気候と暮らし
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 B 世界の様々な地域 (1) 世界各地の人々の生活と環境 ア (ア)『自然及び社会的条件から影響を受けたり,影響を与えたりすること』・(イ)『世界の人々の生活や環境の多様性』。
0. どういう論点か
衣食住は、その土地で手に入る材料と、防がなければならないもの(暑さ・湿気・寒さ・日差し・砂)で形が決まります。
だから「なぜその形なのか」を気候と結び付ければ、覚える量はぐっと減ります。
そして暮らしは固定されたものではなく、交通や技術、他の地域との結び付きによって変わっていきます。
同じ形でも理由が違うものがいちばんの引っかけです。
| 暮らし | 熱帯 | 冷帯(シベリア) |
|---|---|---|
| 高床の建物にする理由 | 熱や湿気がこもるのを防ぎ、風通しをよくする | 建物の熱で永久凍土がとけ、建物が傾くのを防ぐ |
| 気候 | 住居の材料 | 主な食料・生業 |
|---|---|---|
| 熱帯 | 木や葉(高床) | 焼畑でいも類(キャッサバなど) |
| 乾燥帯 | 日干しれんが・移動式住居(ゲル) | 遊牧(羊・やぎ・らくだ)、オアシスでなつめやし・小麦 |
| 温帯(地中海沿岸) | 石 | オリーブ・ぶどう |
| 冷帯 | 木(針葉樹) | — |
| 寒帯 | (伝統的には)雪のブロック | アザラシ・カリブーの狩り |
| 高山(アンデス) | 石・日干しれんが | じゃがいも、リャマ・アルパカの放牧 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 熱帯の高床は湿気と暑さのため、シベリアの高床は永久凍土をとかさないため(理由が逆向き)
- アンデスでは、標高の高い所でじゃがいも、低い所でとうもろこし(上下を入れ替えない)
- リャマは荷物運び、アルパカは毛をとる(2 つの家畜の用途を入れ替えない)
1. 熱帯の暮らし
根拠: 学習指導要領 地-B-(1)-ア-(ア)
熱帯の地域で、住居を高床にするのはなぜか?
熱や湿気がこもるのを防ぎ、風通しをよくするため
大雨による浸水や、虫・動物が入るのを防ぐ役目もある。
森林や草原を焼き、その灰を肥料にして作物を育てる農業を何という?
焼畑農業
数年たって土地がやせると別の場所へ移り、もとの土地は森林が回復するまで休ませる。
熱帯の焼畑などで栽培され、主食になっている作物はどんな種類か?
キャッサバ・タロいも・ヤムいもなどのいも類
高温多湿の気候で育てやすい。
2. 乾燥帯の暮らし
根拠: 学習指導要領 地-B-(1)-ア-(ア)
乾燥帯の地域で、住居に日干しれんがが使われるのはなぜか?
雨が少なく木が育ちにくいので、手に入りやすい土を材料にするから
土をこねて型に入れ、日光で干して作る。厚い壁が昼の暑さや夜の寒さをやわらげる。
水や草を求めて、家畜とともに移動しながら暮らす生活を何という?
遊牧
乾燥帯で、羊・やぎ・らくだなどを飼う。
モンゴルの遊牧民が使ってきた、組み立て式の住居を何という?
ゲル
移動のたびに分解して運び、組み立て直せる。
砂漠の中で、地下水がわき出たり川が流れたりして水が得られる場所を何という?
オアシス
なつめやしや小麦などが栽培され、人が集まって暮らす。
3. 温帯・冷帯・寒帯の暮らし
根拠: 学習指導要領 地-B-(1)-ア-(ア)
地中海沿岸で、オリーブやぶどうが盛んに栽培されてきたのはなぜか?
夏の高温と乾燥に強い作物だから
夏に乾燥し冬に雨が降る地中海性気候に合っている。石造りで白い壁の家も、夏の強い日差しを防ぐ工夫。
シベリアの寒い地域で、建物を高床にするのはなぜか?
建物から出る熱で永久凍土がとけ、建物が傾くのを防ぐため
永久凍土は、一年中こおったままの土。熱帯の高床(湿気と暑さを防ぐ)とは理由が違う。
冷帯(亜寒帯)に広がる、針葉樹の大森林を何という?
タイガ
シベリアやカナダに広がり、木材は住居の材料にも使われる。
カナダ北部などの寒帯で暮らしてきた先住民を何という?
イヌイット
伝統的に、アザラシやカリブーをとって食料や衣服の材料にしてきた。
4. 高山の暮らし
根拠: 学習指導要領 地-B-(1)-ア-(ア)
アンデス山脈の高地で飼われる、リャマとアルパカの主な用途は?
リャマ=荷物の運搬、アルパカ=毛をとる
アルパカの毛は衣服(ポンチョなど)の材料になる。
アンデス山脈で、標高の高い所と低い所では、それぞれ主に何が栽培されるか?
高い所=じゃがいも、低い所=とうもろこし
じゃがいもも育たない、さらに標高の高い所ではリャマやアルパカの放牧が行われる。
5. 暮らしの変容
根拠: 学習指導要領 地-B-(1)-ア-(イ)
伝統的な暮らしは、交通の発達や技術の広がり、他の地域との結び付きによって変わってきました。
モンゴルでは都市に定住する人が増え、ゲルの近くに自動車や太陽光発電のパネルが見られるようになっています。
イヌイットの暮らしは、近年どのように変わってきたか?
移動しながらの狩りの生活から、町に定住する生活が中心になった
犬ぞりに代わってスノーモービルを使い、店で食料を買う人が多くなった。