南アメリカ州
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 B 世界の様々な地域 (2) 世界の諸地域 ア (イ) ⑤『南アメリカ』(地球的課題は同じ ア の (ア))。
0. どういう論点か
南アメリカの自然は、西の太平洋側に連なるアンデス山脈と、北部の赤道付近を流れるアマゾン川の 2 つで押さえます。
アマゾン川の流域には、世界の気候や生き物を支える広い熱帯雨林が広がっています。
文化を決めたのは歴史です。16 世紀からスペインとポルトガルが植民地にしたため、
いまも言葉はスペイン語とポルトガル語、宗教はキリスト教(カトリック)が中心です。
経済が成長するなかで、熱帯林を切り開く開発が進み、開発と森林の保全をどう両立させるかが南アメリカの地球的課題です。
| 取り違えやすい組 | 見分け方 |
|---|---|
| ブラジル / ほかの多くの国 | ポルトガル語(ポルトガルの植民地だった) / スペイン語 |
| アンデス山脈 / アマゾン川 | 大陸の西側・太平洋沿いを南北に / 北部の赤道付近を東へ |
| 焼畑農業 / 大規模な森林伐採 | 森を焼いて数年使い、別の場所へ移る伝統的な農業 / 牧場や畑・道路・鉱山のための開発 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- ブラジルの公用語はポルトガル語(スペイン語ではない)
- アンデス山脈は西側、アマゾン川は北部
- バイオ燃料は環境によいとされるが、原料の畑のために森が切られると逆になる
1. 自然環境
根拠: 学習指導要領 地-B-(2)-ア-(イ)-⑤
南アメリカ大陸の西側を、太平洋に沿って南北に連なる山脈は?
アンデス山脈
標高の高いところにも都市があり、低地が暑い赤道付近でも高地は涼しい。
南アメリカの北部の赤道付近を東へ流れて大西洋に注ぎ、流域に広大な熱帯雨林が広がる川は?
アマゾン川
流域の熱帯雨林は、多くの二酸化炭素を吸収し、多様な生き物のすみかになっている。
アルゼンチンのラプラタ川流域に広がる、温帯の草原を何という?
パンパ
小麦の栽培や牛の放牧が盛ん。
2. 人々の生活と文化
根拠: 学習指導要領 地-B-(2)-ア-(イ)-⑤
ブラジルの公用語は?
ポルトガル語
ポルトガルの植民地だったため。南アメリカのほかの多くの国は、スペインの植民地だったのでスペイン語。
南アメリカで多くの人が信仰している宗教は?
キリスト教(カトリック)
植民地にしたスペインとポルトガルが、カトリックの国だったため。
20 世紀の初めから日本人が移住し、いまも多くの日系人が暮らしている南アメリカの国は?
ブラジル
1908 年に最初の移民船が着いた。コーヒー農園の働き手としての移住が始まり。
アンデス山脈の高地で、荷物を運んだり毛をとったりするために飼われている家畜は?
リャマ(アルパカ)
高地の寒さに強い。高地ではじゃがいもなどが栽培される。
3. 産業(農業・鉱工業)
根拠: 学習指導要領 地-B-(2)-ア-(イ)-⑤
さとうきびやとうもろこしなどの植物を原料につくられる燃料を何という?
バイオ燃料(バイオエタノール)
ブラジルでは、さとうきびからつくったエタノールで走る自動車が広く使われている。
ブラジルで産出が多く、日本にも多く輸出されている鉱産資源は?
鉄鉱石
ブラジルは、かつてのコーヒー中心の輸出から、鉱産資源や大豆など多くの品目を輸出する国に変わった。
ブラジルで栽培が大きく広がった、家畜の飼料や食用油の原料になる作物は?
大豆
中国などへの輸出が増え、そのための畑を広げる開発が進んだ。
4. 他地域との結び付き
根拠: 学習指導要領 地-B-(2)-ア-(イ)-⑤
ブラジルやアルゼンチンなど南アメリカの国々がつくった、加盟国の間の関税をなくして貿易を進める組織は?
MERCOSUR(南米南部共同市場)
1995 年に発足した。
5. 地球的課題 — 開発と熱帯林の減少
根拠: 学習指導要領 地-B-(2)-ア-(ア)、地-B-(2)-ア-(イ)-⑤
広大な熱帯雨林を持ち、そこを切り開いて鉱産資源や農産物を輸出してきたという南アメリカの地域的特色が、
「開発と森林の保全」という課題の現れ方を決めています。
熱帯雨林で、森林を焼いた灰を肥料にして作物を育て、数年で別の場所に移る伝統的な農業は?
焼畑農業
もとは森が回復するのを待って戻る農業で、それだけで大規模な森林破壊が起きるわけではない。
アマゾンの熱帯林が大きく減っている、主な原因は何か?
道路や鉱山の開発と、牧場や大豆の畑をつくるための大規模な森林伐採
森林が減ると、先住民の暮らしや、多くの生き物のすみかも失われる。
熱帯林が減ることは、地球温暖化の面から見るとなぜ問題なのか?
二酸化炭素を吸収する森林が減るから
木を燃やせば、ためこんでいた二酸化炭素も出ていく。
バイオ燃料は環境によいとされるのに、南アメリカで熱帯林の面から心配されているのはなぜか?
原料のさとうきびなどの畑を広げるために、森林が切り開かれるから
植物由来の燃料は燃やしても大気中の二酸化炭素を増やさないとされるが、森を減らせば効果が打ち消される。
将来の世代の暮らしを損なわずに、いまの世代の必要も満たそうとする開発の考え方を何という?
持続可能な開発
経済の発展と環境の保全を両立させる考え方で、熱帯林の保護でも求められている。