情報とメディアの特性
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
情報は「もの」と違い、形がなく、人に渡しても手元から消えません。この違いが、
情報を扱うときの便利さ(すぐ広がる・いくらでも写せる)と危うさ(一度出たら取り消せない)の両方を生みます。
| 特性 | 意味 | 「もの」との違い |
|---|---|---|
| 形がない | それ自体に重さや大きさがない。伝えるには媒体が要る | ものは形があり、手で渡せる |
| 消えない(残存性) | 人に伝えても、元の持ち主の手元から無くならない | ものは渡すと手元から無くなる |
| 簡単に複製できる(複製性) | 同じものを、ほとんど手間をかけずに作れる | ものの複製には材料と手間がかかる |
| 容易に伝播する(伝播性) | 短い時間で、広い範囲に伝わる | ものを運ぶには時間と費用がかかる |
分かれ目は次の 3 つ。
- 消えないのは「渡しても手元に残る」こと。一度広まった情報は、完全に消すことができない。
- データ・情報・知識は、この順に「意味づけ」が進む。事実を記録しただけのものがデータ。
- メディアには表現・伝達・記録の 3 つの意味がある。文字は表現、電波は伝達、USB メモリは記録。
1. 情報の特性
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(ア)
情報には「形がない」「消えない」「簡単に複製できる」「容易に伝播する」という特性があります。
インターネット上では、この特性がそのまま強く表れます。書き込みは一瞬で広まり、消したつもりでも誰かの手元に写しが残ります。
情報の特性のうち、「人に伝えても、伝えた側の手元から無くならない」ことを何というか?
残存性(消えない)
ものは人に渡すと手元から無くなるが、情報は渡しても残る。
情報の特性のうち、「同じものを少ない手間でいくつも作れる」ことを何というか?
複製性(簡単に複製できる)
デジタルの情報は、写しても質が落ちない。
情報の特性のうち、「短い時間で広い範囲に伝わる」ことを何というか?
伝播性(容易に伝播する)
SNS の投稿が拡散されて多くの人に届くのは、この特性による。
一度インターネットに公開した情報を、あとから削除しても完全には消せないのはなぜか?
残存性と複製性があるため
公開している間に、見た人が保存・転載した写しが残る。
情報が「形がない」ことから、伝えたり残したりするときに何が必要になるか?
情報を載せる媒体(メディア)
紙・音声・電波など、何かに載せないと伝えることも残すこともできない。
2. データ・情報・知識
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(ア)
同じ「気温 32 度」という記録も、目的をもって整理すると判断の材料になり、
さらに積み重ねると次に生かせる決まりになります。この段階の違いを、データ・情報・知識と呼び分けます。
データとは何か?
事実や事柄を、数値や文字などで記録したもの
それだけでは意味づけがされていない。例:各日の最高気温の記録。
データと情報の違いは何か?
情報は、データを目的に沿って整理し、意味や価値を持たせたもの
例:最高気温の記録を整理して「今週は猛暑日が 4 日あった」と分かる形にしたもの。
知識とは何か?
情報を蓄積・体系化して、問題解決や判断に役立てられるようにしたもの
例:「猛暑日には熱中症の搬送が増えるので、屋外の活動を控える」という決まり。
3. メディアの特性
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(ア)
メディアは「情報を伝える仲立ちをするもの」です。一口にメディアといっても、
表現のメディア(何で表すか)、伝達のメディア(何で運ぶか)、記録のメディア(何に残すか)の 3 つの意味があり、
それぞれに向き・不向きがあります。メディアの特性を知って選ぶことが、情報をうまく伝える第一歩です。
メディアとは何か?
情報を伝える仲立ちをするもの
表現・伝達・記録の 3 つの意味で使われる。
文字・音声・図・画像・動画のように、情報を「どんな形で表すか」にあたるメディアを何というか?
表現のメディア
同じ内容でも、文字は正確に、画像や動画は直感的に伝えやすい。
電波・光ファイバー・電話回線のように、情報を「運ぶ」ためのメディアを何というか?
伝達のメディア
離れた場所へ情報を届ける役目をもつ。
紙・USB メモリ・光ディスクのように、情報を「残す」ためのメディアを何というか?
記録のメディア
時間を超えて情報を伝える役目をもつ。