和の記号Σ
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 数学B (1) 数列 ア (ア)「等差数列と等比数列について理解し,それらの一般項や和を求めること。」。
0. どういうまとまりか
のような和を、記号 (シグマ)を使って と短く書きます。
を使うと、等差数列や等比数列の和だけでなく、 や を並べた数列の和も公式で求められるようになります。
計算の基本は「ばらして、公式の形にそろえて、まとめる」です。
| 和 | 公式 |
|---|---|
| ( は定数) | |
| () |
分かれ目は次の 3 つ。
- は和と定数倍にはばらせるが、積にはばらせない。 は先に展開する
- は ではなく 。定数も 個足す
- 下の端が 1 でないときや、上の端が のときは、項数を確かめる
1. 記号Σの意味
根拠: 学習指導要領 数学B-(1)-ア-(ア)
の下に「 をいくつから」、上に「いくつまで」を書き、右に足すものの一般項を書きます。
は何を表すか?
(数列 の第 1 項から第 項までの和)
に 1、2、…、 を順に代入して全部足す。 は代わりに や を使っても同じ和を表す。
を、 を使わずに書いて計算すると?
で、値は 120
。下の端が 3 なので項数は で 4 個。迷ったら具体的な和に書き戻すと間違えない。
2. Σの性質
根拠: 学習指導要領 数学B-(1)-ア-(ア)
足し算は順番を入れかえてもよく、共通の係数はくくり出せます。これを で書いたものが の性質です。
の性質(ばらしてよい形)は?
、( は定数)
和と定数倍にはばらせる。積は一般に なので、展開してから和にする。
( は に関係しない定数)の値は?
と を 個足す。例えば 。答えを としてしまう誤りが多い。
3. 和の公式
根拠: 学習指導要領 数学B-(1)-ア-(ア)
、、 の和と、等比数列の和は公式として覚えます。 は初項 1、公差 1 の等差数列の和です。
と の公式は?
、
は初項 1、末項 の等差数列の和。例えば は 。
の公式は?
の 2 乗と同じ形。例えば は 。
()の値は?
初項 、公比 、項数 の等比数列の和。指数が のとき( など)は初項が になるので 。初項を必ず を代入して確かめる。
の値は?
。1 から始まる奇数を 個足すと になる。
4. Σの計算
根拠: 学習指導要領 数学B-(1)-ア-(ア)
一般項を展開して 、、定数の項に分け、それぞれに公式を使います。最後は共通因数でくくって整理します。
の計算の手順と答えは?
展開して にばらす。答えは
。共通因数 でくくると整理が速い。
の値は?
の公式の を に置きかえる。階差数列で上の端が の和がよく出てくる。
練習問題
根拠: 学習指導要領 数学B-(1)-ア-(ア)
問 1 を求めよ。
440
方針 は和と定数倍にばらせるので、 の部分と定数 1 の部分に分け、それぞれに公式を使う。
- ばらす。
- は、公式 に を入れて
- は 1 を 20 個足すので 20
- 合わせて、
- 別の見方: のとき 3、 のとき 41 なので、初項 3、末項 41、項数 20 の等差数列の和と見て としてもよい。
ここで間違えやすい を 1 としてしまうこと。定数も 20 個足す。
問 2 を求めよ。
方針 と にばらして公式を使う。出てくる 2 つの式にはどちらも が入っているので、展開せずに共通因数でくくる。
- ばらす。
- 公式を入れると、
- 1 つ目の係数は なので、
- 共通因数 でくくると、
- と を掛けると なので、答えは
- 確かめ: のとき、もとの和は 、答えの式は で合っている。
問 3 和 を求めよ。
方針 まず第 項を の式で書いて、 の形にする。 は積のままではばらせないので、展開して と に分けてから公式を使う。
- 第 項は で、展開すると 。求める和は
- ばらして公式を入れると、
- 共通因数 でくくる。 なので、
- なので、
- 確かめ: のとき、もとの和は 、答えの式は で合っている。
ここで間違えやすい を と の積にしてしまうこと。積にはばらせない。
問 4 和 を求めよ。
方針 第 項は 番目の奇数の 2 乗 。展開して 、、定数に分け、それぞれに公式を使ってから でくくる。
- 第 項は 。求める和は
- ばらすと、
- 公式を入れると、
- 係数を計算すると、
- でくくると、
- 中かっこの中を展開する。 なので、
- と因数分解できるので、答えは
- 確かめ: のとき、もとの和は 、答えの式は で合っている。
ここで間違えやすい を 1 としてしまうこと。1 を 個足すので 。
問 5 を求めよ。
方針 は が 1 増えるごとに 3 倍になるので、等比数列の和。初項・公比・項数を読み取って、等比数列の和の公式に入れる。
- 初項は を代入して 。公比は 3、項数は
- 等比数列の和の公式 に入れると、
- 2 で約分して、
- 確かめ: のとき、もとの和は 、答えの式は で合っている。