新生代
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (イ) ㋒「地球環境の変遷」。
大気・海洋・大陸・古生物の変遷のうち、新生代(約 6600 万年前〜現在)を扱う。
0. どういう論点か
新生代は「寒冷化に向かう気候」と「哺乳類・人類の展開」が軸です。
現在の地形と気候がどうやってできたかを扱う時代なので、他の単元とよくつながります。
| 紀 | 気候・大陸 | 生物 |
|---|---|---|
| 古第三紀 | 温暖だが徐々に寒冷化 | 哺乳類の多様化 |
| 新第三紀 | 寒冷化、ヒマラヤ・アルプスの上昇 | 草原の拡大、類人猿 |
| 第四紀 | 氷期と間氷期のくり返し | 人類の展開 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 氷期には海面が下がる(水が氷床として陸にたまるため。最大約 120 m 低下)
- 間氷期は「氷期が終わった」ではなく、氷期と交互にくり返す暖かい期間
- 現在も第四紀(第四紀は約 260 万年前から現在まで)
1. 古第三紀と新第三紀
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
新生代の初めごろの気候は?
温暖だった(極地にも氷床が無い時期があった)
その後、長期的に寒冷化していく。
新生代に哺乳類が多様化したのはなぜ?
白亜紀末の絶滅で空いた生態的な地位に広がったから
陸・海・空へそれぞれ進出した。
ヒマラヤ山脈やアルプス山脈ができたのはいつ?なぜ?
新生代。インドやアフリカがユーラシアに衝突したから
現在も隆起が続いている。
ヒマラヤの上昇は、気候にどんな影響を与えたと考えられている?
風化が進んで二酸化炭素が消費され、寒冷化を促した。またモンスーンを強めた
大山脈は大気の流れも変える。
新第三紀に草原が広がったことは、哺乳類にどんな影響を与えた?
草を食べる有蹄類が発達し、走るのに適した体になった
歯も草をすりつぶす形に変わった。
南極大陸に氷床ができたのはいつごろ?
古第三紀の終わりごろ(約 3400 万年前)以降
南極が孤立し、周囲を回る海流ができたため。
2. 第四紀の氷期と間氷期
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
第四紀はいつから?特徴は?
約 260 万年前から現在まで。氷期と間氷期がくり返される
人類が展開した時代でもある。
氷期と間氷期のくり返しの周期は?
約 10 万年(ほかに 4 万年・2 万年の周期も重なる)
地球の軌道要素の変化(ミランコビッチサイクル)が原因とされる。
ミランコビッチサイクルとは何の変化?
地球の公転軌道の離心率、地軸の傾き、地軸の首振り(歳差)の周期的な変化
日射量の分布が変わり、氷床の消長を左右する。
氷期には海面がどうなる?どれくらい?
下がる。最終氷期の最盛期には現在より約 120 m 低かった
水が陸上の氷床に固定されたため。
最終氷期に大陸と陸続きになった例を挙げると?
日本列島と大陸(間宮海峡・対馬海峡付近が陸化)、ベーリング海峡
動物や人類の移動が可能になった。
過去の気温変化は、どんな資料から復元される?
氷床コアの酸素同位体比や気泡、深海底の堆積物の有孔虫の殻、花粉の化石
数十万年前まで連続的にたどれる。
氷床コアの気泡から何が分かる?
当時の大気の組成(二酸化炭素やメタンの濃度)
気温と二酸化炭素が連動してきたことが読める。
氷期に日本の植生はどうなっていた?
寒冷な針葉樹林が広がり、現在より南まで分布していた
花粉分析で分かる。
3. 人類の登場と現在の地形
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
人類(ホモ・サピエンス)が現れたのはいつごろ?
約 20〜30 万年前(アフリカ)
第四紀のうちのごく最近。
直立二足歩行をする最初期の人類はいつごろ現れた?
約 700 万〜400 万年前(新第三紀の終わりごろ)
猿人(アウストラロピテクスなど)が知られる。
新生代の示準化石を 2 つ挙げると?
ビカリア(新第三紀の汽水にすむ巻貝)、ナウマンゾウ(第四紀)
有孔虫の仲間(カヘイ石=貨幣石)も古第三紀の指標。
現在の日本の平野は、いつどうやってできた?
最終氷期の後、海面が上昇して谷が埋まり、川が運んだ堆積物で埋め立てられた
沖積平野と呼ばれる。
縄文海進とは?
約 6000 年前に、気温の上昇で海面が現在より数 m 高くなり、内陸まで海が入り込んだこと
貝塚の分布がその位置を示す。
現在は氷期か間氷期か?
間氷期(最終氷期が約 1 万年前に終わった)
このあと自然には氷期に向かうと考えられている。