モデルの分類
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
モデルは、現実の事象から目的に必要な部分だけを取り出して、単純に表したものです。
同じモデルを、次の 3 つの軸で分けることができます。
| 分け方 | 一方 | 他方 |
|---|---|---|
| 何で表すか | 物理モデル(実物・拡大・縮小モデル) | 論理モデル(数式モデル・図的モデル) |
| 時間の変化を扱うか | 静的モデル(時間で変わらない) | 動的モデル(時間とともに変わる) |
| 偶然の要素を含むか | 確定的モデル(同じ条件なら同じ結果) | 確率的モデル(偶然で結果が変わる) |
分かれ目は次の 3 つ。
- 形のある「もの」で表せば物理モデル、式や図で表せば論理モデル。
- サイコロや客の来方のように偶然が入れば確率的モデル。入らなければ確定的モデル。
- 何を残して何を省くかは、モデル化の目的で決まる。
1. モデルとモデル化
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)
現実の事象はそのままでは複雑すぎて扱えません。目的に関係の深い要素と、要素どうしの関係だけを取り出して表すことをモデル化といいます。
同じ事象でも、目的が変われば残す要素も変わります。
モデルとは何か?
現実の事象の、目的に必要な特徴だけを取り出して単純に表したもの
地図は、土地の形や道のつながりだけを残したモデル。
モデル化とは何か?
事象の中から目的に必要な要素とその関係を取り出し、モデルとして表すこと
関係の薄い要素は思い切って省く。
モデル化の手順を 3 段階で答えよ。
目的を明確にする・要素とその関係を抽出する・図や式などで表現する
最初に目的を決めないと、どの要素を残せばよいかが決まらない。
2. 物理モデルと論理モデル
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)
物理モデルは形のある「もの」で事象を表し、論理モデルは式や図などで事象の性質や関係を表します。
| 種類 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| 実物モデル | 実物と同じ大きさ | 自動車の衝突試験に使うダミー人形 |
| 拡大モデル | 実物より大きい | 分子模型・DNA の模型 |
| 縮小モデル | 実物より小さい | 地球儀・建築の模型・風洞実験の模型飛行機 |
| 数式モデル | 数式で関係を表す | 落下する物体の位置の式・預金の利息の計算式 |
| 図的モデル | 図で要素のつながりを表す | 路線図・フローチャート・状態遷移図 |
物理モデルとは何か?
実物・拡大・縮小など、形のあるもので事象を表したモデル
実物モデル・拡大モデル・縮小モデルに分けられる。
論理モデルとは何か?
数式や図などで、事象の性質や要素どうしの関係を表したモデル
数式モデルと図的モデルに分けられる。
地球儀は、物理モデルのうちどれにあたるか?
縮小モデル
実物(地球)より小さく作って、形や位置関係を表している。
分子模型は、物理モデルのうちどれにあたるか?
拡大モデル
目に見えない小さなものを、大きくして形を分かるようにしている。
電車の路線図は、論理モデルのうちどれにあたるか?
図的モデル
駅の正確な位置や距離は省き、駅どうしのつながりと乗り換えだけを図で表している。
「預金の残高は、毎年、前の年の残高に一定の利率をかけた分だけ増える」を式で表したものは、どんなモデルか?
数式モデル(論理モデル)
要素(残高・利率・年数)どうしの関係を式で表している。
3. 静的・動的、確定的・確率的
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)
モデルは、時間による変化を扱うかどうか、偶然の要素を含むかどうかでも分けられます。
シミュレーションで動かすのは、主に動的モデルです。
静的モデルと動的モデルは、何で分かれるか?
時間の経過による変化を扱うかどうか
時間で変わらないものが静的モデル(建物の設計図など)、時間とともに変わるものが動的モデル(人口の移り変わりなど)。
確定的モデルとは何か?
偶然の要素を含まず、同じ条件なら必ず同じ結果になるモデル
一定の速さで走る車の位置を時刻から求める式など。
確率的モデルとは何か?
偶然の要素を含み、同じ条件でも結果が変わりうるモデル
サイコロの目、店に客が来る間隔など。コンピュータでは乱数を使って表す。
「店のレジに客が来る間隔が毎回ばらばらで、行列の長さが時間とともに変わる」ようすを表すモデルは、2 つの軸でどう分類されるか?
動的モデルで、確率的モデル
行列の長さが時間で変わるので動的、客の来方が偶然で決まるので確率的。