ケプラーの法則
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (4) ア (ア) ㋑「太陽系天体とその運動」。
内容の取扱いは「『惑星の運動』については、視運動及びケプラーの法則を扱うこと」
「その発見過程にも触れること」を求めている。
0. どういう論点か
3 つの法則は、それぞれ違うことを言っています。何の話かを対で覚えます。
| 何について | 内容 | |
|---|---|---|
| 第 1 法則 | 軌道の形 | 楕円軌道(太陽は焦点の 1 つ) |
| 第 2 法則 | 軌道上の速さ | 面積速度が一定 |
| 第 3 法則 | 惑星どうしの比較 | 公転周期の 2 乗 ∝ 軌道長半径の 3 乗 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 太陽は楕円の中心ではなく焦点にある
- 第 2 法則は 1 つの惑星の中での速さの変化(近日点で速い)
- 第 3 法則の式は T² = a³(T を年、a を au で表したとき)
1. 第 1 法則と第 2 法則
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋑
ケプラーの第 1 法則は?
惑星は、太陽を焦点の 1 つとする楕円軌道を描く
円ではない。
太陽は楕円軌道のどこにある?
2 つの焦点のうちの 1 つ(中心ではない)
もう 1 つの焦点には何も無い。
離心率とは?0 のときは?
楕円のつぶれ具合を表す量。0 なら円
地球は約 0.017(ほぼ円)、彗星は 1 に近い。
ケプラーの第 2 法則(面積速度一定の法則)は?
太陽と惑星を結ぶ線分が一定時間に描く面積は、つねに等しい
だから距離が近いほど速く動く。
第 2 法則から、惑星は近日点と遠日点のどちらで速い?
近日点(太陽に近いところ)
同じ面積を描くには速く動く必要がある。
彗星が太陽の近くを短時間で通り過ぎるのは、どの法則で説明できる?
第 2 法則(面積速度一定)
遠くではゆっくり、近くでは非常に速い。
2. 第 3 法則
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋑
ケプラーの第 3 法則は?
公転周期の 2 乗は、軌道長半径の 3 乗に比例する(T² ∝ a³)
惑星どうしを比べる法則。
T を年、a を天文単位(au)で表すと、第 3 法則はどんな式になる?
T² = a³
比例定数が 1 になる。
軌道長半径が 4 au の天体の公転周期は?
8 年
T² = 4³ = 64 より T = 8。
公転周期が 125 年の天体の軌道長半径は?
25 au
a³ = 125² = 15625 より a = 25。
第 3 法則から、太陽から遠い惑星の公転速度はどうなる?
遅くなる
だから内側の惑星が外側を追い越す(→ 惑星の視運動)。
第 3 法則は、惑星以外にも使える?
使える(同じ中心天体を回るものすべて。衛星や人工衛星、二重星)
中心天体が変われば比例定数が変わる。
3. 発見の過程と万有引力
根拠: 学習指導要領 地学-(4)-ア-(ア)-㋑
ケプラーが使った観測データは、誰のもの?
ティコ・ブラーエ(望遠鏡が無い時代に、きわめて精密な位置観測を残した)
その火星の観測がもとになった。
ケプラーが円軌道をあきらめたきっかけは?
火星の観測位置が、円軌道の計算とどうしても数分角(8′ 程度)合わなかったから
観測精度が高かったために矛盾が見えた。
ケプラーの法則は、どんな性格の法則?
観測データから導かれた経験則(原因までは説明していない)
なぜそうなるかはニュートンが説明した。
ニュートンはケプラーの法則をどう説明した?
万有引力の法則と運動の法則から、3 法則すべてを導いた
距離の 2 乗に反比例する引力であることが導かれる。
万有引力の法則とは?
2 つの物体は、質量の積に比例し距離の 2 乗に反比例する引力で引き合う
天体の運動と地上の落下を同じ法則で説明した。
海王星が「計算で予言されて発見された」のはなぜ可能だった?
天王星の軌道のずれを、未知の惑星の引力として計算できたから
万有引力の法則の威力を示した例。
ケプラーの法則と地動説の関係は?
太陽を中心とする体系(地動説)を、観測に合う形で完成させた
周転円を使わずに惑星の運動を説明できるようになった。