地球内部の層構造
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (1) ア (イ) ㋐「地球の内部構造」。
地震波の伝わり方に基づいて内部構造を理解する小項目で、発展科目では境界の深さと
それぞれの層の物質まで踏み込む。
0. どういう論点か
地球の内部は 2 通りに分けられます。基礎科目でも出ますが、発展では
「どの深さで何が変わるか」まで問われます。
| 分け方 | 基準 | 層 |
|---|---|---|
| 化学組成 | 何でできているか | 地殻・マントル・核 |
| 状態(力学) | 硬いか流れるか | リソスフェア・アセノスフェア・メソスフェア |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- プレート(リソスフェア)=地殻+マントル最上部。地殻とは境目が違う
- 深さ 660 km の境界はマントルの中(組成の境界ではなく、鉱物の相転移)
- 外核は液体、内核は固体。中心に近いほど高圧で、圧力が固体を保つ
1. 化学組成による層
根拠: 学習指導要領 地学-(1)-ア-(イ)-㋐
地球内部を化学組成で分けたときの 3 層と、その境界の深さは?
地殻(〜数十 km)/マントル(〜約 2900 km)/核(〜6400 km)
境界はモホ面とグーテンベルク不連続面。
大陸地殻と海洋地殻の厚さと岩石の違いは?
大陸地殻は 30〜50 km で花こう岩質と玄武岩質の 2 層、海洋地殻は 5〜10 km で玄武岩質
大陸地殻のほうが厚く、密度が小さい。
大陸地殻の中の、上部(花こう岩質)と下部(玄武岩質)を分ける面を何という?
コンラッド面
モホ面より浅いところにある不連続面。
上部マントルをつくる主な岩石は?
かんらん岩(ペリドタイト)
主な鉱物はかんらん石と輝石。
深さ約 660 km の不連続面は、何の境界?
上部マントルと下部マントルの境界で、鉱物の相転移による
組成は変わらず、高圧で結晶構造が密なものに変わる。
核の主な組成は?
鉄とニッケル(+硫黄や酸素などの軽い元素)
隕鉄の組成や、地球全体の密度から推定されている。
外核と内核の境界の深さは?
約 5100 km
レーマン不連続面と呼ばれる。
地球全体に対して、マントルと核が占める体積と質量の割合は?
マントルは体積の約 8 割・質量の約 7 割、核は体積の約 2 割・質量の約 3 割
核は密度が大きいので、質量の割合が体積の割合より大きい。
2. 状態による層
根拠: 学習指導要領 地学-(1)-ア-(イ)-㋐
リソスフェアとは何?厚さはどれくらい?
硬い板としてふるまう最外層。厚さは約 100 km(海洋では薄く、大陸では厚い)
地殻+マントル最上部で、これがプレート。
プレートと地殻は同じもの?
違う
プレート(リソスフェア)は地殻+マントル最上部。分け方の基準(状態と化学組成)が別。
アセノスフェアとは?
リソスフェアの下にある、流動しやすい層(深さ 100〜200 km 付近)
融点に近く、地震波の低速度層にあたる。
アセノスフェアより下の、硬さが戻った部分を何という?
メソスフェア
深いほど圧力が高くなり、再び硬くなる。
マントルは固体なのに、なぜ対流できる?
長い時間スケールでは、固体でもゆっくり流動する(固体対流)
1 年に数 cm の速さで流れる。
3. 深さによる温度・密度・圧力の変化
根拠: 学習指導要領 地学-(1)-ア-(イ)-㋐
地球内部の密度は、地殻・マントル・核でおよそどれくらい?
地殻 2.7〜3.0、マントル 3.3〜5.6、外核 10〜12、内核 13 前後(g/cm³)
地球全体の平均は約 5.5 g/cm³。
地球全体の平均密度が地表の岩石より大きいことは何を示す?
内部に密度の大きい物質(鉄を主とする核)があること
地表の岩石だけでは平均密度を説明できない。
不連続面では、地震波の速度と密度はどうなっている?
どちらも急に変わる(不連続に増える)
境界の深さは、この急変が見える深さとして決められている。