風化
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (イ) ㋐「地表の変化」。
告示は「風化,侵食,運搬及び堆積の諸作用による地形の形成について,身近な地形と関連付けて
理解すること」を求めており、その先頭にあたる。
0. どういう論点か
風化はその場で岩石が壊れることで、運び去る侵食とは別の作用です。
2 種類あり、どちらが優勢かは気候で決まります。
| 何が起こるか | 優勢な気候 | |
|---|---|---|
| 物理的風化(機械的風化) | 割れて細かくなる。成分は変わらない | 寒冷・乾燥(凍結が多い) |
| 化学的風化 | 水と反応して別の鉱物に変わる | 高温多湿 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 風化は「その場で壊れる」、侵食は「削って運び去る」
- 水が凍ると体積が増えるので、割れ目を押し広げる
- 石灰岩だけは溶ける(二酸化炭素を含む水に溶けてカルスト地形になる)
1. 物理的風化
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋐
風化とは何?
地表の岩石が、その場で細かく壊れたり成分が変わったりすること
運び去られるのは侵食で、別の作用。
物理的風化(機械的風化)とは?
岩石が化学的な変化を伴わず、割れて細かくなること
成分は変わらない。
寒冷地で物理的風化が進むのはなぜ?
割れ目に入った水が凍ると体積が約 9 % 増え、岩石を押し広げるから(凍結破砕)
凍結と融解のくり返しが効く。
乾燥地で岩石が割れやすいのはなぜ?
日射による昼夜の温度差が大きく、膨張と収縮がくり返されるから
表面が薄くはがれることもある。
地下深くにあった岩石が地表に現れると割れるのはなぜ?
上の荷重が取れて圧力が下がり、膨張して割れ目(節理)ができるから
花こう岩の板状節理などが例。
植物の根が岩石を壊すのは、どちらの風化?
物理的風化(成分を変えずに割る)
ただし根が出す酸は化学的風化も進める。
2. 化学的風化
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋐
化学的風化とは?
水や二酸化炭素との反応で、鉱物が別の鉱物や溶けた成分に変わること
もとの鉱物は残らない。
長石が化学的風化を受けると、何になる?
粘土鉱物(カオリンなど)になり、一部の成分は水に溶け出す
花こう岩がぼろぼろになる(まさ土)のはこのため。
石灰岩が溶けるのは、どんな水?できる地形は?
二酸化炭素を含む水(弱い酸性)。カルスト地形(鍾乳洞・ドリーネ)
石灰岩の主成分 CaCO₃ が溶ける。
化学的風化が高温多湿で進むのはなぜ?
水が多く、温度が高いほど化学反応が速いから
熱帯では厚い風化層(ラテライト)ができる。
鉄を含む鉱物が化学的風化を受けると、岩石の色はどうなる?
酸化して赤褐色になる
酸化鉄(赤鉄鉱・褐鉄鉱)ができる。
3. 風化が地表にもたらすもの
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋐
土壌はどのようにできる?
風化でできた細かい粒に、生物の遺骸が分解した有機物(腐植)が混ざってできる
風化だけでは土壌にならない。
風化が進むと、侵食はどうなる?
進みやすくなる(もろくなった岩石は流水や風で削られやすい)
風化が侵食の準備をする関係にある。
風化の速さは、岩石の何によって違う?
鉱物の種類(化学的な安定性)と、割れ目の多さ
石英は安定で残りやすく、かんらん石は風化しやすい。
砂の主成分が石英になりやすいのはなぜ?
石英が化学的風化にもっとも強く、他の鉱物が分解しても残るから
運ばれるうちに石英が濃集する。