中和と塩
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 分野 (6) 化学変化とイオン ア (ア)「水溶液とイオン」㋒。
0. どういう論点か
酸の H⁺ とアルカリの OH⁻ が出会うと、結び付いて水になり、互いの性質を打ち消し合います。
これが中和です。
H⁺ + OH⁻ → H₂O
残った陽イオンと陰イオンは、結び付いて塩(えん)という物質になります。
HCl + NaOH → NaCl + H₂O
(酸) (アルカリ)(塩) (水)
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 「塩」は食塩のことだけではない(酸の陰イオンとアルカリの陽イオンでできた物質の総称)
- 塩には水に溶けないものもある(硫酸バリウムは白い沈殿になる)
- 中性になったあとは、アルカリを加えても中和は起こらない(H⁺ がもう無い)
1. 中和
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋒
中和とは何か。イオンの式で表すと?
酸の水素イオンとアルカリの水酸化物イオンが結び付いて水ができ、互いの性質を打ち消し合う反応
H⁺ + OH⁻ → H₂O
中和は発熱反応か、吸熱反応か?
発熱反応
混ぜると液の温度が上がる。
塩酸に BTB 溶液を加え、水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ加えると、色はどう変わるか?
黄色 → 緑色 → 青色
緑色になったところで、ちょうど中性。
中性になったあと、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えると、中和は起こるか?
起こらない
もう H⁺ が無いので、加えた OH⁻ がそのまま残り、アルカリ性になる。
2. 塩
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋒
塩とは何か?
酸の陰イオンと、アルカリの陽イオンが結び付いてできた物質
塩化ナトリウム(食塩)はその一例にすぎない。
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和を、化学反応式で表すと?
HCl + NaOH → NaCl + H₂O
できる塩は塩化ナトリウム。水を蒸発させると白い結晶が残る。
硫酸と水酸化バリウム水溶液を混ぜると、何ができるか?
硫酸バリウム(白い沈殿)と水
H₂SO₄ + Ba(OH)₂ → BaSO₄ + 2H₂O
塩化ナトリウムと硫酸バリウムの違いは?
塩化ナトリウム=水に溶ける塩(見た目に変化が無い)
硫酸バリウム=水に溶けない塩(白い沈殿になる)
3. イオンの数の変化
根拠: 学習指導要領 1-(6)-ア-㋒
塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えていくとき、4 種類のイオンの数はそれぞれ違う動きをします。
入ってくる Na⁺ と OH⁻、もとからある H⁺ と Cl⁻ に分けて考えるのがこつです。
塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えていくと、H⁺ の数はどうなるか?
減っていき、中性で 0 になる
加えた OH⁻ と結び付いて水になるため。
同じとき、Cl⁻ の数はどうなるか?
変わらない(一定)
Cl⁻ は何とも結び付かず、水溶液中に残り続ける。
同じとき、Na⁺ の数はどうなるか?
加えた量に比例して増え続ける
Na⁺ も何とも結び付かず、加えたぶんだけ増える。
同じとき、OH⁻ の数はどうなるか?
中性になるまでは 0、中性を過ぎると増えていく
中性までは、入ったそばから H⁺ と結び付いて水になるため。
同じとき、水溶液中のイオンの総数はどうなるか?
中性までは変わらず、中性を過ぎると増える
中性までは、減る H⁺ と同じ数の Na⁺ が入ってくる。