変成作用と変成岩
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (ア) ㋓「変成作用と変成岩」。
告示は「変成岩に関する観察,実験などを行い,変成作用と変成岩の特徴及び造山帯について
理解すること」を求めている。
0. どういう論点か
変成作用は 2 種類あり、「何によって変わったか」で分かれます。
| 原因 | 規模 | できる岩石 | |
|---|---|---|---|
| 接触変成作用 | マグマの熱 | 数 m〜数 km | ホルンフェルス・結晶質石灰岩 |
| 広域変成作用 | 広い範囲の高温・高圧 | 数十〜数百 km | 結晶片岩・片麻岩 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 変成岩は「溶けていない」(溶けたらマグマになり、火成岩になる)
- 接触変成岩に縞模様(片理)は無い(圧力の向きがそろっていないため)
- 広域変成岩には片理・縞状組織がある(圧力の向きに直角に鉱物が並ぶ)
1. 変成作用とは
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋓
変成作用とは?
岩石が固体のまま、温度・圧力の変化によって鉱物や組織を変えること
溶けてはいない点が火成作用との違い。
変成岩と火成岩の決定的な違いは?
変成岩は溶けずに(固体のまま)別の岩石になったもの
溶ければマグマになり、冷えて火成岩になる。
変成作用で新しくできる鉱物を何という?
変成鉱物
ざくろ石・藍晶石・紅柱石など、温度・圧力の指標になる。
再結晶作用とは?
同じ鉱物のまま、粒が大きく成長したり並び方が変わったりすること
石灰岩が結晶質石灰岩(大理石)になるのがこれ。
2. 接触変成作用
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋓
接触変成作用とは?
マグマの貫入による熱で、接触部の岩石が変成すること
高温・低圧が特徴。
接触変成作用でできる岩石を 2 つ挙げると?
ホルンフェルス(泥岩・砂岩から)と結晶質石灰岩=大理石(石灰岩から)
どちらも硬く緻密になる。
接触変成岩に縞模様(片理)が見られないのはなぜ?
一方向からの強い圧力がかかっていないから
熱だけで変成したため、鉱物が並ばない。
接触変成作用の及ぶ範囲はどれくらい?
貫入した岩体のまわり数 m〜数 km
熱が届く距離に限られる。
3. 広域変成作用と変成帯
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋓
広域変成作用とは?
造山帯などで、広い範囲の岩石が高温・高圧を受けて変成すること
プレートの沈み込みや衝突に伴う。
広域変成作用でできる岩石を 2 つ挙げると?
結晶片岩(片理が発達)と片麻岩(縞状組織、より高温でできる)
片麻岩のほうが高温の変成を受けている。
片理とは?なぜできる?
板状・柱状の鉱物が一定の方向に並んでできる、薄く割れやすい構造
一方向から強い圧力(差応力)がかかるため。
沈み込み帯の低温高圧型の変成帯では、どんな変成岩ができる?
藍閃石(青色片岩)を含む結晶片岩
冷たいプレートが深く沈むため、温度が低いまま高圧になる。
高温低圧型の変成帯はどこにできる?
マグマが多く上昇する、火山フロントより内側(島弧の内側)
片麻岩や紅柱石を含む岩石ができる。
日本の三波川変成帯と領家変成帯は、それぞれどちらの型?
三波川変成帯が低温高圧型、領家変成帯が高温低圧型
中央構造線をはさんで並び、対の変成帯(双変成帯)をなす。
対になった 2 つの変成帯が並ぶことは、何を示す?
沈み込み帯だったこと(海溝側で低温高圧、内側で高温低圧)
変成岩から過去のプレート配置が読める。
変成岩に含まれる鉱物の組み合わせから何が分かる?
その岩石が受けた温度と圧力(変成相)
どれくらいの深さまで沈んだかの推定に使う。