細胞を構成する物質
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (2) ア (ア) ㋐「生体物質と細胞」。
告示は「生体物質と細胞に関する資料に基づいて、細胞を構成する物質を細胞の機能と関連付けて
理解すること」とし、内容の取扱いで「核酸や細胞骨格にも触れること」を求めている。
0. どういう論点か
細胞は、どの物質が多いかとその物質が何をしているかが対応しています。
「水が最も多い」「タンパク質が働き手」という 2 点を軸に、残りを位置づけます。
| 物質 | 細胞での割合 | 主な働き |
|---|---|---|
| 水 | 最も多い | 溶媒・化学反応の場・温度を保つ |
| タンパク質 | 水の次に多い | 酵素・輸送・運動・構造 |
| 脂質 | — | 生体膜・エネルギーの貯蔵 |
| 核酸 | — | 遺伝情報の保存(DNA)と発現(RNA) |
| 炭水化物 | — | エネルギー源・細胞壁 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 乾燥重量で見るとタンパク質が最も多い(水を除いて比べているかどうかで答えが変わる)
- 核酸は DNA だけではない(RNA も核酸)
- 植物細胞にも動物細胞にもミトコンドリアはある(葉緑体だけが植物側)
1. 細胞を作る物質
根拠: 学習指導要領 生物-(2)-ア-(ア)-㋐
細胞に最も多く含まれる物質は?
水
化学反応の場になり、物質を溶かして運ぶ。比熱が大きいので温度変化を和らげる働きもある。
水を除いた重量(乾燥重量)で比べると、細胞に最も多い物質は?
タンパク質
酵素・輸送体・細胞骨格など、細胞の働きの大部分を担う。
タンパク質を構成する単位は?
アミノ酸
アミノ酸どうしがペプチド結合でつながって鎖になる。
核酸を構成する単位は?
ヌクレオチド
リン酸・糖・塩基が 1 つずつ結合したもの。
DNA と RNA で、糖と塩基はそれぞれどう違う?
糖は DNA がデオキシリボース、RNA がリボース。塩基は DNA が T、RNA が U をもつ
A・G・C は共通。
細胞で脂質が果たす働きを 2 つ挙げると?
生体膜をつくることとエネルギーを蓄えること
リン脂質は膜の材料、中性脂肪は貯蔵に使われる。
炭水化物のうち、植物の細胞壁の主成分は?
セルロース
グルコースがつながった多糖。動物の貯蔵多糖はグリコーゲン。
無機塩類(Na⁺・K⁺・Ca²⁺ など)は微量なのに重要とされるのはなぜ?
浸透圧の調節や、興奮の伝導、酵素の働きに欠かせないから
量ではなく役割で効いている。
2. 細胞小器官と働きの対応
根拠: 学習指導要領 生物-(2)-ア-(ア)-㋐
構造と機能を 1 対 1 で結ぶのがここの要点です。図が無くても、働きから名前を出せるようにします。
細胞内で ATP を合成する、二重の膜をもつ細胞小器官は?
ミトコンドリア
動物細胞にも植物細胞にもある。独自の DNA をもつ。
光合成を行う細胞小器官は? 内部の構造の名前も言うと?
葉緑体。内部にチラコイド(膜)とストロマ(基質)がある
チラコイドで光の反応、ストロマで二酸化炭素の固定が起こる。
タンパク質の合成が行われる構造は?
リボソーム
粗面小胞体の表面や細胞質基質に存在する。
小胞体とゴルジ体の役割の違いは?
小胞体は合成したタンパク質の輸送路、ゴルジ体は加工と仕分け・分泌
分泌タンパク質は 小胞体 → ゴルジ体 → 細胞外 の順に運ばれる。
加水分解酵素を含み、不要になった物質や細胞小器官を分解する構造は?
リソソーム
オートファジー(自食作用)にも関わる。
植物細胞に特徴的で、細胞液を満たして浸透圧や物質の貯蔵に関わる構造は?
液胞
成長した植物細胞では大きく発達する。
細胞質基質(サイトゾル)では、どんな反応が起きている?
解糖系など、多くの代謝反応
細胞小器官の外側にある液状の部分で、酵素が溶けている。