システム化計画
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス Ver.6.5 の小分類 22「システム化計画」(大分類 3:システム戦略/中分類 7:システム企画)。
2026-08-05 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
ここからシステムを作る側の流れに入ります。順番はこうです。
企画プロセス(システム化計画)→ 要件定義 → 調達 → 開発 → 運用
システム化計画で決めるのは「何を、どこまで、いつまでに、いくらで、誰が」であって、
どう作るかではありません。作り方を決めるのはもっと後です。
シラバスが挙げる決めごとは 5 つ——適用範囲・スケジュール・体制・費用対効果・リスク分析。
この 5 つが揃って初めて、経営が「やる/やらない」を判断できます。
1. 企画プロセスで決めること
根拠: シラバス 3-7-22
企画プロセスとは? 何を決めるか?
経営戦略にもとづき、システム化の方針と実施計画を立てる工程
決めるのは次の 5 つ。
| 決めごと | 内容 |
|---|---|
| 適用範囲 | どの業務をシステム化するか(どこまでやらないか) |
| スケジュール | いつまでに何を終えるか |
| 体制 | 誰が担当し、誰が決めるか |
| 費用対効果 | かかる費用に見合う効果が得られるか |
| リスク分析 | 何が起こりうるか、起きたらどうするか |
「どう作るか」はここでは決めない。
適用範囲を決めるとき、何に注意するか?
やらないことを明示する。
範囲が曖昧なまま進むと、後から要望が足され続けて
スケジュールも費用も膨らむ。
「今回はここまで、この業務は次期」と線を引いておくことが、
そのまま要件定義の前提になる。
リスク分析では何を見るか?
起こりうる事象と、その発生確率・影響の大きさ
技術的な実現可能性、要員の確保、法令の変更、既存システムとの連携など。
洗い出したうえで、回避・低減・移転・保有のいずれで対応するかを決める。
計画段階で見ておくのは、着手後に判明すると引き返せないため。
費用対効果を見るとき、効果はどう捉えるか?
金額で表せる効果と、表せない効果の両方を挙げる。
| 例 | |
|---|---|
| 金額で表せる | 人件費の削減、在庫の圧縮、売上の増加 |
| 金額で表しにくい | 顧客満足度の向上、意思決定の速さ、法令順守 |
金額にできるものだけで判断すると、
守りの投資(セキュリティ・法令対応)が常に否決されることになる。
体制を決めるときの要点は?
誰が意思決定するかを決めること。
作業する人を並べるだけでは足りない。
仕様の変更や優先順位の判断が必要になったとき、
決められる人がいないとプロジェクトは止まる。
利用部門・情報システム部門・経営層のそれぞれから
責任者を立てるのが一般的。
スケジュールを立てるとき、何を基準にするか?
業務側の期限(法改正の施行日、繁忙期、既存システムの保守期限)を先に置き、
そこから逆算する。
開発側の都合だけで引くと、間に合っても使えない時期に完成することになる。