みならいノート

化学 2027年度版

状態変化とエネルギー

みならいノートで覚える(無料)

このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学」の内容 (1) ア (ア) ㋐「状態変化」。
内容の取扱いは「融解熱や蒸発熱を扱うこと」を求めており、解説は融点・沸点を
「化学結合や分子間力の種類」と関連付けて扱い、分子間力としてファンデルワールス力と
水素結合を扱うとしている。

0. どういう論点か

化学基礎では「固体・液体・気体」と「熱運動」の関係まででした。
ここで問われるのは なぜその物質がその温度で変わるのかです。
答えはいつも同じで、粒子どうしを引き止めている力がどれだけ強いかに戻ります。

引き止めている力 例 融点・沸点
イオン結合 NaCl 非常に高い
共有結合(結晶全体) ダイヤモンド・SiO₂ 最も高い
金属結合 Fe・Cu 高い(幅が広い)
水素結合 H₂O・HF・NH₃ 分子の割に高い
ファンデルワールス力 CH₄・CO₂・I₂ 低い

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 状態変化に伴う熱

根拠: 学習指導要領 化学-(1)-ア-(ア)-㋐

状態変化は物質の種類を変えませんが、エネルギーは必ず出入りします。
どちら向きの変化かで、吸収するか放出するかが決まります。

固体 1 mol を液体にするのに必要な熱量を何という?

融解熱

単位は kJ/mol。融点で、温度を変えずに吸収される。

液体 1 mol を気体にするのに必要な熱量を何という?

蒸発熱

単位は kJ/mol。沸点で、温度を変えずに吸収される。

同じ物質では、融解熱と蒸発熱のどちらが大きい?

蒸発熱

融解は粒子が動けるようになるだけだが、蒸発は粒子どうしを引き離しきるため。
水では融解熱 6.0 kJ/mol に対し、蒸発熱は 41 kJ/mol(沸点)。

凝縮・凝固のとき、熱は吸収されるか放出されるか?

放出される

蒸発・融解の逆向きなので、同じ大きさの熱が出ていく。

沸騰している水を強く加熱し続けても、温度が 100 ℃ を超えないのはなぜ?

加えた熱が蒸発(状態変化)に使われ、熱運動を激しくする側に回らないから

状態変化が終わるまで温度は動かない。

2. 融点・沸点を決めているもの

根拠: 学習指導要領 化学-(1)-ア-(ア)-㋐

「何℃で融けるか」は、粒子をつなぎ止めている力の種類でほぼ決まります。
結晶の種類を見分けられれば、融点の高い低いは覚えなくても順番が出せます。

粒子間に働く力が大きいほど、融点・沸点はどうなる?

高くなる

引き離すのに大きなエネルギーが要るため。融点・沸点はその力の強さの目安になる。

イオン結晶・分子結晶・共有結合の結晶を、融点の高い順に並べると?

共有結合の結晶 > イオン結晶 > 分子結晶

共有結合の結晶は結晶全体が 1 つの分子(ダイヤモンド・SiO₂)で、いちばん融けにくい。

分子結晶の融点・沸点が低いのはなぜ?

分子どうしを引き止めているのが、結合よりずっと弱い分子間力だから

分子の内部の共有結合を切る必要はなく、分子を引き離すだけでよい。

すべての分子の間に働く弱い引力を何という?

ファンデルワールス力

極性の有無にかかわらず働く。分子が大きい(分子量が大きい)ほど強い。

ハロゲンの単体 F₂・Cl₂・Br₂・I₂ で、沸点がいちばん高いのはどれ?

I₂

分子量が大きいほどファンデルワールス力が強く、沸点が高くなる。

電気陰性度の大きい F・O・N の原子に結び付いた水素原子が、隣の分子の F・O・N と作る強い結合を何という?

水素結合

ふつうの分子間力よりかなり強い。H₂O・HF・NH₃ で働く。

16 族の水素化合物のうち、H₂O だけが H₂S より沸点が高いのはなぜ?

H₂O は分子間で水素結合をつくるから

分子量だけを見れば H₂S のほうが大きく、本来は H₂S のほうが高いはず。

氷が水に浮くのはなぜ?

水素結合によって、氷では分子がすき間の多い構造に固定されるから

固体のほうが密度が小さいという、ほかの物質には見られない性質。

3. 分子間力を見分ける

根拠: 学習指導要領 化学-(1)-ア-(ア)-㋐

問題が聞いてくるのは「どの力が働いているか」です。分子の形と、F・O・N があるかの
2 つを順に見れば決まります。

水素結合が働くかどうかは、何を見れば分かる?

F・O・N に直接結び付いた H があるか

C に結び付いた H では働かない(CH₄ に水素結合は無い)。

極性分子どうしの間には、ファンデルワールス力のほかに何が働く?

極性による静電気的な引力

そのぶん、分子量の近い無極性分子より沸点が高くなる。

分子量がほぼ同じ N₂(28)と CO(28)では、沸点が高いのはどちら?

CO

CO は極性分子で、無極性の N₂ より分子間力が強い。

分子間力・イオン結合・共有結合を強い順に並べると?

共有結合 > イオン結合 > 分子間力

状態変化で切れるのは分子間力だけで、分子内の共有結合は切れない。

このノートの 17 問を、暗記カードで復習できます

みならいノートで覚える(無料)

答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

気液平衡と蒸気圧 次

このノートは無償で公開しています。当方は内容の正確性・完全性・最新性を保証しません。学習にあたっては、法令の原文・公式の出題範囲その他の一次資料を必ずご確認ください。試験への合格その他の効果を保証するものでもありません。

本文の転載・再配布はお断りしています(利用規約)。手元に置いて使いたい方は、ストアから Markdown ファイルとして入手できます。