鎌倉・室町の文化
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 歴史的分野 B 近世までの日本とアジア (2) 中世の日本 ア (ウ)『民衆の成長と新たな文化の形成』。
0. どういう論点か
中世の文化は、担い手が貴族だけでなく武士や民衆に広がったことが特色です。
鎌倉時代は武士の気風に合った力強い文化と、誰でも救われる分かりやすい新しい仏教。
室町時代は武家と公家の文化がまじり合い、そこに禅宗の影響が深くしみこみます。
この時代に生まれた書院造・能・狂言・茶の湯などは、今の私たちの暮らしにもつながっています。
| 宗派 | 開いた人 | 教えの特色 |
|---|---|---|
| 浄土宗 | 法然 | 念仏(南無阿弥陀仏)を唱えれば救われる |
| 浄土真宗(一向宗) | 親鸞 | 阿弥陀仏を信じる心で救われる。悪人こそ救われる |
| 時宗 | 一遍 | 踊念仏で念仏を広める |
| 日蓮宗(法華宗) | 日蓮 | 題目(南無妙法蓮華経)を唱えれば救われる |
| 臨済宗(禅宗) | 栄西 | 座禅で自ら悟りを開く |
| 曹洞宗(禅宗) | 道元 | ひたすら座禅に打ちこむ |
| 文化 | 中心の将軍 | 代表 |
|---|---|---|
| 北山文化 | 足利義満 | 金閣・能 |
| 東山文化 | 足利義政 | 銀閣・書院造・水墨画 |
引っかけの分かれ目は次の 4 つ。
- 念仏は浄土系(法然・親鸞・一遍)、題目は日蓮
- 金閣は義満(北山)、銀閣は義政(東山)
- 能を大成したのは観阿弥・世阿弥、水墨画を大成したのは雪舟
- 金剛力士像は鎌倉時代(東大寺そのものは奈良時代)
1. 鎌倉文化
根拠: 学習指導要領 歴-B-(2)-ア-(ウ)
東大寺南大門に置かれ、運慶・快慶らがつくった力強い彫刻は?
金剛力士像
武士の気風に合った写実的で力強い作品。東大寺の建立は奈良時代だが、この像は鎌倉時代。
平氏の栄えと滅びを描き、琵琶法師が語り広めた軍記物は?
平家物語
文字の読めない人々にも、語りを通じて広まった。
後鳥羽上皇の命令で、藤原定家らがまとめた和歌集は?
新古今和歌集
鎌倉時代には、兼好法師の随筆『徒然草』や鴨長明の『方丈記』も書かれた。
2. 鎌倉仏教
根拠: 学習指導要領 歴-B-(2)-ア-(ウ)
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、誰でも極楽浄土に生まれ変われると説き、浄土宗を開いたのは?
法然
その弟子の親鸞が浄土真宗を開いた。
阿弥陀仏を信じる心さえあれば救われると説き、浄土真宗(一向宗)を開いたのは?
親鸞
自分の罪を自覚した悪人こそ救われると説いた。のちに加賀の一向一揆の信者たちの宗派になる。
踊念仏で各地をまわって念仏を広め、時宗を開いたのは?
一遍
念仏の札を配りながら、踊りを交えて人々に教えを広めた。
「南無妙法蓮華経」と題目を唱えれば人も国も救われると説き、日蓮宗(法華宗)を開いたのは?
日蓮
念仏(浄土系)ではなく題目。ここで入れ替わりやすい。
座禅によって自分の力で悟りを開くことを目指し、宋から伝わって武士に広まった仏教の宗派は?
禅宗
栄西が臨済宗、道元が曹洞宗を伝えた。臨済宗は鎌倉幕府・室町幕府の保護を受けた。
3. 室町文化
根拠: 学習指導要領 歴-B-(2)-ア-(ウ)
足利義満が京都の北山に建てた建物で、公家と武家の文化がまじり合った北山文化を代表するものは?
金閣
義満のころの文化を北山文化という。
足利義政が京都の東山に建てた建物で、東山文化を代表するものは?
銀閣
同じ敷地の東求堂には、書院造の部屋が残っている。
たたみを敷き、ふすまや障子で仕切り、床の間を設けた、室町時代に広まった住まいのつくりは?
書院造
今の和風の住宅(和室)のもとになった。この時代の文化が現在に結び付いている例。
明にわたって画法を学び、日本の風景を描いて水墨画を大成した禅僧は?
雪舟
墨の濃淡だけで描く水墨画は、禅宗とともに中国から伝わった。
足利義満の保護を受け、観阿弥・世阿弥の親子が大成した芸能は?
能(能楽)
能の合間には、民衆の生活を題材にした喜劇の狂言が演じられた。どちらも今も上演されている。
「一寸法師」「浦島太郎」など、室町時代に民衆の間で広まった絵入りの物語を何という?
御伽草子
文化の担い手が民衆にも広がったことを示す例。
水を使わず、石と砂で山や水の流れを表した、禅宗の寺に多くつくられた庭を何という?
枯山水
禅宗の文化的な影響の一つ。水墨画や茶の湯も、禅宗とのつながりの中で広まった。