原子の成り立ちとイオン
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (6) 化学変化とイオン ア (ア)「水溶液とイオン」㋐。
0. どういう論点か
04 では「原子はそれ以上分けられない」としました。
ここでは一歩進んで、原子の中にさらに小さな粒があることを知ります。
原子 ─┬─ 原子核(+)─┬─ 陽子(+)
│ └─ 中性子(電気をもたない)
└─ 電子(−)
ふだんの原子は陽子と電子の数が同じなので、全体として電気を帯びていません。
電子を失ったり受け取ったりすると、電気を帯びた粒=イオンになります。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 陽イオンは電子を「失った」もの(+ をもらったのではない)
- 電解質は「水に溶かすと」電流が流れる(固体の塩化ナトリウムは流れない)
- 精製水は電流をほとんど流さない(水道水が流れるのは溶けているもののせい)
1. 電流が流れる水溶液
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋐
水に溶かすと電流が流れる物質と、流れない物質を、それぞれ何という?
流れる=電解質、流れない=非電解質
電解質の例を 3 つ、非電解質の例を 2 つ挙げよ。
電解質=塩化ナトリウム・塩化銅・塩化水素(塩酸)・水酸化ナトリウム
非電解質=砂糖・エタノール
精製水(純粋な水)に電流は流れるか?
ほとんど流れない
水道水や食塩水が流れるのは、電解質が溶けているため。
2. 原子の構造
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋐
原子は何からできているか?
+ の電気をもつ原子核と、− の電気をもつ電子
原子核のまわりを電子が取り巻いている。
原子核は何からできているか?
+ の電気をもつ陽子と、電気をもたない中性子
原子が全体として電気を帯びていないのはなぜか?
陽子の数と電子の数が等しいから
陽子 1 個の + と電子 1 個の − は、同じ大きさで打ち消し合う。
同じ元素なのに、中性子の数が異なる原子を何という?
同位体
陽子の数(=元素の種類)は同じで、質量だけが違う。
3. イオン
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋐
陽イオンとは何か?
原子が電子を失って、+ の電気を帯びたもの
失った電子の数だけ + になる。
陰イオンとは何か?
原子が電子を受け取って、− の電気を帯びたもの
次のイオンを化学式で書け。水素イオン・ナトリウムイオン・銅イオン・亜鉛イオン。
H⁺・Na⁺・Cu²⁺・Zn²⁺
右上の数字と符号は、帯びた電気の種類と数。
Cu²⁺ は電子を 2 個失った銅原子。
次のイオンを化学式で書け。塩化物イオン・水酸化物イオン・硫酸イオン。
Cl⁻・OH⁻・SO₄²⁻
OH⁻ や SO₄²⁻ のように、原子の集まりがイオンになるものもある。
4. 電離
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋐
電離とは何か?
電解質が水に溶けて、陽イオンと陰イオンに分かれること
塩化ナトリウムと塩化水素の電離を、式で表すと?
NaCl → Na⁺ + Cl⁻
HCl → H⁺ + Cl⁻
塩化銅の電離を式で表すと?
CuCl₂ → Cu²⁺ + 2Cl⁻
Cu²⁺ の + 2 つと、Cl⁻ 2 個の − 2 つで、全体の電気がつり合う。
塩化銅水溶液を電気分解すると、陰極に銅が付くのはなぜか。イオンで説明せよ。
+ の銅イオン Cu²⁺ が陰極に引き寄せられ、電子を 2 個受け取って銅原子になるから
陽極では Cl⁻ が電子を失って塩素原子になり、2 個結び付いて塩素分子 Cl₂ になる。