地球の自転とその証拠
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (4) ア (ア) ㋐「地球の自転と公転」。
内容の取扱いは「『自転』については、フーコーの振り子を扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
「地球が自転している」は、地球の外に出なくても地上の観測で示せます。
その証拠を 3 つ押さえます。
| 証拠 | 何が見えるか |
|---|---|
| 天体の日周運動 | 星が 1 日で 1 周する(東 → 西) |
| フーコーの振り子 | 振り子の振動面が少しずつ回る |
| 転向力(コリオリの力) | 落体や風・海流が曲がる |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 星は東から西へ動いて見える(地球が西から東へ回っているため)
- フーコーの振り子の回り方は緯度で変わる(極で 1 日 1 周、赤道では回らない)
- 恒星日は太陽日より約 4 分短い(公転のぶんだけ太陽日が長い)
1. 日周運動
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋐
天体の日周運動とは?向きは?
地球の自転により、天体が 1 日で天球上を 1 周して見える運動。東から西へ
地球が西から東へ回っているため。
天の北極付近の星はどう見える?
北極星のまわりを反時計回りに回る(沈まない=周極星)
自転軸の延長が天の北極。
天体は 1 時間で何度動いて見える?
約 15°(360° ÷ 24 時間)
これが日周運動の速さ。
天球上で、天体が最も高くなる瞬間を何という?
南中(子午線を通過すること)
そのときの高度が南中高度。
緯度 φ の地点での、天の北極の高度は?
φ(緯度と等しい)
北極星の高度を測れば緯度が分かる。
春分・秋分の日に、緯度 φ の地点で太陽の南中高度は?
90° − φ
夏至は +23.4°、冬至は −23.4° する。
2. フーコーの振り子と転向力
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋐
フーコーの振り子は、何を示す実験?
地球が自転していること
長い振り子を振らせると、振動面がゆっくり回転していく。
フーコーの振り子の振動面が回るのはなぜ?
振り子は同じ面で振動し続けるのに、床(地球)が回っているから
北半球では上から見て時計回りに回る。
振動面の回転の速さは緯度でどう違う?
北極・南極で最も速く 1 日に 1 周、緯度が低いほど遅く、赤道では回らない
回転の速さは sin(緯度) に比例する。
転向力(コリオリの力)が自転の証拠になるのはなぜ?
自転していなければ働かない見かけの力で、風や海流の曲がりとして観測できるから
北半球では進む向きの右へ曲がる。
高いところから物体を落とすと、真下からわずかにずれる。どちら側へ?
東側
高いところのほうが自転による速度が大きいため。
3. 自転の速さと周期
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋐
恒星日とは?長さは?
恒星を基準にした自転周期。約 23 時間 56 分 4 秒
真の自転周期にあたる。
太陽日(1 日)とは?なぜ恒星日より長い?
太陽を基準にした周期(24 時間)。公転で太陽の方向がずれるため、その分だけ余分に回る必要がある
差は約 4 分。
同じ星が南中する時刻は、毎日どうずれる?
約 4 分ずつ早くなる
1 か月で約 2 時間、1 年で 1 周ぶん。
赤道上での自転による速さはどれくらい?
約 秒速 0.46 km(時速約 1670 km)
緯度が高いほど小さくなる。
自転の速さはわずかに変化している。主な原因は?
潮汐摩擦(月との相互作用)で、自転は長期的に遅くなっている
うるう秒が必要になるのはこのため。