方程式とグラフ
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 2 学年 C 関数 (1) 一次関数 ア (ウ)「二元一次方程式を関数を表す式とみること」。
0. 何を押さえるか
二元一次方程式 は、解が無数にあります。その解 を座標とする点を全部集めると、1 本の直線になります。
これを方程式のグラフといいます。 について解けば一次関数の式になるので、方程式を「関数を表す式」と見ることができます。
| 方程式 | グラフ |
|---|---|
| () | の直線 |
| 点 を通り、 軸に平行な直線 | |
| 点 を通り、 軸に平行な直線 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- は 軸に平行( 軸に平行ではない)。 は 軸に平行
- 連立方程式の解は、2 直線の交点の座標
- 2 直線が平行なら、連立方程式の解は無い
1. 二元一次方程式のグラフ
根拠: 学習指導要領 中2-C-(1)-ア-(ウ)
を について解くと となり、傾き 、切片 の直線です。
描くときは、 と を代入して 2 点 、 を求めるのも手早い方法です。
二元一次方程式 のグラフは、どんな図形か?
直線
について解くと一次関数の式になる( のとき)。
二元一次方程式を「関数を表す式」とみるには、どう変形するか?
について解く( の形にする)
すると傾きと切片が読み取れる。
のグラフを手早く描くには、どの 2 点を求めるとよいか?
のときの点 と、 のときの点
軸・ 軸との交点。分数の傾きを使わずに描ける。
2. 座標軸に平行な直線
根拠: 学習指導要領 中2-C-(1)-ア-(ウ)
で のときは の形、 のときは の形になります。
これらも直線ですが、 のほうは を の式で表せません。
方程式 のグラフは、どんな直線か?
点 を通り、 軸に平行な直線
がどんな値でも は 。横にまっすぐな線。
方程式 のグラフは、どんな直線か?
点 を通り、 軸に平行な直線
がどんな値でも は 。縦にまっすぐな線。
方程式 のグラフは何か?
軸
座標が 0 の点の集まり。同じように のグラフは 軸。
3. 連立方程式の解とグラフ
根拠: 学習指導要領 中2-C-(1)-ア-(ウ)
2 つの二元一次方程式のグラフの交点は、両方の直線上にある点なので、両方の方程式を満たします。
つまり交点の座標が連立方程式の解です。逆に、交点の座標は連立方程式を解いて求めます。
連立方程式の解は、2 つの方程式のグラフでは何にあたるか?
2 直線の交点の座標
交点は両方の直線上にあるので、両方の式を満たす。
2 直線の交点の座標は、どうやって正確に求めるか?
2 つの直線の式を連立方程式として解く
グラフを読むだけでは、分数の座標などは正確に分からない。
2 直線が平行なとき、その 2 つの式を組にした連立方程式の解はどうなるか?
解は無い
平行な 2 直線は交わらないので、両方を満たす が無い。
連立方程式の 2 つの式のグラフが平行かどうかは、何を比べれば分かるか?
両方を について解き、傾きを比べる(傾きが等しく切片が違えば平行)
傾きも切片も等しければ同じ直線になり、解は無数にある。
練習問題
問 1 方程式 を について解き、グラフの傾きと切片を答えよ。
、傾き 、切片
方針 の形にすれば、 が傾き、 が切片と読める。だから だけを左辺に残すように変形する。
- を右辺へ移項する。符号が変わるので、
- 両辺を で割る。右辺は項ごとに割る。
- 、 なので、
- の係数が傾き、うしろの数が切片。傾きは 、切片は
ここで間違えやすい 負の数 で割ると、右辺の 2 つの項の符号が両方とも変わる。 だけ割り忘れたり、符号を変え忘れたりしやすい。
問 2 方程式 のグラフはどんな直線か。
点 を通り、 軸に平行な直線
方針 が入っていない式なので、 について解くと ( は数)の形になる。 のグラフは、 軸に平行な直線。
- 8 を右辺へ移項する。
- 両辺を 2 で割る。
- この式は、 がどんな値でも はいつも という意味。点 、、 などを通る。
- これらの点は横にまっすぐ並ぶので、グラフは点 を通り、 軸に平行な直線。
ここで間違えやすい を「 軸に平行」としない。 軸に平行になるのは の形の式。
問 3 2 直線 、 の交点の座標を求めよ。
方針 交点は両方の直線の上にあるので、両方の式を成り立たせる。だから 2 つの式を連立方程式として解く。 の係数が と なので、足せば が消える。
- 2 つの式の左辺どうし、右辺どうしを足す。
- 左辺は が消えて 、右辺は 9 なので、
- 両辺を 3 で割る。
- を に代入する。
- 3 を右辺へ移項する。 なので、。両辺に をかけて、
- だから、交点の座標は
- 確かめる。、 で、両方の式が成り立つ。
問 4 2 直線 、 の交点の座標を求めよ。
方針 交点の座標は、2 つの式を連立方程式として解けば求まる。どちらも の形なので、代入法が早い。交点では が等しいので、右辺どうしを等号でつなぐ。
- が等しいので、右辺どうしを等しいとおく。
- を左辺へ、1 を右辺へ移項する。
- 両辺を計算する。
- 両辺を 3 で割る。
- を に代入する。 なので、
- だから、交点の座標は
- もう一方の式でも確かめる。 に を入れると で、同じ になる。
問 5 連立方程式 、 の解について、グラフを使って説明せよ。
解は無い
方針 連立方程式の解は、2 つの式のグラフの交点の座標。だから、2 つの直線が交わるかどうかを調べる。両方を の形にして、傾きと切片を比べる。
- 2 つめの式 を について解く。 を移項して、
- 両辺を で割る。、 なので、
- 2 つの式を並べる。 は傾き 2・切片 3、 は傾き 2・切片 。
- 傾きが等しく、切片が違うので、2 直線は平行。
- 平行な 2 直線は交わらないので、交点が無い。だから、連立方程式の解は無い。
計算でも確かめられる。 を に代入すると、左辺は で、 が消えて になる。右辺の 2 と等しくならないので、成り立つ が無い。
ここで間違えやすい 傾きも切片も等しいときは、同じ直線になって解は無数にある。「傾きが等しい」だけで「解は無い」と決めず、切片も比べる。