組織活動
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス案 Ver.0.1 の小分類 1「組織活動」(大分類 3:組織活動/中分類 11:経営・組織論)。
2026-09-26 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
企業が何を持ち、誰に対して責任を負い、どう情報を外へ出すかの話です。
計算はなく、用語の意味と、誰が誰に向けてする行為かが問われます。
取り違えやすい組を先に並べます。
| 取り違えやすい組 | 分かれ目 |
|---|---|
| ディスクロージャー と IR | 法令などで義務づけられた情報開示が中心か、投資家向けに自ら進んで行う広報活動か |
| CSR と 人的資本経営 | 社会全体への責任か、人材を投資対象とみる経営か |
| グリーン IT と カーボンフットプリント | 省エネの取組か、排出量を表示した数値か |
| 株式会社 と 株式公開(IPO) | 会社の形態か、その株式を誰でも売買できるようにすることか |
株式会社で最高の意思決定をする場は株主総会です。社長や取締役会ではありません。
1. 組織活動と経営資源
根拠: シラバス 3-11-1
企業の経営資源はヒト・モノ・カネ・情報の 4 つとよく言われます。
近年は「ヒト」の扱い方と、社会や環境への責任が問われるようになりました。
人的資本経営とは?
人材を「費用」ではなく「資本(投資対象)」として捉え、その価値を最大限に引き出して企業価値の向上につなげる経営
教育や働きがいへの支出を、将来のリターンを生む投資とみる。
上場企業などには、有価証券報告書で人材育成の方針などを開示することが求められている。
企業の社会的責任(CSR)とは?
CSR(Corporate Social Responsibility)= 企業が利益を追うだけでなく、従業員・顧客・地域社会・環境など社会全体に対して責任ある行動をとること
法令を守ることは最低限で、環境への配慮、人権の尊重、地域への貢献なども含む。
グリーン IT とカーボンフットプリントの違いは?
| 何のことか | |
|---|---|
| グリーン IT | IT 機器やデータセンターを省電力化する、IT で移動や紙を減らすなど、IT を通じて環境負荷を下げる取組 |
| カーボンフットプリント | 商品やサービスの原料調達から廃棄までに出る温室効果ガスを CO2 量に換算して表示したもの |
グリーン IT は取組、カーボンフットプリントは数値(見える化)。
ディスクロージャーとは? なぜ必要か?
ディスクロージャー(情報開示)= 企業が財務状況や経営成績などの情報を、株主・投資家・取引先などに公開すること
投資家は公開された情報で投資を判断する。
情報が隠されていると正しい判断ができず、市場が成り立たないため、
上場企業には法令や取引所の規則で開示が義務づけられている。
2. 組織形態と企業の特徴
根拠: シラバス 3-11-1
株式会社とは? 株主総会は何をする場か?
株式会社 = 株式を発行して資金を集め、出資者(株主)が会社の所有者になる会社の形態
株主は出資した額を超えて責任を負わない(有限責任)。
株主総会 = 株主が集まって会社の重要事項(取締役の選任、決算の承認など)を決める、株式会社の最高意思決定機関。
日々の経営は、株主総会が選んだ取締役に任せる。
株式公開(IPO)とは?
IPO(Initial Public Offering)= 株式を証券取引所に上場し、一般の投資家が売買できるようにすること
| 得るもの | 負うもの |
|---|---|
| 市場から広く資金を集められる、知名度と信用が上がる | 情報開示の義務、株主からの厳しい目、買収されるおそれ |
IR とディスクロージャーの違いは?
| 何か | |
|---|---|
| ディスクロージャー | 財務などの情報を公開すること。法令などで義務づけられた開示が中心 |
| IR(Investor Relations) | 株主・投資家に向けて、経営方針や将来の見通しなどを自ら進んで伝える広報活動(説明会、IR サイトなど) |
IR の目的は、投資家に正しく理解してもらい、信頼を得ること。
コーポレートブランドとは?
企業そのものに対するイメージや信頼(個々の商品ではなく、会社名が持つ価値)
長年の品質・対応・社会貢献などの積み重ねで作られる。
一度の不祥事で大きく損なわれ、回復には長い時間がかかる。
個々の商品に付くのは製品ブランドで、別のもの。