに、直実は深く悩む。