クラウドサービス
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス案 Ver.0.1 の小分類 4-15-1「クラウドサービス」(大分類 4:デジタル技術/中分類 15:クラウド)。
2026-09-26 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
どこまでを自分で持ち、どこからを借りるかの話です。軸は 2 本あります。
軸 1:何を借りるか(サービスの種類)
| 借りるもの | 自分で用意するもの | |
|---|---|---|
| SaaS | アプリケーションまで | データ・設定 |
| PaaS | OS・実行環境まで | アプリケーション |
| IaaS | サーバ・ストレージ・ネットワーク | OS からアプリまで |
| オンプレミス | 何も借りない | すべて |
借りる範囲は SaaS > PaaS > IaaS。自由度はその逆です。
軸 2:誰と共有するか(提供形態)
パブリック(共用)・プライベート(専用)・ハイブリッド(種類の組合せ)・マルチ(事業者の複数利用)。
ハイブリッドとマルチクラウドの取り違えが定番です。
1. クラウドサービスの種類
根拠: シラバス 4-15-1
クラウドサービスとは?
サーバ・ストレージ・ソフトウェアなどを、インターネット経由で必要な分だけ借りて使うサービス
自社で機器を買わずに使い始められ、
使った量に応じて料金を払う形が多い。
必要に応じて増やしたり減らしたりできるのが大きな特徴。
SaaS・PaaS・IaaS の違いは?
| 提供されるもの | 利用者が用意するもの | |
|---|---|---|
| SaaS(Software as a Service) | 完成したアプリケーション | データ・設定 |
| PaaS(Platform as a Service) | OS・ミドルウェア・実行環境 | アプリケーション |
| IaaS(Infrastructure as a Service) | 仮想サーバ・ストレージ・ネットワーク | OS 以上すべて |
借りる範囲は SaaS > PaaS > IaaS。自由度はその逆。
次の使い方は SaaS・PaaS・IaaS のどれか?
① Web メールや表計算を、ブラウザからそのまま使う
② 自社で作ったアプリを、用意された実行環境に載せて動かす
③ 仮想サーバを借り、OS から自分で入れて使う
① Web メールや表計算を、ブラウザからそのまま使う
② 自社で作ったアプリを、用意された実行環境に載せて動かす
③ 仮想サーバを借り、OS から自分で入れて使う
| どれか | 決め手 | |
|---|---|---|
| ① | SaaS | アプリケーションまで出来上がっている |
| ② | PaaS | アプリは自分、その下の環境は借りる |
| ③ | IaaS | OS から上はすべて自分 |
「自分で入れるものは何か」を見れば判別できる。
2. クラウドサービスの提供形態
根拠: シラバス 4-15-1
クラウドサービスの提供形態を 4 つ挙げよ。
| 形態 | 何か |
|---|---|
| パブリッククラウド | 事業者の設備を、不特定多数の利用者が共用する |
| プライベートクラウド | 特定の組織が専用で使うクラウド環境 |
| ハイブリッドクラウド | パブリックとプライベート(やオンプレミス)を組み合わせる |
| マルチクラウド | 複数の事業者のクラウドを併用する |
ハイブリッドクラウドとマルチクラウドの違いは?
| 何を組み合わせるか | 狙い | |
|---|---|---|
| ハイブリッドクラウド | 種類の違うもの(パブリック+プライベート/オンプレミス) | 機密データは手元に、それ以外は共用のクラウドに |
| マルチクラウド | 事業者の違うもの(A 社のクラウド+B 社のクラウド) | 1 社への依存を避ける、得意なサービスを使い分ける |
ハイブリッドは種類の組合せ、マルチは事業者の複数利用。
パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いは?
| 利用者 | 特徴 | |
|---|---|---|
| パブリッククラウド | 不特定多数で共用 | 安く、すぐ始められる。設定の自由度は低め |
| プライベートクラウド | 特定の組織の専用 | 自社の方針に合わせて管理できる。費用は高め |
機密性の高いデータや、独自のセキュリティ要件がある業務はプライベートに置くことが多い。
3. オンプレミスとクラウドとの違い
根拠: シラバス 4-15-1
オンプレミスとクラウドとの違いは?
| オンプレミス | クラウド | |
|---|---|---|
| 何か | 自社で設備を保有し運用する | 事業者の設備を借りる |
| 初期費用 | 大きい(機器の購入) | 小さい |
| 増強 | 機器の調達に時間がかかる | すぐ増減できる |
| 自由度・管理 | 自社で自由に決められる | 事業者の仕様に従う |
| 運用 | 自社で担う | 事業者に任せられる |
持つか、借りるか。 使う量が大きく変動する業務ほどクラウドが向く。
クラウドを使うときの注意点は?
- 事業者に依存する … 障害・サービス終了・値上げの影響をそのまま受ける
- データの所在 … 保存先が国外になり、その国の法律が及ぶことがある
- 通信が前提 … ネットワークが切れると使えない
- 責任の分担 … 事業者が守る範囲と、利用者が守る範囲(アカウント管理・設定など)を確認する
設定ミスによる情報漏えいは、利用者側の責任になる。