気体の発生と性質
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (2) 身の回りの物質 ア (ア)「物質のすがた」㋑。
0. どういう論点か
気体は目に見えないので、作り方・集め方・確かめ方の 3 つがそろって初めて扱えます。
入試ではこの 3 つを組み合わせて聞かれます。
| 気体 | 作り方 | 集め方 | 見分け方 |
|---|---|---|---|
| 酸素 | 二酸化マンガン + うすい過酸化水素水 | 水上置換 | 線香が炎を上げて燃える |
| 二酸化炭素 | 石灰石 + うすい塩酸 | 下方置換・水上置換 | 石灰水が白く濁る |
| 水素 | 亜鉛 + うすい塩酸 | 水上置換 | 音を立てて燃え、水ができる |
| アンモニア | 塩化アンモニウム + 水酸化カルシウムを加熱 | 上方置換 | 刺激臭・水に非常によく溶ける |
集め方は気体の性質から決まります。丸暗記ではなく、下の 1 節の判断で毎回導けます。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 二酸化マンガンは反応で減らない(変化させる役なので、材料ではない)
- 酸素そのものは燃えない(ほかのものを燃やす働きがあるだけ)
- 同じ気体が別の作り方でも得られる(作り方が違っても、できたものは同じ気体)
1. 集め方の決め方
根拠: 学習指導要領 1-(2)-ア-㋑
集め方は 3 つしかなく、水に溶けるかと空気と比べて重いかの 2 つで決まります。
水に溶けにくい気体を集める方法は?またその利点は?
水上置換法。純粋な気体を集められ、集まった量が目で分かる
酸素・水素・窒素はこれで集める。
水に溶けやすく、空気より密度が大きい気体の集め方は?
下方置換法(容器の下から集める)
二酸化炭素・塩化水素・二酸化硫黄など。
水に溶けやすく、空気より密度が小さい気体の集め方は?
上方置換法(容器の上から集める)
中学で出てくるのは実質アンモニアだけ。
2. 酸素
根拠: 学習指導要領 1-(2)-ア-㋑
酸素を発生させる代表的な方法は?
二酸化マンガンに、うすい過酸化水素水(オキシドール)を加える
二酸化マンガンは反応を速めるだけで、それ自身は減らない。
酸素が入っているかを確かめる方法は?
火のついた線香を入れると、炎を上げて激しく燃える
酸素にはものを燃やす働き(助燃性)がある。
酸素そのものは燃えるか?
燃えない
「ものを燃やす働きがある」と「自分が燃える」は別のこと。
自分が燃えるのは水素のほう。
3. 二酸化炭素
根拠: 学習指導要領 1-(2)-ア-㋑
二酸化炭素を発生させる代表的な方法は?
石灰石(貝がら・卵のからでもよい)に、うすい塩酸を加える
主成分の炭酸カルシウムが塩酸と反応して発生する。
二酸化炭素だと確かめる方法は?
石灰水に通すと白く濁る
二酸化炭素に特有の反応なので、そのまま決め手になる。
二酸化炭素を水に溶かした水溶液は、何性か?名前は?
酸性。炭酸水という
水に少し溶けるので、水上置換でも集められる。
4. 水素
根拠: 学習指導要領 1-(2)-ア-㋑
水素を発生させる代表的な方法は?
亜鉛(鉄・マグネシウムでもよい)に、うすい塩酸を加える
金属と酸の反応で発生する。
水素だと確かめる方法と、そのとき何ができるか?
マッチの火を近づけると音を立てて燃え、水ができる
水素が酸素と結び付いて水になる。
すべての気体の中でいちばん密度が小さいのは?
水素
それでも水に溶けにくいので、集め方は上方置換ではなく水上置換。
「軽い=上方置換」と短絡しないこと。
5. アンモニアとその他の気体
根拠: 学習指導要領 1-(2)-ア-㋑
アンモニアを発生させる方法は?
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する
刺激臭があるので、においは手であおいでかぐ。
アンモニアの水溶液は何性か。また噴水実験が起きる理由は?
アルカリ性。水に非常によく溶けるため
フラスコ内のアンモニアが水に溶けて気圧が下がり、水が吸い上げられる。
空気中にいちばん多く含まれる気体と、その割合は?
窒素。体積でおよそ 78 %
次が酸素の約 21 %。窒素は他の物質と結び付きにくい。
酸素は過酸化水素水以外の方法でも得られる。例を 1 つ挙げよ。
酸化銀を加熱する(銀と酸素に分解する)
作り方が違っても、できるのは同じ酸素で、性質も同じ。