世界の地形と生活
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領「地理総合」B (1) ア (ア) の「人々の生活文化が地理的環境から影響を受けたり,影響を与えたりして多様性をもつこと」。
内容の取扱いは、ここでいう地理的環境には自然環境だけでなく社会環境も含まれるとしています。このノートは自然環境のうち地形を扱います。
どこに山地や平野があり、なぜそこにできたのかを押さえると、人々がどこに住み、何を作ってきたかが読めるようになります。
0. 何を押さえるか
地形は、地球の内部の力(内的営力:地殻変動・火山活動)が起伏をつくり、外からの力(外的営力:流水・氷河・風・波による侵食と堆積)が
それを削ったり埋めたりしてできます。主に内的営力がつくる大きな起伏を大地形、主に外的営力がつくる細かな地形を小地形と呼びます。
| 大地形 | できた時代 | 様子 | 例 |
|---|---|---|---|
| 安定陸塊 | 先カンブリア時代に造山運動を受け、その後は長く安定 | 侵食が進んだ平坦な土地(楯状地・卓状地) | 中央シベリア高原、ブラジル高原、オーストラリア西部 |
| 古期造山帯 | 古生代の造山運動 | 長い侵食を受けた、なだらかな山地 | アパラチア山脈、ウラル山脈、グレートディヴァイディング山脈 |
| 新期造山帯 | 中生代から新生代の造山運動 | 高く険しい山地。地震や火山が多い | 環太平洋造山帯、アルプス=ヒマラヤ造山帯 |
取り違えやすい分かれ目は次の 3 つ。
- 古期造山帯は「古いから低い」。できたのは古生代で、その後の長い侵食でなだらかになった。高く険しいのは新期造山帯のほう
- 扇状地で水が得にくいのは扇央、湧水が出るのは扇端。集落は扇端に並び、扇央は畑や果樹園に使われてきた
- リアス海岸は山地の谷が沈んだもの、フィヨルドは氷河が削った谷が沈んだもの。どちらも入り江が深いが、でき方が違う
1. プレートと大地形
根拠: 学習指導要領 地理総合-B-(1)-ア-(ア)
地球の表面は十数枚のプレートに分かれていて、プレートの境界で地震や火山活動が集中します。
日本列島は複数のプレートが接する狭まる境界の上にあり、地震と火山が多いのはそのためです。
プレートどうしが離れていく「広がる境界」で、海底にできる長い山脈状の高まりを何という?
海嶺
大西洋の中央を南北に走る大西洋中央海嶺が代表。陸上の広がる境界の例がアフリカ大地溝帯。
プレートどうしが近づく「狭まる境界」で、海洋プレートが沈み込むところにできる深い溝を何という?
海溝
日本列島の太平洋側には日本海溝・南海トラフなどがあり、巨大地震の震源になる。
プレートどうしがすれ違う「ずれる境界」の代表で、アメリカ合衆国カリフォルニア州を通る断層は?
サンアンドレアス断層
ずれる境界では火山は少ないが、横ずれの地震が起きる。
先カンブリア時代に造山運動を受けたあと長く安定し、侵食で平坦になった大地形を何という?
安定陸塊
楯状地と卓状地に分かれる。鉄鉱石の産地が多い。
古生代の造山運動でできて、長い侵食を受けてなだらかな山地になった大地形を何という?
古期造山帯
アパラチア山脈・ウラル山脈など。石炭の産地が多い。
新期造山帯を構成する 2 つの造山帯は?
環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯
日本列島は環太平洋造山帯に含まれる。
2. 平野の地形と暮らし
根拠: 学習指導要領 地理総合-B-(1)-ア-(ア)
川が山地から平野に出て海に注ぐまでのあいだに、流れの速さに応じて土砂が積もり、場所ごとに違う地形ができます。
人々は、水の得やすさや洪水の受けやすさを見きわめて、集落・畑・水田の場所を選んできました。
| 地形 | できる場所 | 土地の使われ方 |
|---|---|---|
| 扇状地 | 川が山地から平地に出るところ | 扇央は畑・果樹園、扇端は集落・水田 |
| 氾濫原 | 中流から下流の川沿い | 自然堤防は集落・畑、後背湿地は水田 |
| 三角州 | 河口 | 水田・大都市。洪水や高潮を受けやすい |
扇状地のうち、川の水が地下にしみ込んで(伏流して)水が得にくく、畑や果樹園に使われてきた部分は?
扇央
伏流した水は扇端で湧き出すので、扇端には集落や水田が並ぶ。
氾濫原で、洪水のときにあふれた水が川沿いに砂を積もらせてできた、周りより少し高い土地を何という?
自然堤防
水はけがよく浸水しにくいので、集落や畑が立地してきた。その背後の水はけの悪い低地が後背湿地で、水田に使われてきた。
川が河口に運んできた細かい土砂が積もってできた、低く平らな地形を何という?
三角州
水が得やすく水田や大都市が立地する一方で、低いため洪水や高潮の被害を受けやすい。
3. 海岸の地形と暮らし
根拠: 学習指導要領 地理総合-B-(1)-ア-(ア)
海岸の地形は、陸地が沈んだか(沈水海岸)、海底が持ち上がったか(離水海岸)、生き物がつくったかで形が変わります。
入り江の深い海岸は港や養殖に向く一方で、津波が高くなりやすい場所でもあります。
山地の谷に海水が入り込み、のこぎりの歯のように入り組んだ海岸を何という?
リアス海岸
入り江が深く波が穏やかなので、港や養殖に使われてきた。湾の奥で津波が高くなりやすい。三陸海岸・志摩半島などに見られる。
氷河が削ってできた U 字谷に海水が入り込んだ、細長く深い入り江を何という?
フィヨルド
ノルウェー西岸・チリ南部・ニュージーランド南島など、かつて氷河に覆われた高緯度の海岸に見られる。
島のまわりを取り巻いていたサンゴ礁が、島の沈降などで島が海面下に消え、輪の形だけ残ったものを何という?
環礁
島の岸に接するものが裾礁、島との間に礁湖をはさむものが堡礁。環礁の島は標高が低く、海面の上昇の影響を受けやすい。