情報デザインの役割
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
同じ情報でも、見せ方しだいで伝わり方が大きく変わります。
情報を受け手に分かりやすく伝えるための表現の工夫を情報デザインといい、その方法は大きく 3 つに分かれます。
| 方法 | 何をするか | 例 |
|---|---|---|
| 抽象化 | 余分な要素を省き、本質だけを取り出して単純にする | ピクトグラム・アイコン・路線図 |
| 可視化 | 目に見えない数量や関係を、図や表で見えるようにする | グラフ・表・図解 |
| 構造化 | 情報の順序・階層・関係を整理して並べる | 見出しと箇条書き・目次・ハイパーリンク |
分かれ目は次の 3 つ。
- 抽象化は「減らす」、可視化は「見えるようにする」、構造化は「並べ方を整える」。
- ユニバーサルデザインは最初から誰もが使える設計、バリアフリーは後から障壁を取り除く。
- ユーザビリティは使いやすさ、アクセシビリティは利用できるかどうか。
1. 情報デザインとは
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(2)-ア-(イ)
案内表示・取扱説明書・Web ページ・ハザードマップなど、情報を伝えるものの多くは情報デザインの工夫でできています。
うまくデザインされた情報は、読む人の時間を減らし、誤解や事故を防ぎます。
情報デザインとは何か?
情報を受け手に分かりやすく伝えるために、目的と受け手に合わせて表現を工夫し、設計すること
見た目を飾ることではなく、伝わることが目的。
情報デザインで、伝えたい情報を分かりやすくする 3 つの方法は?
抽象化・可視化・構造化
1 つの表示の中で組み合わせて使うことが多い。
2. 抽象化・可視化・構造化
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(2)-ア-(イ)
3 つの方法は、何を操作するかで見分けます。抽象化は情報を減らし、可視化は見えないものを図にし、
構造化は情報どうしの関係に沿って並べ方を整えます。
情報デザインでいう抽象化とは何か?
対象から余分な要素を取り除き、伝えたい本質だけを残して単純に表すこと
非常口の表示や、駅の位置と順番だけを残した鉄道の路線図がその例。
ピクトグラムとは何か?
伝えたい意味を、文字を使わない単純な図記号で表したもの
言葉が分からない人にも、一目で意味が伝わる。トイレ・非常口などの案内表示に使う。
情報デザインでいう可視化とは何か?
数量の大小や変化、ものごとの関係など、そのままでは見えない情報を、グラフ・表・図で見えるようにすること
数値の変化は折れ線グラフに、手順の流れは図解にすると、ひと目でつかめる。
情報デザインでいう構造化とは何か?
情報の順序・階層・関係を整理し、それが分かるように配置すること
見出しと箇条書き、目次、階層を示すツリー図、関連ページへのハイパーリンクなど。
駅の構内図で、出口を示す案内板に、細かい形を省いた人の図と矢印だけを描いた。これは 3 つの方法のうちどれか?
抽象化
実際の人の姿や通路の形を省き、「出口はこちら」という本質だけを残している。
学年ごとのアンケートの回答数を、数字の羅列から棒グラフに描き直した。これは 3 つの方法のうちどれか?
可視化
数字の大小という見えにくい関係を、棒の長さとして見えるようにしている。
3. 誰にとっても使いやすく
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(2)-ア-(イ)
情報を受け取る人は、年齢・言語・障害の有無・色の見え方などがさまざまです。
情報デザインでは、できるだけ多くの人が使えることを初めから考えます。
ユニバーサルデザインとは何か?
年齢・言語・障害の有無などにかかわらず、はじめからできるだけ多くの人が使いやすいように設計すること
後から障壁を取り除くバリアフリーとは、「はじめから」かどうかで分かれる。
ユーザビリティとアクセシビリティの違いは?
ユーザビリティは使いやすさの度合い、アクセシビリティは誰もが利用できる(たどり着ける)かどうかの度合い
アクセシビリティは、画面読み上げソフトで Web ページを使えるか、などのように利用できること自体を問う。
シグニファイアとは何か?
そのものをどう扱えばよいかを、見ただけで利用者に気づかせる手がかり
押せそうに盛り上がったボタン、引く向きを示す取っ手の形、下線のついたリンクの文字など。
カラーユニバーサルデザインで、色の違いだけで情報を区別しないのはなぜか。どう工夫するか?
色の見え方には個人差があり、区別できない人がいるから。形・模様・文字など色以外の手がかりも併せて使う
グラフの線を色だけでなく実線と点線で描き分け、凡例の代わりに線の横へ直接ラベルを書く、など。