原核細胞と真核細胞
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物基礎」の内容 (1) ア (ア) ㋐「生物の共通性と多様性」。
内容の取扱いが「原核生物と真核生物に触れること」を求めている部分にあたる。
0. どういう論点か
細胞は共通性の代表ですが、中のつくりは 2 通りしかありません。
核があるかないかで、生物全体が 2 つに分かれます。
| 原核細胞 | 真核細胞 | |
|---|---|---|
| 核(核膜に包まれた核) | ない | ある |
| DNA | ある(細胞質中に裸で存在) | ある(核の中) |
| ミトコンドリア・葉緑体 | ない | ある(葉緑体は植物など) |
| 細胞膜 | ある | ある |
| 大きさ | 小さい(おおむね数 µm 以下) | 大きい |
| 例 | 大腸菌・乳酸菌・シアノバクテリア | 動物・植物・菌類・原生生物 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 原核細胞にも DNA はある(「核が無い」=「DNA が無い」ではない)
- 原核細胞にも細胞膜はある(無いのは核膜とミトコンドリア・葉緑体などの細胞小器官)
- シアノバクテリアは光合成をするが原核生物(葉緑体を持たないまま光合成する)
1. 2 つの細胞の違い
根拠: 学習指導要領 生基-(1)-ア-(ア)-㋐
原核細胞と真核細胞を分けている、いちばんの違いは?
核膜に包まれた核があるかどうか
核がないものが原核細胞、あるものが真核細胞。
原核細胞に DNA はあるか?
ある
ただし核膜に包まれておらず、細胞質中に存在する。
「核が無い」を「DNA が無い」と読み替えないこと。
原核細胞がもたない細胞小器官を 2 つ挙げると?
ミトコンドリアと葉緑体
どちらも膜で包まれた細胞小器官。原核細胞は細胞膜と細胞質だけの単純なつくり。
原核細胞と真核細胞の両方がもつものを挙げると?
細胞膜・細胞質・DNA・リボソーム
細胞膜と DNA は共通性そのもの。原核細胞も細胞膜はもつ。
原核生物の例を 3 つ挙げると?
大腸菌・乳酸菌・シアノバクテリア(細菌のなかま)
肉眼で見える生物はほぼすべて真核生物。
シアノバクテリアは光合成を行うが、原核生物か真核生物か?
原核生物
葉緑体をもたないまま、細胞自体で光合成を行う。
「光合成をする=葉緑体をもつ」ではない。
原核細胞と真核細胞では、どちらが大きい?
真核細胞
原核細胞はおおむね数 µm 以下で、真核細胞より一桁小さいものが多い。
原核生物と真核生物に共通点があることは、進化について何を示す?
共通の祖先をもつこと(起源の共有)
細胞膜・DNA・ATP の利用という共通性は、分かれる前の祖先から受け継いだもの。
2. 真核細胞のつくりと働き
根拠: 学習指導要領 生基-(1)-ア-(ア)-㋐
細胞小器官は、それぞれ担当する仕事で覚えると混ざりません。
核の働きは?
DNA(遺伝情報)を収めて、細胞の働きを支配する
核膜に包まれ、中に染色体(DNA とタンパク質)がある。
ミトコンドリアの働きは?
呼吸を行い、有機物を分解して ATP を合成する
動物にも植物にもある。
葉緑体の働きは?
光合成を行い、光エネルギーを使って有機物をつくる
植物や藻類にあり、動物にはない。
細胞膜の働きは?
細胞の内外を仕切り、物質の出入りを調節する
すべての細胞(原核細胞も)がもつ。
植物細胞にあって動物細胞にはないものを 2 つ挙げると?
葉緑体と細胞壁(発達した液胞も)
細胞壁は細胞膜の外側にあって形を保つ。
動物細胞にも植物細胞にもある細胞小器官を 2 つ挙げると?
核とミトコンドリア
どちらも真核細胞の共通のつくり。