一元一次方程式の解き方
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 1 学年 A 数と式 (3) 一元一次方程式 ア (イ)「簡単な一元一次方程式を解くこと」と、
内容の取扱い (4)「簡単な比例式を解くこと」。
0. 何を押さえるか
等式の性質を毎回書くかわりに、移項を使うと速く解けます。
移項して整理すると の形になる方程式が一元一次方程式で、次の手順で解けます。
| 手順 | すること |
|---|---|
| 1 | 係数に小数・分数があれば、両辺に同じ数をかけて整数にする |
| 2 | かっこがあれば、分配法則ではずす |
| 3 | 文字の項を左辺に、数の項を右辺に移項する |
| 4 | 両辺を整理して の形にする |
| 5 | 両辺を の係数 でわる |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 移項すると符号が変わる(等式の性質①②を使っているから)
- 分母をはらうときは、すべての項にかける(分数でない項にもかける)
- 比例式 は に直す
1. 移項
根拠: 学習指導要領 中1-A-(3)-ア-(イ)
の両辺から 5 をひくと です。左辺の が、右辺では になって移ったように見えます。
移項とは何か?
等式の一方の辺の項を、符号を変えて他方の辺に移すこと
は、 になる。
移項すると符号が変わるのはなぜか?
両辺に同じ数を加える(ひく)という等式の性質を使っているから
の両辺から 5 をひくと 。これを 1 回の操作にまとめたのが移項。
一元一次方程式とは、どんな方程式か?
移項して整理すると(一次式) の形になる方程式
文字が 1 種類で、その文字について一次。( は 0 でない)の形に直せる。
一元一次方程式は、移項したあとどう解くか?
両辺を整理して にし、両辺を の係数 でわる
なら両辺を 2 でわって 。
2. いろいろな一元一次方程式
根拠: 学習指導要領 中1-A-(3)-ア-(イ)
かっこ・小数・分数をふくむ方程式は、まず形を整えてから移項します。
かっこをふくむ方程式は、まずどうするか?
分配法則でかっこをはずす
は にしてから移項する。
係数に小数をふくむ方程式は、まずどうするか?
両辺に 10 や 100 をかけて、係数を整数にする
は両辺に 10 をかけて 。
係数に分数をふくむ方程式は、まずどうするか?
両辺に分母の最小公倍数をかけて、分母をはらう
は両辺に 12 をかけて 。
の分母をはらうと、どんな式になるか?
両辺に 6 をかける。分数でない項 にも 6 をかけるのを忘れやすい。
3. 比例式
根拠: 学習指導要領 中1-A-(3)-ア-(イ)
のように、2 つの比が等しいことを表す式を比例式といいます。
比例式は、次の性質を使って一元一次方程式に直して解きます。
比例式とは何か?
のように、比が等しいことを表す式
比 の値は 。比例式は と同じ意味。
比例式 の性質は?
(外側の項の積 = 内側の項の積)
の両辺に をかけると になる。
4. 方程式を使って問題を解く
根拠: 学習指導要領 中1-A-(3)-ア-(イ)
文章題は、求めたい数量を文字で表し、等しい関係を見つけて方程式にします。
方程式を使って文章題を解く流れは?
① 求める数量を とおく → ② 等しい関係を見つけて方程式をつくる → ③ 解く → ④ 解が問題に合っているか確かめる
等しい関係は「同じものを 2 通りに表す」と見つけやすい。
方程式の解を求めたあと、問題に合っているか確かめるのはなぜか?
方程式の解が、そのまま問題の答えにならないことがあるから
人数や個数が負の数や分数になったら、その問題の答えにはならない。
練習問題
問 1 を解け。
方針 文字の項を左辺に、数の項を右辺に集めて、 の形にする。集めるには移項を使う。移項すると符号が変わる。
- 右辺の を左辺に移項する。符号が変わって になる。
- 左辺の を右辺に移項する。符号が変わって になる。
- 両辺をそれぞれ計算する。、 なので、
- 両辺を の係数の 2 でわる。 なので、
確かめ: のとき、左辺は 、右辺は で等しい。
ここで間違えやすい 移項したのに符号を変え忘れて、 としてしまう。
問 2 を解け。
方針 小数のままだと計算しにくい。小数はどれも小数第 1 位までなので、両辺に 10 をかけて整数にしてから、移項して解く。
- 両辺に 10 をかける。すべての項にかける。、、、
- 方程式は、 になる。
- を左辺に、 を右辺に移項する。符号が変わって、
- 両辺をそれぞれ計算する。、 なので、
- 両辺を の係数の でわる。 なので、
確かめ: のとき、左辺は 、右辺は で等しい。
ここで間違えやすい や に 10 をかけ忘れる。 のついていない項にもかける。
問 3 を解け。
方針 分数のままだと移項しにくい。分母の 3 と 4 の最小公倍数の 12 を両辺にかけて、分母をはらう。分子は、かっこをつけたひとまとまりとして扱う。
- 両辺に 12 をかける。左辺は 、右辺は
- 左辺は 12 と 3 を約分する。 なので、
- 右辺は 12 と 4 を約分する。 なので、
- 方程式は、 になる。
- 分配法則でかっこをはずす。
- を左辺に、 を右辺に移項する。符号が変わって、
- 両辺をそれぞれ計算して、
確かめ: のとき、左辺は 、右辺は で等しい。
ここで間違えやすい 分子にかっこをつけずに、 としてしまう。 にも 4 を、 にも 3 をかける。
問 4 比例式 を解け。
方針 比例式は、「外側の項の積と内側の項の積が等しい」という性質を使って、ふつうの方程式に直す。外側は と 、内側は と 。
- 外側の項をかける。 で、
- 内側の項をかける。
- この 2 つが等しいので、
- 両辺を の係数の 4 でわる。 なので、
確かめ: は、両方を 3 でわると 。右辺と同じ比になる。
問 5 1 本 80 円の鉛筆と 1 本 120 円のペンを合わせて 10 本買い、代金は 1000 円だった。鉛筆とペンをそれぞれ何本買ったか。
鉛筆 5 本、ペン 5 本
方針 分からない数は鉛筆とペンの本数の 2 つだが、合わせて 10 本と分かっている。鉛筆を 本とおけば、ペンの本数も で表せる。代金の合計が 1000 円になることを方程式にする。
- 鉛筆を 本とする。合わせて 10 本なので、ペンは 本。
- 鉛筆の代金は 円、ペンの代金は 円。
- 合計が 1000 円なので、
- 分配法則でかっこをはずす。 なので、
- を右辺に移項する。符号が変わって、
- 両辺をそれぞれ計算する。係数は 、右辺は なので、
- 両辺を の係数の でわる。 なので、
- ペンは (本)。
確かめ: 。本数も自然数なので、問題に合っている。
ここで間違えやすい かっこをはずすとき、 を にかけ忘れる。 は 。
問 6 何人かの子どもにあめを配る。1 人に 3 個ずつ配ると 5 個余り、4 個ずつ配ると 2 個足りない。子どもの人数とあめの個数を求めよ。
子ども 7 人、あめ 26 個
方針 子どもの人数を 人とおく。あめの個数は、配り方を変えても同じ。そこで、あめの個数を 2 通りの式で表して、等号でつなぐ。
- 3 個ずつ配ると 5 個余る。配った 個より 5 個多いので、あめは 個。
- 4 個ずつ配ると 2 個足りない。配りたい 個より 2 個少ないので、あめは 個。
- どちらも同じあめの個数なので、
- を左辺に、 を右辺に移項する。符号が変わって、
- 両辺をそれぞれ計算する。係数は 、右辺は なので、
- 両辺を でわって、
- あめの個数は、(個)。
確かめ: もう 1 つの式でも、(個)で同じになる。
ここで間違えやすい 「余る」は配った数より多いので 、「足りない」は少ないので 。逆にしない。