ディープラーニング
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス案 Ver.0.1 の小分類 4-18-2「ディープラーニング」(大分類 4:デジタル技術/中分類 18:AI技術)。
2026-09-26 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
言葉が入れ子になっているので、まず包含関係を固定します。
AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング
| 何か | |
|---|---|
| ニューラルネットワーク | 脳の神経細胞のつながりを模した、入力層・中間層・出力層からなる計算の仕組み |
| ディープラーニング(深層学習) | 中間層を何層も重ねたニューラルネットワークで行う機械学習 |
ディープラーニングの特徴は、人が特徴量を設計しなくても、データから自分で見つけることです。
その代わり、大量のデータと大きな計算能力を必要とします。
応用は、扱うデータの種類で 3 つに分かれます。
| モデル | 入力 | できること |
|---|---|---|
| 画像認識モデル | 画像・映像 | 何が写っているか、どこにあるか |
| 音声処理モデル | 音声 | 音声 → 文字(音声認識)、文字 → 音声(音声合成) |
| 自然言語処理モデル | 文章 | 翻訳・要約・分類・質問応答・文章生成 |
1. ディープラーニングの特徴
根拠: シラバス 4-18-2
ニューラルネットワークとは? どんな構造か?
脳の神経細胞(ニューロン)のつながりを模した計算の仕組み
| 層 | 役割 |
|---|---|
| 入力層 | データを受け取る |
| 中間層(隠れ層) | 受け取った値に重みを掛けて足し合わせ、次の層へ渡す |
| 出力層 | 結果(判定・予測)を出す |
ノードどうしのつながりごとに重み(どれだけ重視するか)があり、
学習とは、この重みを正しい答えが出るように調整すること。
ニューラルネットワークは、どうやって重みを調整するのか?
出力と正解のずれ(誤差)を、出力層から入力層へ逆向きに伝えながら、誤差が小さくなるように重みを少しずつ直す。
この方法を誤差逆伝播法(バックプロパゲーション)という。
各ノードで入力の合計をどう出力に変えるかを決める関数を活性化関数という。
大量のデータで何度も繰り返すことで、重みが整っていく。
ディープラーニング(深層学習)とは? 何が「深い」のか?
中間層を多数重ねたニューラルネットワークによる機械学習
「深い」のは層の数。
層を重ねることで、
単純な特徴(線・点)→ 部品(目・耳)→ 全体(顔)のように、
段階的に複雑な特徴を捉えられるようになる。
ディープラーニングが従来の機械学習と比べて画期的だった点と、その代償は?
| 従来の機械学習 | ディープラーニング | |
|---|---|---|
| 特徴量 | 人が設計する | データから自動で獲得する |
| 必要なデータ | 比較的少なくてよい | 大量に要る |
| 計算 | 比較的軽い | 重い(GPU などの高性能な計算資源を使う) |
| 判断の根拠 | 比較的説明しやすい | 説明しにくい(ブラックボックス化) |
画像・音声・言語で性能が大きく伸びたのは、特徴量を自分で見つけられるようになったため。
2. ディープラーニングの応用
根拠: シラバス 4-18-2
画像認識モデルでは何ができるか? 代表的な仕組みは?
| できること | 例 |
|---|---|
| 画像分類 | 写っているのが犬か猫か |
| 物体検出 | 画像のどこに何があるか(自動運転の歩行者検知) |
| 顔認証・外観検査 | 本人確認、製品の傷の発見 |
代表的な仕組みが CNN(畳み込みニューラルネットワーク)。
近くの画素のまとまりから模様や形を捉える構造で、画像の位置関係を扱うのが得意。
音声処理モデルでは何ができるか? 「音声認識」と「音声合成」の違いは?
| 向き | 例 | |
|---|---|---|
| 音声認識 | 音声 → 文字 | 議事録の自動作成、字幕、音声での入力 |
| 音声合成 | 文字 → 音声 | 読み上げ、カーナビの案内 |
ほかに、話者の識別や雑音の除去にも使われる。
スマートスピーカーは「音声認識 → 意味の理解 → 音声合成」を組み合わせている。
自然言語処理モデルでは何ができるか?
人が日常で使う言葉(自然言語)の文章を扱うモデル
| できること | 例 |
|---|---|
| 翻訳 | 日本語 → 英語 |
| 要約 | 長い文書を短くまとめる |
| 分類・感情分析 | 問い合わせの振り分け、口コミの好評・不評の判定 |
| 質問応答・文章生成 | チャットボット、生成 AI |
文章は語の順序と前後の文脈が意味を左右するので、それを捉える仕組みが要る。
現在の主流は Transformer と呼ばれる仕組みで、大規模言語モデルの土台になっている(→ 生成AI技術)。
CNN と RNN はそれぞれ何のデータに向くか?
| 向くデータ | 仕組みの特徴 | |
|---|---|---|
| CNN(畳み込みニューラルネットワーク) | 画像 | 近くの画素のまとまりを捉える |
| RNN(再帰型ニューラルネットワーク) | 音声・文章などの順序のあるデータ | 前の入力を覚えながら次を処理する |
文章の処理では RNN に代わり、文中の離れた語どうしの関係も一度に捉えられる
Transformer が主流になった。
画像や文章を「作り出す」生成モデルの代表的な仕組みは?
| 仕組み | 考え方 | 主な用途 |
|---|---|---|
| GAN(敵対的生成ネットワーク) | 作る側と見破る側を競わせて、本物らしいデータを作れるようにする | 画像の生成 |
| 拡散モデル | ノイズを少しずつ取り除いて画像を作る | 画像生成 AI |
| Transformer(大規模言語モデル) | 文脈から次に来る語を予測し続ける | 文章の生成 |
どれもディープラーニングの応用。本物と見分けのつかない偽の画像・音声(ディープフェイク)にも悪用されうる。