電気とそのエネルギー
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (3) 電流とその利用 ア (ア)「電流」㋒。
0. どういう論点か
電流が流れると、熱や光が出ます。どれだけ出るかを決めているのが電力です。
出てくる式は 2 つだけで、しかも形が同じです。
| 求めるもの | 式 | 単位 |
|---|---|---|
| 電力 | 電圧 × 電流 | ワット〔W〕 |
| 熱量・電力量 | 電力 × 時間〔秒〕 | ジュール〔J〕 |
電力は「1 秒あたりの働き」、熱量・電力量は「それを時間ぶん積み上げたもの」です。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 時間は秒に直してから掛ける(分のまま掛けると 60 倍ずれる)
- 「100 V − 800 W」の表示は、100 V で使ったときの値(別の電圧では変わる)
- kWh の時間は「時間」のまま(J にするときだけ秒に直す)
1. 電力
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋒
電力を求める式と単位は?
電力〔W〕= 電圧〔V〕× 電流〔A〕
単位はワット〔W〕。1 秒あたりに電気がする働きの大きさ。
100 V で 5 A の電流が流れる電気ストーブの電力は?
500 W
100 × 5 = 500。
電気器具に「100 V − 800 W」と書いてある。これは何を意味するか?
100 V の電圧で使ったとき、800 W の電力を消費するという意味
このとき流れる電流は 800 ÷ 100 = 8 A。
別の電圧で使えば、電力もこの値にはならない。
同じ電圧で使うとき、電力が大きい器具ほど発生する熱や光はどうなる?
多くなる
電力は 1 秒あたりの働きなので、そのまま発熱量・発光量の大きさに効く。
2. 熱量
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋒
電流によって発生する熱量を求める式と単位は?
熱量〔J〕= 電力〔W〕× 時間〔秒〕
単位はジュール〔J〕。
500 W の電熱線に 3 分間電流を流した。発生した熱量は?
90000 J
3 分 = 180 秒。500 × 180 = 90000。
分のまま掛けて 1500 J としないこと。
水 1 g の温度を 1 ℃ 上げるのに必要な熱量は、およそ何 J か?
約 4.2 J
水 100 g を 1 ℃ 上げるなら約 420 J。
100 g の水に 420 J の熱量を与えた。水温は何 ℃ 上がるか?
約 1 ℃
100 g × 1 ℃ に必要なのが約 420 J だから。
実験では熱が逃げるので、計算より上がり方は小さくなる。
電熱線の発熱量を調べる実験で、発熱量は何に比例したか?
電力の大きさと、電流を流した時間の両方に比例した
熱量 = 電力 × 時間 という式が、この実験から出てくる。
3. 電力量
根拠: 学習指導要領 1-(3)-ア-㋒
電力量とは何か。求める式は?
電気器具が一定時間に消費した電気エネルギーの総量
電力量〔J〕= 電力〔W〕× 時間〔秒〕
電力量の単位を 3 つ挙げよ。
ジュール〔J〕・ワット時〔Wh〕・キロワット時〔kWh〕
家庭の電気料金は kWh で計算されている。
1 Wh は何 J か?
3600 J
1 W × 1 時間 = 1 W × 3600 秒 = 3600 J。
1200 W のドライヤーを 30 分使ったときの電力量は何 kWh か?
0.6 kWh
1200 W = 1.2 kW、30 分 = 0.5 時間。1.2 × 0.5 = 0.6。
kWh を求めるときは秒に直さない。
熱量と電力量は、式も単位も同じである。何が違うのか?
見ている向きが違うだけ
電力量=消費した電気エネルギーの量、
熱量=そのうち熱として出てきた量。
電熱線ではほぼ全部が熱になるので、値がほぼ一致する。