銀
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学」の内容 (3) ア (ア) ㋑「遷移元素」。
内容の取扱いは「クロム、マンガン、鉄、銅、亜鉛及び銀を扱うこと」を指定している。
0. どういう論点か
銀の出題は、ほとんどが ハロゲン化銀の沈殿です。
色と、アンモニア水に溶けるかどうかを組にして覚えます。
| 沈殿 | 色 | 過剰のアンモニア水 |
|---|---|---|
| AgCl | 白 | 溶ける |
| AgBr | 淡黄 | わずかに溶ける |
| AgI | 黄 | 溶けない |
| Ag₂CrO₄ | 赤褐 | 溶ける |
| Ag₂S | 黒 | 溶けない |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- AgF だけが水に溶ける(他のハロゲン化銀は沈殿)
- 塩化銀はアンモニア水に溶け、ヨウ化銀は溶けない
- 銀は塩酸・希硫酸に溶けない(硝酸や熱濃硫酸には溶ける)
1. 単体の性質
根拠: 学習指導要領 化学-(3)-ア-(ア)-㋑
銀の単体の特徴は?
すべての金属の中で電気伝導性・熱伝導性が最大
光の反射率も高く、鏡に使われる。
銀は塩酸や希硫酸に溶ける?
溶けない
イオン化傾向が水素より小さいため。硝酸や熱濃硫酸には溶ける。
銀が空気中で黒ずむのはなぜ?
硫化水素と反応して硫化銀になるから
酸素とは常温で反応しにくい。
硝酸銀水溶液を褐色びんで保存するのはなぜ?
光で分解して銀が析出してしまうから
ハロゲン化銀と同じ感光性による。
2. 銀イオンの反応
根拠: 学習指導要領 化学-(3)-ア-(ア)-㋑
Ag⁺ に塩化物イオンを加えるとどうなる?
白色の塩化銀が沈殿する
塩化物イオンの検出に使える。
塩化銀の沈殿にアンモニア水を加えるとどうなる?
溶ける(ジアンミン銀(Ⅰ)イオンになる)
ヨウ化銀は溶けないので、ここで区別できる。
Ag⁺ に少量のアンモニア水を加えると、まず何ができる?
褐色の酸化銀 Ag₂O
過剰に加えると錯イオンになって溶ける。
Ag⁺ にクロム酸イオンを加えるとどうなる?
赤褐色のクロム酸銀が沈殿する
銀イオンの確認に使われる。
Ag⁺ に硫化水素を通すとどうなる?
黒色の硫化銀が沈殿する
酸性でも沈殿するので、銅と同じ段階で分離できる。
3. 銀鏡反応と感光性
根拠: 学習指導要領 化学-(3)-ア-(ア)-㋑
銀鏡反応とは?
アンモニア性硝酸銀水溶液が還元されて、銀が器壁に析出する反応
アルデヒドの検出に使われる。
ハロゲン化銀に光を当てるとどうなる?
分解して銀が析出し、黒くなる
この感光性が写真の原理になっていた。
臭化銀が写真フィルムに使われたのはなぜ?
感光性があり、光の当たった部分だけ銀が析出するから
現像・定着の処理で像を固定する。
銀の錯イオンの配位数は?
2
[Ag(NH₃)₂]⁺ は直線形。