みならいノート

情報Ⅰ 2027年度版

シミュレーションの方法

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

0. どういうまとまりか

シミュレーションは、モデルを使って現実の事象を模擬的に再現し、結果を予測したり調べたりすることです。
モデルが確定的か確率的かで、動かし方が変わります。

確定的モデル 確率的モデル
動かし方 式に値を入れて順に計算する 乱数で偶然を作り、何回も試す
結果 1 回で決まる 試すたびに変わる。多く試して傾向を見る
例 一定の利率での預金の増え方 モンテカルロ法・待ち行列

分かれ目は次の 3 つ。

1. シミュレーションとは

根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)

現実で試すと危険なこと、お金がかかりすぎること、時間がかかりすぎること・短すぎて観察できないことも、
モデルの上なら何度でも条件を変えて試せます。

シミュレーションとは何か?

モデルを使って現実の事象を模擬的に再現し、結果を予測したり調べたりすること

条件を変えて何度でも試せる。

現実で実験せず、シミュレーションで調べる理由を 3 つ挙げよ。

危険だから・費用がかかりすぎるから・時間がかかりすぎる(または短すぎる)から

災害時の避難、新しい橋の強度、数十年先の人口などは現実では試せない。

表計算ソフトでシミュレーションをするとき、時間の経過はふつうどう表すか?

1 行を 1 つの時刻(1 回・1 日など)にして、前の行の値から次の行の値を計算する式を下へ複写する

行を下にたどると、時間とともに値が変わっていくようすが分かる。

2. 乱数とモンテカルロ法

根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)

確率的モデルでは、偶然の要素をコンピュータの乱数で作ります。表計算ソフトなら RAND 関数、Python なら random モジュールで、0 以上 1 未満の値などを出せます。

円周率の推定:1 辺 1 の正方形の中に点をでたらめに打ち、半径 1 の四分円の中に入った点の割合を調べます。
四分円の面積は円周率の 4 分の 1 なので、「四分円に入った割合の 4 倍」が円周率の近い値になります。

乱数とは何か?

規則性がなく、次にどの値が出るか予測できないように並んだ数

確率的モデルのシミュレーションで、サイコロの目や客の来方などの偶然を表すのに使う。

モンテカルロ法とは何か?

乱数を使って何回も試行し、その結果から答えを近似的に求める方法

計算で直接求めにくい値を、たくさんの試行の割合から推定する。

モンテカルロ法で円周率を推定するとき、1 辺 1 の正方形の中に点をでたらめに打って、何を調べるか?

半径 1 の四分円の中に入った点の割合。その4 倍が円周率の推定値になる

四分円の面積は円周率の 4 分の 1、正方形の面積は 1 だから。

モンテカルロ法で、打つ点の数(試行回数)を増やすと、結果はどうなるか?

推定値が真の値に近づき、ばらつきが小さくなる

試行回数が少ないと、偶然の偏りが結果に大きく出る。

3. 待ち行列

根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)

レジや窓口に客が並ぶようすを待ち行列といいます。客の来る間隔と 1 人の処理にかかる時間を乱数で決め、
行列の長さや待ち時間がどうなるかを調べます。

待ち行列のシミュレーションで、乱数を使って決めるものは主に何か?

客の到着する間隔と1 人あたりの処理(サービス)時間

この 2 つがばらつくので、同じ窓口でも行列の長さが時間とともに変わる。

客の平均の到着間隔が、窓口 1 つの平均の処理時間より短いと、行列はどうなるか?

時間とともに長くなり続ける

処理が到着に追いつかない。窓口を増やすか、処理を速くしないと解消しない。

窓口を 1 つ増やすと、平均の待ち時間はどう変わりやすいか?

大きく短くなることが多い(混んでいるときほど効果が大きい)

どれだけ短くなるかは到着と処理のばらつき方で違うので、シミュレーションで確かめる。

4. 評価と改善

根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(3)-ア-(ウ)

シミュレーションの結果は、モデルに取り入れた要素と仮定の範囲でしか正しくありません。
結果を現実のデータと比べ、ずれが大きければ、要素を足したり仮定を変えたりしてモデルを改善します。

同じ事象でも、シミュレーションの結果が違ってくるのはなぜか?

モデルに取り入れた要素や仮定(どの要素を残し、どう単純にしたか)が違うから

結果はモデルの限界を含んでいる。

シミュレーションの結果を使ってモデルを評価・改善するとは、どういうことか?

結果を実際のデータや観察と比べ、ずれの原因となる要素や仮定を見直してモデルを直すこと

モデル化・シミュレーション・評価と改善を繰り返して、モデルを現実に近づける。

練習問題

問 1 モンテカルロ法で円周率を推定した。1 辺 1 の正方形の中に点を 1000 個でたらめに打ったところ、半径 1 の四分円の中に入った点は 786 個だった。円周率の推定値を求めよ。

3.144

四分円に入った割合は 786 ÷ 1000 で 0.786。その 4 倍なので、786 ÷ 1000 × 4 = 3.144。

問 2 窓口が 1 つの店に、開店 0 分・2 分・4 分・5 分に 1 人ずつ、合わせて 4 人の客が来た。1 人の処理には 3 分かかり、前の客が終わるまで次の客は待つ。

客 到着 処理を始める 処理が終わる
1 人目 0 分 0 分 3 分
2 人目 2 分 3 分 6 分
3 人目 4 分 ? ?
4 人目 5 分 ? ?

4 人目の待ち時間と、4 人の平均の待ち時間を求めよ。

4 人目は 4 分、平均は 1.75 分

3 人目は 2 人目が終わる 6 分に始まり 9 分に終わる。4 人目は 9 分に始まり 12 分に終わる。
待ち時間(始める時刻と到着の差)は、1 人目から順に 0 分・1 分・2 分・4 分。
合計は 0 + 1 + 2 + 4 = 7 で、平均は 7 ÷ 4 = 1.75。到着が処理より速いので、後の客ほど待ち時間が延びていく。

このノートの 12 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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