ビジネスプロセス
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス案 Ver.0.1 の小分類 1-3-3「ビジネスプロセス」(大分類 1:ビジネス変革/中分類 3:ビジネスモデル・ビジネスプロセス)。
2026-09-26 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
業務の流れ(ビジネスプロセス)をどう変えるかと、どう描くかの 2 つです。
変え方は、頭文字が似ている 3 つの「BP◯」と RPA の区別が最大の山場です。
| 用語 | 変え方 | 覚え方 |
|---|---|---|
| BPM(ビジネスプロセスマネジメント) | 継続的に少しずつ改善し続ける | Management = 管理し続ける |
| BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング) | 根本から抜本的に作り直す | Reengineering = 作り直す |
| BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング) | 業務プロセスをまるごと外部に委託する | Outsourcing = 外に出す |
| RPA(Robotic Process Automation) | パソコン上の定型作業をソフトウェアのロボットに自動化させる | 人の操作をまねるロボット |
描き方(業務プロセスの可視化)は、何を描くかで選びます。
| 図 | 何を描くか |
|---|---|
| BPMN | 業務の流れを、誰が(レーン)・何を・どの順で行うかまで、標準の記号で |
| E-R モデル | 業務で扱うデータ(実体)と、その関係 |
| フローチャート | 処理の手順と分岐(最も基本的な流れ図) |
1. ビジネスプロセスの改善と変革
根拠: シラバス 1-3-3
BPM と BPR の違いは?
| 変え方 | 頻度 | |
|---|---|---|
| BPM(Business Process Management) | 業務プロセスを分析・設計・実行・監視・改善のサイクルで回し、継続的に良くする | 継続的(PDCA のように回し続ける) |
| BPR(Business Process Reengineering) | 既存のやり方を前提にせず、業務プロセスを根本から見直して抜本的に再設計する | 一度に大きく |
BPM は「回し続ける」、BPR は「ゼロから作り直す」。
BPO とは? アウトソーシング一般との違いは?
BPO(Business Process Outsourcing)= 人事・経理・コールセンターなどの業務プロセスを、
設計から運用までまとめて外部の専門企業に委託すること
単発の作業を頼むのではなく、業務の流れ(プロセス)ごと任せる点が特徴。
自社はコア業務に集中できる。
RPA とは? 向いている業務は?
RPA(Robotic Process Automation)= 人がパソコン上で行う定型的な操作(データの転記・入力・照合など)を、
ソフトウェアのロボットが人の操作をまねて自動で実行する仕組み
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 手順が決まっていて、判断を伴わない繰返し作業 | 例外が多い、その都度判断が要る作業 |
既存のシステムを改修せずに、画面操作のレベルで自動化できるのが利点。
BPR・BPO・RPA のうち、次にふさわしいのはどれか? ①経理業務をまとめて専門会社に任せる ②受注から出荷までの流れを根本から作り直す ③毎朝の売上データの転記を自動化する
| 場面 | 用語 |
|---|---|
| ① 経理業務をまとめて外部に任せる | BPO |
| ② 流れを根本から作り直す | BPR |
| ③ 定型の転記作業を自動化する | RPA |
外に出す(O)・作り直す(R)・ロボットにやらせる(RPA)。
2. 業務プロセスの可視化
根拠: シラバス 1-3-3
プロセスを変える前に、まず今どう流れているかを図にするのが業務プロセスの可視化です。
見えないものは改善できません。
業務プロセスの可視化に使う BPMN とは?
BPMN(Business Process Model and Notation)= 業務の流れを図で表すための、国際標準の表記法
- イベント(開始・終了)を丸、アクティビティ(作業)を角丸四角、ゲートウェイ(分岐)をひし形で描く
- レーンで「誰が行うか」を分けて描ける
部署をまたぐ業務の流れを、誰でも同じ読み方ができる記号で共有できる。
BPMN・E-R モデル・フローチャートの違いは?
| 図 | 何を描くか | 例 |
|---|---|---|
| BPMN | 業務の流れを、担当者(レーン)ごとに標準記号で | 受注から出荷までの部署間の流れ |
| E-R モデル | データ(エンティティ=実体)と、その関係(リレーションシップ) | 顧客と注文は 1 対多 |
| フローチャート | 処理の手順と条件分岐 | 在庫があれば出荷、なければ発注 |
流れ(人と業務)なら BPMN、データの関係なら E-R、手順と分岐ならフローチャート。
E-R モデルで表す「1 対多」の関係とは? 例で説明せよ。
一方の実体 1 つに対して、もう一方の実体が複数対応する関係
例:顧客 1 人は複数の注文をするが、1 つの注文は 1 人の顧客のもの → 顧客と注文は 1 対多。
E-R モデルでは、このようにデータどうしの対応の数(多重度)を明らかにする。
業務の流れ(順番)は描かない点で、BPMN・フローチャートと異なる。
業務プロセスの可視化は、何のために行うか?
業務の流れを図にして関係者で共有し、無駄・重複・待ち時間・属人化している箇所を見つけるため
- 改善(BPM)や作り直し(BPR)の出発点になる
- RPA で自動化する作業や、BPO で外に出す業務を選ぶ根拠になる
見えないものは改善できない。 可視化は変える前に必ず行う最初の一歩。