静電気と電流
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (3) 電流とその利用 ア (ア)「電流」㋓。
0. どういう論点か
ここは電流の正体にたどり着く節です。
静電気の実験から出発して、「電流とは電子の移動である」まで一本でつながります。
- 物質をこすると電気がたまる(静電気)
- たまった電気が流れ出す(放電)
- 気圧を下げた空間で流し続けると、何かが飛んでいるのが見える(真空放電)
- その正体が 電子——電流は電子の流れだった
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 電子の移動の向きは、電流の向きと逆(電流は + から −、電子は − から +)
- 静電気の力は離れていても働く(触れていなくてよい)
- 放射線を出す能力が放射能、出すものが放射性物質(3 つの言葉を混同しない)
1. 静電気
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋓
静電気はどんなときに生じるか?
異なる 2 種類の物質をこすり合わせたとき
一方から他方へ − の電気が移り、両方が電気を帯びる。
物体が電気を帯びることを何という?また、電気には何種類あるか?
帯電という。電気は + と − の 2 種類
こすった 2 つの物体は、必ず一方が +、他方が − に帯電する。
帯電した物体どうしに働く力は、どんな規則に従うか?
同じ種類の電気どうしは退け合い、異なる種類は引き合う
この力は離れていても働く(触れている必要がない)。
こすった下じきに髪の毛が引き寄せられるのはなぜか?
下じきと髪が異なる種類の電気を帯びたため
こすったことで − の電気が一方へ移り、引き合う関係になっている。
2. 放電と真空放電
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋓
放電とは何か?
たまっていた電気が流れ出す(空間を移動する)現象
たまった静電気が一気に流れると、火花や音が出る。かみなりも放電。
真空放電とは何か?
気圧を非常に低くした空間に電流が流れる現象
ふつうの空気中では流れにくいが、気圧を下げると流れるようになる。
クルックス管の中で、− 極から + 極へ向かって出るものを何という?
陰極線(電子線)
途中に十字板を置くと影ができるので、直進していることが分かる。
陰極線に電圧を加えると、+ 極側へ曲がる。ここから何が分かるか?
陰極線は − の電気を帯びた粒子の流れである
この粒子が電子。
3. 電流の正体
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋓
電流の正体は何か?
電子の移動
金属の中を、− の電気をもつ電子が移動することで電流が流れる。
電子が移動する向きと、電流の向きの関係は?
互いに逆向き
電流は + 極 → − 極、電子は − 極 → + 極。
電流の向きは電子が見つかる前に決められたため、逆になっている。
金属が電気をよく通すのはなぜか?
金属の中を自由に動ける電子(自由電子)があるから
不導体にはこれが無いので、電気を通しにくい。
4. 放射線
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋓
放射線にはどんな種類があるか。4 つ挙げよ。
α線・β線・γ線・X線(ほかに中性子線)
真空放電の研究の中から X線が見つかった。
放射線に共通する性質を 2 つ挙げよ。
目に見えない・物質を通り抜ける(透過力がある)
透過力は種類によって違い、α線がいちばん弱く、γ線・X線が強い。
放射線・放射能・放射性物質は、それぞれ何を指す?
放射線=出てくるもの
放射能=放射線を出す能力
放射性物質=その能力をもつ物質
「放射能がもれる」という言い方は、正しくは放射性物質がもれること。
放射線が利用されている例を 2 つ挙げよ。
レントゲン検査(医療)・がんの治療・製品の内部を壊さずに調べる検査・じゃがいもの発芽防止など
透過力を利用したものが多い。