応用数学
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス Ver.6.5 の小分類 34「応用数学」(大分類 7:基礎理論/中分類 13:基礎理論)。
2026-08-05 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
統計の基礎です。代表値の 3 つが最頻出で、
平均値だけでは分布を語れないことが問われます。
| 代表値 | 何か | 外れ値の影響 |
|---|---|---|
| 平均値 | 合計 ÷ 個数 | 受けやすい |
| 中央値(メジアン) | 小さい順に並べた真ん中 | 受けにくい |
| 最頻値(モード) | 最も多く現れる値 | 受けにくい |
年収のように一部に極端な値がある分布では、
平均値は実感とずれ、中央値のほうが実態に近い——ここが定番の出題です。
もう 1 つの柱はばらつきで、分散 → 標準偏差 → 偏差値という順に導かれます。
1. 代表値
根拠: シラバス 7-13-34
平均値・中央値・最頻値の違いは?
| 求め方 | |
|---|---|
| 平均値 | すべて足して個数で割る |
| 中央値(メジアン) | 小さい順に並べたときの真ん中の値 |
| 最頻値(モード) | 最も多く出現する値 |
外れ値があると平均値だけが大きく動く。
年収や資産のように偏った分布では中央値を見る。
データ 1, 2, 2, 3, 100 の平均値・中央値・最頻値は?
| 値 | |
|---|---|
| 平均値 | (1+2+2+3+100) ÷ 5 = 21.6 |
| 中央値 | 真ん中の 2 |
| 最頻値 | 2 が 2 回で最多 → 2 |
平均値だけが 100 に引っ張られている。
1 つの外れ値で代表値がどれだけずれるかが分かる例。
2. ばらつき
根拠: シラバス 7-13-34
分散と標準偏差の関係は?
分散 = 各データと平均との差(偏差)を 2 乗して平均したもの
標準偏差 = 分散の平方根
2 乗すると単位が元と変わってしまうので、
平方根を取って元のデータと同じ単位に戻したのが標準偏差。
どちらも値が大きいほどばらつきが大きい。
偏差値とは? 何を表すか?
平均を 50、標準偏差を 10 に揃えたときの位置を表す値
偏差値 60 は「平均より標準偏差 1 個ぶん上」という意味。
テストの難易度が違っても比較できるようにするための変換で、
点数そのものではなく集団の中での位置を表す。
3. 2 つの量の関係
根拠: シラバス 7-13-34
相関係数は何を表すか。範囲は?
2 つの量が一緒に動く度合いを表す値で、範囲は −1 〜 +1
| 値 | 意味 |
|---|---|
| +1 に近い | 一方が増えると他方も増える(正の相関) |
| 0 に近い | 関係が見られない |
| −1 に近い | 一方が増えると他方は減る(負の相関) |
これを調べるのが相関分析。
相関が強くても因果があるとは限らない(→ 擬似相関)。
説明変数と目的変数の違いは? 回帰分析との関係は?
| 何か | |
|---|---|
| 目的変数 | 予測したい・説明されたい量(売上) |
| 説明変数 | それを説明する量(気温、広告費) |
説明変数から目的変数を予測する式を求めるのが回帰分析。
どちらを目的にするかは分析者が決める。
推定と仮説検定の違いは?
| 何をするか | |
|---|---|
| 推定 | 標本から、母集団の値がどれくらいかを見積もる |
| 仮説検定 | 立てた仮説が、偶然では説明しにくいかを判断する |
値を当てにいくのが推定、真偽を判断するのが仮説検定。
4. データの尺度と扱い
根拠: シラバス 7-13-34
4 つの尺度とは? どこから計算できるか?
| 尺度 | 何を表すか | 例 |
|---|---|---|
| 名義尺度 | 分類だけ(順序に意味なし) | 血液型、性別 |
| 順序尺度 | 順序に意味あり(間隔は不明) | 順位、満足度の 5 段階 |
| 間隔尺度 | 間隔に意味あり(0 が原点でない) | 気温(摂氏)、西暦 |
| 比例尺度 | 0 が原点で、比にも意味あり | 身長、金額、時間 |
平均が意味を持つのは間隔尺度から。
「摂氏 20 度は 10 度の 2 倍暖かい」とは言えない(比例尺度でないため)。
データの集計・並べ替え・ランキングとは?
| 何をするか | |
|---|---|
| データの集計(和,平均) | 項目ごとに合計や平均を求める |
| データの並べ替え | ある項目を基準に順序を変える |
| ランキング | 並べ替えた結果に順位を付ける |
表計算ソフトの基本操作にあたる。
並べ替えとランキングは違う——同じ値があるとき、
ランキングでは同順位の扱いを決める必要がある。
誤差とは? どういう種類があるか?
測定値や計算値と、真の値との差
- 測定の限界による誤差
- コンピュータが小数を 2 進数で表しきれないことによる誤差(丸め誤差)
- 桁数の大きく違う数を足したとき、小さいほうが無視される誤差(情報落ち)
計算した結果が必ずしも正確ではない、と知っておくことが要点。
5. 線形代数とグラフ
根拠: シラバス 7-13-34
ベクトルと行列とは? 何に使われるか?
| 何か | |
|---|---|
| ベクトル | 数を一列に並べたもの(大きさと向きを持つ量) |
| 行列 | 数を縦横に並べたもの |
これらを扱う分野が線形代数。
機械学習やコンピュータグラフィックスは、
大量のデータをベクトル・行列として一度に計算することで成り立っている。
1 変数関数の微分と積分は、それぞれ何を求めるか?
| 何を求めるか | |
|---|---|
| 微分 | ある点での変化の割合(接線の傾き) |
| 積分 | 一定区間の面積(積み上げた量) |
微分は瞬間の変化、積分は蓄積。
機械学習では、誤差が最も小さくなる方向を探すのに微分を使う。
グラフ理論の頂点・辺・有向グラフ・無向グラフとは?
| 何か | |
|---|---|
| 頂点(ノード) | 点。対象そのもの(駅、人、Web ページ) |
| 辺(エッジ) | 点と点を結ぶ線。関係を表す |
| 有向グラフ | 辺に向きがある(一方通行、フォロー関係) |
| 無向グラフ | 辺に向きがない(相互の友人関係) |
経路探索やネットワークの分析に使われる。