さまざまな受容器
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (4) ア (ア) ㋐「刺激の受容と反応」。
告示は「外界の刺激を受容し神経系を介して反応する仕組みを、関与する細胞の特性と関連付けて
理解すること」としている。
0. どういう論点か
受容器は、受け取れる刺激(適刺激)が決まっています。
耳は 1 つの器官で 2 つの仕事(聴覚と平衡覚)をしている点が問われます。
| 受容器 | 適刺激 | 受容する細胞・場所 |
|---|---|---|
| 眼 | 光 | 網膜の視細胞 |
| 耳(うずまき管) | 音(空気の振動) | コルチ器の聴細胞 |
| 耳(前庭) | からだの傾き | 感覚毛と平衡石 |
| 耳(半規管) | からだの回転 | 感覚毛 |
| 鼻・舌 | 化学物質 | 嗅細胞・味細胞 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 傾きは前庭、回転は半規管(どちらも耳の中だが別の器官)
- 音の高低は、うずまき管のどこが振動するかで決まる
- 嗅覚と味覚はどちらも化学物質を受け取る(気体か液体かの違い)
1. 耳
根拠: 学習指導要領 生物-(4)-ア-(ア)-㋐
耳で、音を受け取る器官は?
うずまき管(内部のコルチ器)
聴細胞が並んでいる。
音が耳に入ってから聴細胞に届くまでの順は?
鼓膜 → 耳小骨 → うずまき管のリンパ液 → 基底膜 → 聴細胞
空気の振動が、骨、液体の振動へと受け渡される。
耳小骨のはたらきは?
振動を増幅して内耳に伝えること
てこの原理で小さな振動を強める。
音の高低は、どうやって区別される?
うずまき管の、どの位置の基底膜が最もよく振動するかによる
入口に近い側が高音、奥が低音に対応する。
からだの傾きを受け取る器官は? 回転を受け取る器官は?
傾きは前庭、回転は半規管
どちらも内耳にあり、感覚毛の動きとして受け取る。
前庭で傾きを感じ取れるのはなぜ?
平衡石(耳石)がずれて感覚毛を傾けるから
重力の向きが変わると、石の位置が変わる。
半規管が 3 つあるのはなぜ?
3 つの向き(面)の回転を区別するため
互いにほぼ直角に配置されている。
2. 化学物質と皮膚の受容器
根拠: 学習指導要領 生物-(4)-ア-(ア)-㋐
嗅覚と味覚の適刺激は?
どちらも化学物質
嗅覚は気体の、味覚は液体に溶けた物質を受け取る。
味覚を受け取る細胞があるのはどこ?
舌の味覚芽(味蕾)の中の味細胞
甘味・酸味・塩味・苦味・うま味を受け取る。
風邪で鼻が詰まると味が分かりにくくなるのはなぜ?
「味」として感じているものの多くが、においによるものだから
嗅覚の情報が届かないと、味の印象が大きく変わる。
皮膚にある受容器は、どんな刺激を受け取る?
触覚・圧覚・温覚・冷覚・痛覚
それぞれ別の受容器が担当している。
同じ刺激を受け続けると感じにくくなることを何という?
順応
嗅覚は順応が速く、痛覚は遅い。
3. 受容の共通するしくみ
根拠: 学習指導要領 生物-(4)-ア-(ア)-㋐
どの受容器にも共通するはたらきを 1 行で言うと?
特定の刺激を受け取り、それを興奮(電気的信号)に変換すること
刺激の種類が違っても、伝わる信号の形は同じ。
刺激を受け取る細胞が、その刺激にだけ反応できるのはなぜ?
その刺激に応じた受容体タンパク質をもっているから
細胞の特性が、受け取れる刺激を決めている。
強い刺激と弱い刺激は、どうやって区別されている?
興奮の頻度(1 秒あたりの回数)と、興奮するニューロンの数で区別される
1 本のニューロンの興奮の大きさは変わらない。
「刺激の強さがある値を超えないと感覚が生じない」。この値を何という?
閾値(いきち)
受容器や細胞ごとに決まっている。