文字式の表し方
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 学年 A 数と式 (2) 文字を用いた式 ア (ア)「文字を用いることの必要性と意味」と
(イ)「文字を用いた式における乗法と除法の表し方」。
0. 何を押さえるか
「1 本 80 円の鉛筆を何本か買う」ときの代金は、本数によって変わります。
本数を とすれば、代金はどの本数でも 円という1 つの式で表せます。これが文字を使う必要性です。
文字式には、書き方の決まりがあります。
| 決まり | 例 |
|---|---|
| 乗法の記号 を省く | |
| 数は文字の前に書く | |
| 1 は省く( は だけ残す) | 、 |
| 同じ文字の積は累乗で書く | |
| 除法の記号 を使わず分数で書く |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- の 1 は省かない(省いてよいのは係数がちょうど 1 のときだけ)
- と は省けない( の は残る)
- 負の数を代入するときは、かっこをつける
1. 文字を使う必要性
根拠: 学習指導要領 中1-A-(2)-ア-(ア)
文字は、いろいろな値をとる数の代わりです。
文字を使えば、数量の関係を、どの値にもあてはまる形で 1 つにまとめて表せます。
数量を表すのに文字を使うと、何ができるようになるか?
いろいろな値をとる数量を、1 つの式でまとめて表せる
1 本 80 円の鉛筆 本の代金は 円。1 本でも 10 本でも、この式 1 つで表せる。
代入とは何か? また式の値とは何か?
代入は式の中の文字を数に置きかえること。式の値は代入して計算した結果
のとき、 の値は 。
のとき、 の値は?
負の数はかっこをつけて代入する。。かっこを忘れると と誤る。
のとき、 の値は?
。
2. 乗法の表し方
根拠: 学習指導要領 中1-A-(2)-ア-(イ)
文字式では、 を省いて、数を先に、文字はふつうアルファベット順に書きます。
を、文字式の書き方で表すと?
を省き、数を文字の前に書く。文字はふつうアルファベット順にする。
と を、文字式の書き方で表すと?
と
係数の 1 は省く。 のときは だけを残す。
を、文字式の書き方で表すと?
省いてよいのは係数がちょうど 1 のときだけ。 を とは書かない。
を、文字式の書き方で表すと?
同じ文字の積は累乗(指数)で書く。
を、文字式の書き方で表すと?
かっこのついた式も 1 つのまとまりとして扱い、数を前に出す。
3. 除法の表し方
根拠: 学習指導要領 中1-A-(2)-ア-(イ)
文字式では を使わず、分数の形で書きます。わる数が分母になります。
を、文字式の書き方で表すと?
を使わず、わられる数を分子、わる数を分母にした分数で書く。
を、文字式の書き方で表すと?
負の数でわるときは、 の符号を分数の前に出す。
を、文字式の書き方で表すと?
と は省けるが、 と は省けない。
練習問題
問 1 を文字式の書き方で表せ。
方針 文字式の決まりを順にあてはめる。「数は文字の前に書く」「 を省く」の 2 つを使う。
- 数の を、いちばん前に出す。
- を省く。先頭の負の数は、かっこをはずして書く。
- 文字が 、 のアルファベット順になっていることを確かめる。
問 2 を文字式の書き方で表せ。
方針 かけ算の部分と、わり算の部分に分けて考える。同じ文字の積は累乗に、 は分数に直す。
- 同じ文字の積を累乗で書く。 は
- かけ算の を省く。 は
- は、4 を分母にした分数で書く。 は
問 3 を文字式の書き方で表せ。
方針 は分数で書く。わられるのは「かっこの中の式ぜんぶ」なので、 をまるごと分子にのせる。
- わられる式 を分子、わる数 を分母にする。
- 分数の線が「ひとまとまり」を表すので、分子のかっこは要らない。はずして
ここで間違えやすい と書いてしまう。これは だけを 3 でわった式で、別のもの。
問 4 を、記号 を使って表せ。
方針 省かれている をもどす。累乗は、同じ文字を何個かけたかを表しているので、その個数だけ書きならべる。
- 数と文字のあいだ、文字と文字のあいだに がかくれている。もどすと、
- 指数の 2 は についている。 は を 2 個かけたものなので、
- 合わせて 。
ここで間違えやすい まで 2 個かけて、 としてしまう。 の指数は、すぐ前の だけにかかる。
問 5 のとき、 の値を求めよ。
方針 省かれている をもどしてから、 のところに を入れる。負の数は、かならずかっこをつけて代入する。
- をもどすと、
- に を代入する。
- 累乗を先に計算する。
- 前の項を計算する。
- うしろの項を計算する。負の数どうしの積なので、
- 2 つをたす。
ここで間違えやすい かっこをつけずに代入して、 を としてしまう。 は で、。
問 6 、 のとき、 の値を求めよ。
方針 文字を数におきかえる。 には 、 には を入れる。負の数はかっこをつけて代入し、累乗を先に計算してからひく。
- 代入すると、
- 分数を計算する。
- 累乗を計算する。
- ひき算をする。
ここで間違えやすい 式の と の を打ち消して、 にしてしまう。先に を計算し、それをひくので になる。