いろいろな関数
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 第 3 学年 C 関数 (1) 関数 y=ax² ア (ウ)「いろいろな事象の中に,関数関係があることを理解すること」。
0. 何を押さえるか
の値を決めると の値がただ 1 つに決まるとき、 は の関数です。
関数は、比例・反比例・一次関数・ のように 1 つの式で表せるものばかりではありません。
郵便料金や駐車料金のように、グラフが階段状になる関数もあります。
| 関数 | 表の見分け方 | グラフ |
|---|---|---|
| 比例 | が一定 | 原点を通る直線 |
| 反比例 | が一定 | 双曲線 |
| 一次関数 | が 1 増えるごとの の増え方が一定 | 直線 |
| 関数 | が一定 | 放物線 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 関数かどうかは「 を決めると が 1 つに決まるか」。式で表せるかどうかではない
- 階段状のグラフの端は、● がふくむ、○ がふくまない
- が の関数でも、 が の関数とは限らない
1. 関数であるもの・ないもの
根拠: 学習指導要領 中3-C-(1)-ア-(ウ)
関数関係があるかどうかは、「 の値を 1 つ決めたとき、 の値が 1 つに決まるか」で判断します。
「 は の関数である」とはどういうことか?
の値を決めると、それに対応して の値がただ 1 つに決まること
式で表せなくても、1 つに決まれば関数。
自然数 の約数の個数を とするとき、 は の関数か?
関数である
を決めれば約数の個数は 1 つに決まる( なら 4 個)。式で表せなくてもよい。
自然数 の約数を とするとき、 は の関数か?
関数ではない
のとき は 1、2、3、6 と複数あり、1 つに決まらない。
周の長さが cm の長方形の面積を cm² とするとき、 は の関数か?
関数ではない
周の長さが同じでも、縦と横の長さで面積が変わる。
2. 階段状のグラフ
根拠: 学習指導要領 中3-C-(1)-ア-(ウ)
料金のように「〜まで何円」と決まっているものは、ある範囲では が変わらず、境目でとびます。
そのためグラフは階段状になり、境目の点がどちらの段に入るかを ● と ○ で区別します。
階段状のグラフで、線分の端の ● と ○ はそれぞれ何を表すか?
● はその点をふくむ、○ はその点をふくまない
境目の に対する が、どちらの段の値になるかを表す。
料金が「30 分以内 200 円」のとき、 の点は 200 円の段の端で ● か ○ か?
●(ふくむ)
「以内」「以下」は境目の値をふくむ。「未満」ならふくまない(○)。
駐車時間 分と料金 円で、 は の関数だが、 は の関数といえるか?
いえない
料金を決めても駐車時間は 1 つに決まらない(200 円なら 1 分でも 30 分でもよい)。
3. 表から関数を見分ける
根拠: 学習指導要領 中3-C-(1)-ア-(ウ)
表の と の値から、どの種類の関数かを見分けられます。
見分けるときは、商・積・増え方を順に確かめます。
表で と の積 がいつも一定なのは、どの関数か?
反比例()
比例は商 が一定。積と商を取り違えない。
表で が 1 増えるごとに が同じ数ずつ増える(または減る)が、 は一定でない。どの関数か?
一次関数()
も一定なら比例。
表で が 2 倍、3 倍になると が 4 倍、9 倍になる。どの関数か?
関数
が一定になる。
4. 放物線と直線の交点
根拠: 学習指導要領 中3-C-(1)-ア-(ウ)
放物線 と直線 の交点は、両方の式を満たす点です。
2 つの式から を消した二次方程式 を解くと、交点の 座標が求まります。
放物線 と直線 の交点の 座標は、どうやって求めるか?
を解く
を消すと二次方程式になる。解は 2 つあれば交点は 2 つ。
練習問題
問 1 ある駐車場の料金は、最初の 30 分までが 200 円で、その後は 30 分ごとに 100 円ずつ加わる(30 分に満たなくても 100 円)。75 分とめたときの料金を求めよ。また、料金が 300 円になるのは、駐車時間が何分をこえて何分以下のときか。
400 円。30 分をこえて 60 分以下のとき
方針 この料金は、30 分ごとに段になって上がる(グラフは階段状)。式 1 つでは表せないので、「何分をこえて何分以下なら何円」という段を、短いほうから順に書きならべる。そのうえで、75 分がどの段に入るか、300 円がどの段かを読み取る。
- 1 段目。最初の 30 分までは 200 円。
- 2 段目。30 分をこえると 100 円が加わる。次の 30 分が終わる 60 分までは、(円)
- 3 段目。60 分をこえると、さらに 100 円が加わる。90 分までは、(円)
- 表にまとめる。
| 駐車時間 | 料金 |
|---|---|
| 30 分以下 | 200 円 |
| 30 分をこえて 60 分以下 | 300 円 |
| 60 分をこえて 90 分以下 | 400 円 |
- 75 分は、60 分をこえて 90 分以下の段に入る。だから 400 円。
- 料金が 300 円になるのは 2 段目。30 分をこえて 60 分以下のとき。
ここで間違えやすい 境目の時間がどちらの段に入るか。ちょうど 30 分は 200 円、ちょうど 60 分は 300 円(どちらも「以下」の側)。また、「30 分に満たなくても 100 円」なので、31 分でも 300 円になる。
問 2 次の表で、 は のどんな関数か。式も答えよ。
1
2
3
4
3
12
27
48
| 1 | 2 | 3 | 4 | |
|---|---|---|---|---|
| 3 | 12 | 27 | 48 |
関数 、
方針 表から関数の種類を見分けるには、商 (比例)、積 (反比例)、 の増え方(一次関数)、商 ()のどれが一定になるかを順に調べる。一定になったものが、その関数である。
- 商 を調べる。、 で一定でない。比例ではない。
- 積 を調べる。、 で一定でない。反比例ではない。
- が 1 増えるごとの の増え方を調べる。、 で一定でない。一次関数ではない。
- 商 を調べる。、、、
- がどれも 3 で一定なので、 は の 2 乗に比例する。比例定数は 3 で、式は
確かめ: が 1 から 2 へ 2 倍になると、 は 3 から 12 へ 4 倍になっている。 が 1 から 3 へ 3 倍になると、 は 3 から 27 へ 9 倍になっている。
問 3 次の表で、 は のどんな関数か。式も答えよ。
1
2
3
4
12
6
4
3
| 1 | 2 | 3 | 4 | |
|---|---|---|---|---|
| 12 | 6 | 4 | 3 |
反比例、
方針 が増えると が減っている表である。減る関数には、一次関数(減り方が一定)と反比例(積が一定)がある。そこで、 の減り方と、積 を調べて、どちらが一定になるかを見る。
- が 1 増えるごとの の変わり方を調べる。、 で一定でない。一次関数ではない。
- 積 を調べる。、、、
- 積がどれも 12 で一定なので、。 は に反比例する。
- について解くと、式は
ここで間違えやすい 積と商を取りちがえない。商 が一定なのは比例、積 が一定なのは反比例である。
問 4 放物線 と直線 の交点の座標を求めよ。また、原点を O、2 つの交点を A、B とするとき、△OAB の面積を求めよ。
交点は と 、面積は 3
方針 交点は、放物線の式も直線の式も満たす点である。だから、2 つの式から を消して、 の二次方程式を解く。面積は、△OAB の 3 辺がどれもななめで、そのままでは底辺と高さが決めにくい。そこで、 軸で 2 つの三角形に分け、 軸の上の辺を共通の底辺にする。
- 交点では の値が等しいので、
- 右辺を左辺に移項する。
- 左辺を因数分解する。かけて 、たして になる 2 つの数は と なので、
- だから、
- 座標を から求める。 のとき 、 のとき
- 交点は A、B。直線の式でも確かめると、、 で合っている。
- 面積を求める。直線 と 軸の交点を C とすると、切片が 2 なので C。OC の長さは 2。
- △OAB を、 軸の左の △OAC と、右の △OBC に分ける。どちらも底辺を OC(長さ 2)とする。
- △OAC の高さは、A から 軸までの距離で 1。面積は
- △OBC の高さは、B から 軸までの距離で 2。面積は
- 合わせて、△OAB の面積は
まとめて計算すると、底辺 2、高さの合計 で、面積は 。
ここで間違えやすい 高さに 座標(1 と 4)を使わない。底辺が 軸の上にあるので、高さは 軸までの横の距離、つまり 座標の絶対値(1 と 2)である。
問 5 放物線 と直線 が、 座標が 3 の点で交わっている。 の値を求めよ。
方針 交点は、直線の上にも放物線の上にもある。直線の式 には分からない文字がないので、まず直線の式で交点の 座標を求める。交点の座標が分かったら、それを放物線の式 に代入して を求める。
- 交点は直線の上にあるので、 に を代入する。
- だから、交点の座標は
- 交点は放物線の上にもあるので、 に 、 を代入する。
- なので、
- 両辺を 9 でわる。
確かめ: のとき放物線は で、 を代入すると 。直線の上の点 を通っている。