放射年代と地質時代の区分
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (イ) ㋒「地球環境の変遷」。
内容の取扱いは「放射年代も扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
年代には 2 種類あり、役割が違います。片方だけでは歴史が書けません。
| 何が分かるか | 求め方 | |
|---|---|---|
| 相対年代 | 前後の順序 | 地層累重の法則、示準化石 |
| 放射年代(数値年代) | 何年前という数値 | 放射性同位体の半減期 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 半減期は「半分になるまでの時間」(全部なくなる時間ではない)
- 測る対象で使う同位体が違う(数万年なら ¹⁴C、数億年なら U–Pb)
- 放射年代が出るのは主に火成岩(堆積岩そのものの年代は直接測りにくい)
1. 放射年代の考え方
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
放射年代とは?
放射性同位体が一定の割合で崩壊する性質を使って求めた、数値としての年代
「絶対年代」「数値年代」とも呼ばれる。
半減期とは?
放射性同位体の量が、もとの半分になるまでの時間
同位体ごとに決まっていて、温度や圧力では変わらない。
半減期が 2 回過ぎると、もとの同位体は何分の 1 に残る?
4 分の 1
3 回で 8 分の 1、n 回で 1/2ⁿ。
もとの同位体(親)が 1/8 に減っていたら、半減期の何倍の時間がたった?
3 倍
1/2 → 1/4 → 1/8 と 3 回。
放射年代を求めるには、何と何の量を測る?
残っている親の同位体と、生成した子の同位体(娘核種)の量の比
比から経過した半減期の回数が出る。
放射年代の測定が、物理的・化学的条件に左右されにくいのはなぜ?
崩壊の速さ(半減期)は温度や圧力に影響されない核の性質だから
時計として信頼できる。
2. 使われる同位体
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
炭素 14(¹⁴C)の半減期と、測れる年代の範囲は?
約 5700 年。数万年前まで
考古学や第四紀の年代測定に使う。
¹⁴C 年代測定は、何を対象に測る?
木片・貝殻・骨など、生物起源の炭素を含む試料
生きている間は大気と同じ比率の ¹⁴C をもつ。
古い岩石の年代を測るのに使われる同位体を 2 組挙げると?
ウラン 238 → 鉛 206(半減期約 45 億年)、カリウム 40 → アルゴン 40(約 13 億年)
ルビジウム-ストロンチウムも使う。
半減期の長い同位体を古い岩石に使うのはなぜ?
短いものは崩壊しきってしまい、残っていないと測れないから
逆に長すぎるものは若い試料では変化が小さく測りにくい。
放射年代が測れるのは、主にどんな岩石?
火成岩(マグマが固まった時を測る)と変成岩
堆積岩は粒がもともと別の岩石由来なので、直接は測りにくい。
堆積岩の年代は、どうやって数値で決める?
挟まれている火山灰層や貫入した火成岩の放射年代を手がかりにする
示準化石による相対年代と組み合わせる。
地球最古の岩石・鉱物の年代はどれくらい?
岩石で約 40 億年、鉱物(ジルコン)で約 44 億年
地球の年齢 46 億年は隕石の放射年代から求められた。
3. 地質時代の区分
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(イ)-㋒
地質時代の大きな区分(累代)を古い順に 4 つ挙げると?
冥王代・始生代(太古代)・原生代・顕生代
顕生代が古生代・中生代・新生代に分かれる。
先カンブリア時代とは、どこまでを指す?地球史のどれくらいを占める?
冥王代から原生代の終わり(約 5.4 億年前)まで。地球史の約 88 %
歴史の大部分がここに入る。
古生代・中生代・新生代の境界は、およそ何年前?
古生代の始まりが約 5.4 億年前、中生代の始まりが約 2.5 億年前、新生代の始まりが約 6600 万年前
どちらの境界も大量絶滅にあたる。
古生代を古い順に 6 つに分けると?
カンブリア紀・オルドビス紀・シルル紀・デボン紀・石炭紀・ペルム紀(二畳紀)
カンブリア紀の始まりが顕生代の始まり。
中生代の 3 つの紀は?
三畳紀・ジュラ紀・白亜紀
白亜紀末の絶滅で中生代が終わる。
新生代の区分は?
古第三紀・新第三紀・第四紀
第四紀は約 260 万年前から現在まで。
時代の境界が「化石の内容の大きな変化」で決められているのはなぜ?
世界のどこでも同じ目印として使えるから(相対年代の物差しになる)
放射年代は後から数値を与えた。